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バルト三国の全て!実経験を基に治安・物価・観光をまとめてみた

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バルト海沿岸に位置する3カ国、エストニア、ラトビアそしてエストニア。

今の所観光客人気が爆発している国ではないものの、じわじわとその魅力が注目されてきており、個人旅行者を中心に旅行をする人が多くなってきた国です。

一方、インターネット上では実体験を基にした旅行記から情報を寄せ集めて書いたまとめサイトまで、様々な情報が入り混じっており、これから旅行を考えている人にとっては情報の取捨選択がなかなか難しいのが実際。

そんなわけで、今回は実際に3カ国全てに自分の足で訪れ、それなりに長い間滞在した経験を基にして、リアルなバルト3国まとめと、観光のおすすめレベルを評価をしていこうと思います。

1. エストニア

タリンの絶景

エストニアはバルト3国の中で最も北に位置し、ロシアと国境を接する国。

またフィンランドからも定期フェリーが毎日運行しており、ロシア、スカンジナビア半島と欧州大陸を結ぶ主要な交通の要所にもなっている国です。

エストニアは現在IT先進国として知られ、Skypeを始めとする世界的に有名なソフトウェアが多く開発されているほか、NATOのサイバーテロ防衛機関の本部が置かれていることでも知られています。

首都タリンへはヘルシンキからフェリー、隣国からバス、あるいはタリン国際空港を利用して訪れることができます。

観光

エストニアの景色

フィンランドから首都タリンまではフェリーで約2時間弱。その立地条件から北欧旅行中に日帰り観光することができるということもあり、日本人も多く訪れています。

その観光の中心はタリン旧市街。旧市街全体が世界遺産として登録されており、非常に美しい街並みを楽しむことができます。

バルト3国首都旧市街の規模としては2番目。とは言っても1日あればほとんどの見どころを見ることができますし、2日あれば博物館なども含めかなりじっくりと観光することができます。

印象としては「とにかく綺麗」。いい意味でも悪い意味でも非常に綺麗です。

エストニアはもともとスカンジナビア諸国にも近いと言われており、旧市街エリアを歩いても新市街を歩いても東欧感がありません。

エストニアのロシア人

また、その立地から政治的には緊張関係にあるものの、ロシア人やロシア語を話す人が多く住んでおり、街中には多くのロシア正教の教会を見かけるなど文化的にロシアと深いつながりを感じさせます。

美しい街並みを眺めながら町歩きをしたり、おしゃれなカフェに入ったりが楽しいエリアです。

また電車やバスを2時間ほど乗ると大学都市タルトゥ Tartu や沿岸リゾートハープサル Haapsalu など、タリンとは異なる顔を持つ観光地にも足を運ぶことができます。

治安

エストニアの治安

エストニアの治安はバルト3国の中では最も良好です。

やはりその辺もスカンジナビア諸国の雰囲気を感じさせます。エストニアの平均所得は日本よりは随分と少ないものの、それでもバルト3国の中では1番。

そういうところも治安が安定している理由かもしれません。

現地のレストラン店員に聞いたところ、タリン旧市街での夜間の犯罪はここ10年聞いたことがない、とのこと。タリン旧市街の美しい夜景を楽しんだりも心配なくできるはずです。

物価

やはり平均所得のこともあってか他のバルト3国の一般的イメージよりは物価がやや高め。

フランスやドイツなどの西欧とクロアチアやハンガリーなど東欧の間をとったくらいの物価水準で、あまり安い、という印象にはなりません。

特に、タリン旧市街を訪れる大半の人が観光客ということもあって、観光客料金になっている店が非常に多くあります。

もし予算を抑えて食事や宿泊をしたい方は、タリン旧市街の外れにあるお店・ホテルを利用するか、利便性は劣りますが旧市街の外を利用することをお勧めします。

2. ラトビア

バルト3国の中でエストニアとリトアニアに挟まれたラトビア。ラトビアもエストニアと同様ロシアと国境を接しており、人口の約25%がロシア系です。

首都リガに訪れるためには隣国からバスで入国するか、もしくは空路でリガ国際空港を利用するのが一般的です。

観光

ラトビア首都リガの街並み

ラトビア観光の中心となるのがリガ旧市街地。こちらも旧市街全体が歴史地区として世界遺産に登録されています。

リガ旧市街には戦後復興された比較的新しい建物、昔から引き継がれてきた非常に古い建物、そして管理されることなく朽ち果ててしまっている古い建物が混在しており、エストニアの首都タリンと比べるとより生活感を感じさせます。

とはいっても、バルト海の真珠と呼ばれるだけあって、街並みは非常に綺麗。写真映えする光景が旧市街中に広がっています。

また、ハンザ同盟で栄えた時代に加え、スウェーデン軍、旧ソ連、ナチスドイツ等など様々な国の侵略占領を受けてきた国ということで、各時代に作られた様々な建築物や、それにまつわる博物館なども多くあり、観光資源に富んだ旧市街になっています。

治安

ラトビアの治安

エストニア同様治安は比較的良好で、リガ旧市街などは深夜であっても全く不安なく歩くことができます。

一方よく言われることとして、ラトビアではリガに観光資源が集約されているため地方との格差が大きいことが知られています。

事実、郊外にいくと路上生活者や昼間からの酔っ払いなども高頻度に見かけました。

首都リガを観光している分には治安の不安はほとんどありませんが、郊外で夜間屋外で活動する場合には最低限の注意は不可欠です。

物価

リガ旧市街は観光客だけではなく、地元の人が買い物などに多く訪れる場所であることから、比較的物価は抑えめになっています。

レストランやホテルの値段もエストニアの首都タリンと比較すれば2〜3割程安くなっている印象。

一方、リガでは観光需要の高まりによって急速に物価上昇が進んできているようですので、物価のお得感はそう長く続かない可能性があります。

3. リトアニア

バルト3国の中で最南に位置し最も国土が大きい国、リトアニア。唯一ロシアとの国境を接していないこともあり、ロシア系住民の比率は5%程度と他2国と比べて圧倒的に少なくなっています。

また、バルト3国の中で最も単一民族率の高い国でもあり、国民の約80%がリトアニア語を母国語とするリトアニア人。

第2時世界大戦以前では非常に多くのユダヤ人が住んでいたものの、ナチスドイツのホロコーストや旧ソ連統治時代の迫害によってその数を大きく減らしたという歴史もあります。

観光

十字架の丘

リトアニアはその広い国土もあって、観光資源が非常に豊富。

シェウレイ郊外にある世界遺産十字架の丘や、杉原千畝の命のビザで有名になったカウナス、そして首都ヴィリニュスなど多くの見どころがあります。

首都ヴィリニュスは他2国の首都同様、歴史地区として旧市街がユネスコ世界遺産に登録されていますが、その雰囲気は随分と異なります。

舗装や修繕が間に合ってない部分や、東欧を感じさせる朽ち果て放置された建物も多くあり、とにかく綺麗と言えるようなタリンやリガとは一線を画します。

逆に言うと、最も自然な状態に近いとも言え、まさに生の姿を見ることができます。

旧市街の規模としてはバルト3国の旧市街の中では最大、また観光資源も非常に多く2−3日滞在しても全て回りきるのはなかなか大変。

特に旧市街にある28の教会は宗教や宗派が異なることから唯一無二なので是非制覇してみてください。

治安

リトアニアの治安

よく言われるのが、リトアニアはバルト3国の中で最も治安が悪いということ。

ですが、ビリニュスやカウナスといった大きな都市の中心エリアでは治安を特段心配するような必要はありません。

他2国と比較すると、街並みがやや荒れている(修繕が追いついていない)ことから雰囲気が怪しい場所は確かにありますが、それでも現地の人は普通に生活していますし、観光客も多く見かけます。

一方、地方都市の夜間の駅前などは路上生活者や酔っ払いなどがしばし問題を起こすことがあるようですので、場所によっては注意が必要かもしれません。

物価

バルト3国の中でもっとも物価が安いのがリトアニア。

リトアニアでの物価の安さは観光地の中心地であってもはっきりと実感することができるはずです。

特にヴィリニュス歴史地区の外やシャウレイ、カウナスなど他都市では物価水準はさらに一段下がるので非常に観光しやすい国です。

最後に

最後に総合評価をまとめます。

 リトアニアラトビアエストニア
総評 ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆☆
観光資源 ☆☆☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆☆
英語通用度 ☆☆ ☆☆ ☆☆☆
治安 ☆☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
物価 ☆☆☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆
東欧度 ☆☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆
お勧め宿泊日数 3-5泊 1-2泊 2-3泊

見ての通り個人的にはリトアニアが1番のお気に入り。

良好な治安、非常に安い物価、そして何より極めて豊富な観光資源に何度訪れても飽きることはありません。北欧とも東欧とも違うなんとも言えない雰囲気が旅人を惹きつける理由なのかもしれません。

一方日本人観光客にも人気なエストニアですが、首都タリンは綺麗なのですが実感としては綺麗すぎる。非常に管理されており、なんとなく人口的に作られた感じの美しさを感じてします。まさに観光地という印象。

一方首都を離れてもタルトゥ Tartuやハープサル Haapsaluなどの日帰り観光先があるので、滞在日数を長めに取っても楽しむことができます。

ラトビアは1〜2泊の短い滞在におすすめ。

ハンザ同盟で栄えた時代を象徴するギルドハウスや、世界遺産になっている旧市街のアール・ヌーヴォー建築群などそれぞれがとてもユニークで見ごたえがあるものが多く、街を歩いていても景色が常に刺激的に感じます。

一方、郊外などにはあまり見所という場所がないのが残念なところ。

バルト3国とよく一括りにまとめられますが、その国の特徴や景観はそれぞれ異なっています。是非みなさんも自分の目でその違いを感じ、お気に入りの国を探してみてください!

これらバルト3国の観光情報はこちらのカテゴリー内からお読みいただけます。

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ノルウェー、スウェーデン、イギリスに留学・長期滞在。都合がつく限りヨーロッパ各地を渡り歩き、決して観光ガイドだけではわからない現地の情報を収集。そんな情報を元に、ヨーロッパの生の観光情報と留学に必要なIELTS対策を紹介中。