リトアニアの観光名所として有名な十字架の丘、首都ビリュニュスからは遠く、また最寄りの街シャウレイからも少し離れているため、コアな旅行者の秘境地にもなっています。
最寄りのシャウレイからはタクシーでの移動を紹介している観光サイトも多いですが、やはり料金的にも時間的にもなるべく避けたいところ。
今回はそんなコアトラベラーのために、シャウレイから十字架の丘までバスを使ったアクセス方法を紹介します。
1. まずバスターミナルへ
十字架の丘へと向かうバスは、シャウレイバスターミナルを始発としています。
このバスターミナルは、ラトビアのリガ、リトアニア国内のカウナスやヴィリニュス等を結ぶ長距離バスの発着場にもなっているので、バスで他都市からシャウレイに入る場合には必ず利用することになります。
シャウレイの市街中心部メインストリートより徒歩10分程度、シャウレイ中央駅からも徒歩10分弱の位置にあります。
住所・マップ:Tilžės St. 109, Šiauliai
2. バスターミナルですること
まず、シャウレイのバスターミナルに到着したらターミナル内に入りましょう。
時刻表入手
バスターミナル内部にはチケットオフィスと並んでインフォメーションがあります。
ここで十字架の丘行きの時刻表をもらえるので、是非手にいれておきましょう。
* 紙の時刻表配布が受けられるかどうかは場合によって異なるようです。
現在はバスの運行スケジュールが改定されており、今まで以上に十字架の丘へアクセスがしやすくなりました。
シャウレイバスステーション発の時刻表(2019年12月現在)は以下の通りです。
- 6:25
- 7:25(日曜除く)
- 8:20(日曜のみ)
- 8:25(日曜除く)
- 9:00(日曜除く)
- 10:25
- 11:00
- 12:15
- 13:10
- 13:50
- 14:15
- 17:30
- 18:00
- 20:30
ドマンタイ発の時刻表はこちらです。
- 7:33(日曜除く)
- 8:07
- 8:11
- 9:32(日曜除く)
- 10:43
- 11:47
- 12:12
- 13:03
- 14:03
- 15:02
- 16:22
- 17:27
- 18:20
- 20:15
最新時刻表はこちらで再確認をお願いします。
インフォメーションの人も英語は基本ダメ。旧共産圏ならでは(?)の愛想の悪さですが、「ドマンタイ Domantai, timetable, please」だけで言えば紙をくれるはずです(Domantaiは十字架の丘の最寄りバス停)。
時刻表には、プラットフォーム12番と書かれていますが、この12番のプラットフォームから発着するバスに乗れば十字架の丘へ向かえるという意味です。
時刻表の裏側には、十字架の丘までの簡単な地図が載っています。
といっても本当に簡単なものでこんなん役に立つのか、と思うかもしれませんが、実際に訪れて見るとこの通りでした。
3. バス乗車
発着場所
先ほど受け取った時刻表に書かれた時間を参考にプラットフォーム12番に向かうと、バスが停車して待っていると思います。
リトアニア国内全般に言えますが、バスの定時運行率はかなり高いので、基本的には時刻表通りの運行だと考えてください。
乗車バス行き先
十字架の丘までのバスは「ヨニスキス Joniškis」行きになります。
十字架の丘の最寄りバス停は「ドマンタイ Domantai」。バスによっては車内アナウンス等一切ないので、乗車時に運転手にドマンタイで知らせてもらうように頼んでおくことをオススメします。
12番バスに乗り込んでくる観光客(特にアジア人)は100%十字架の丘へ向かうことを運転手もわかっているので、快く引き受けてくれるはずです。
バス停の間隔が広く、またバス本数も少ないため乗り過ごすと大変です。
運賃
0.84ユーロ (2020年1月現在)、現金のみです。
お釣りはくれるようですが大きな紙幣などで支払うのは避けた方が無難。1ユーロ硬貨を往復分用意しておきましょう。
最寄りバス停
シャウレイのバスターミナルから12km、時間にして約15分で、最寄りバス停であるドマンタイへと到着します。
あらかじめ運転手に目的地を伝えてあれば、準備をするように何かしら教えてくれるはずです。
バス停は一本道の最中にあり、周囲には数件民家がありますが、そのほか一切は何もない平野が広がっています。
4. バス停から十字架の丘へ
ドマンタイで下車したら、そこから十字架の丘までは約2km、20分程度徒歩で移動することになります。
バス停からは本当に何もない道が続きますが、いくつか目印になりそうなものがあるので紹介します。先ほどインフォメーションでもらった紙の地図も参考にしてください。
目印①3本の十字架
ドマンタイバス停で下車したら、まず50m程来た道を戻りましょう。するとバス停側に分かれ道が1本あり、その岐路に十字架が大小3本立っています。
この十字架を目安に横道に入ってください。歩道のようなものはないので道路を歩く際には車に注意してください。
ひたすら1本道
とはいっても、車の通りもほとんどありません。10分に1〜2台通るか通らないかというところ。バスが走っていたメインロードから離れるにつれ静寂に包まれて来ます。
まったく車や人とすれ違わないので、道路のど真ん中に三脚を立ててこんなこともできちゃいます。日本を離れ9000km、周囲に何もない一本道を歩いていると人間の小ささとかなんとも言えない気持ちになってきます。
十字架の丘まではひたすら1本道なので前進あるのみです。
目印② i マーク
一本道をひたすら歩くと、インフォメーションマークが見えて来ます。これが見えてきたらもう十字架の丘は目と鼻の先です。
目印③ビジターセンター
インフォメーションマークにしたがって歩くと、大きな建物が見えてきます。ここが十字架の丘のビジターセンターです。
営業時間は季節によって変わるそうですが、だいたい朝の10時頃から始まるようです。お土産屋やカフェ、そして十字架を販売している露店などがあります。
ちなみに、十字架の丘自体は24時間解放されていますので、ビジターセンターにあえてよる必要はありません。
5. 静寂の十字架の丘を満喫
というわけで、十字架の丘に到着になります。散策路が整備されており、かなり奥行もあるため、写真を撮ったりしながらゆっくりと歩いてみてください。
その厳かな雰囲気を感じ取りながら、リトアニア人が続けてきた独立回復のための抵抗の歴史を考えながら散策をしていると、1〜2時間はあっという間に過ぎてしまいます。
6. 帰路
十字架の丘を満喫したら、あとは来た道を戻るだけです。帰りのバス停は、往路で使用したバス停の反対側にあります。
バス停の周囲には何もなく、またバスも定時運行ですので、あまり早くバス停に戻る必要はありません。
発車の10分くらい前にバス停に着くようにすれば大丈夫です。このバス停に止まる全てのバスはシャウレイバスターミナルへと向かいますので、特に途中下車が必要でない限りは終着バス停まで行って構いません。
帰りも料金は0.9ユーロになります。
7. 筆者おすすめ
十字架の丘を観光した後にヴィリュニュスに移動することを計画している人には、以下のプランがおすすめ(2019年2月現在)です。
他の観光客の少ない時間に十字架の丘を散策できる他、1日に数本しかないシャウレイ〜ヴィリニュスの鉄道にある程度の余裕をもって間に合わせられるため、シャウレイからヴィリニュスまで時間のかかる長距離バスを避けることができます。
またヴィリニュスにも早い時間に到着するため、その後引き続き観光をすることができます。
- 往路 8:25発バス(日曜8:20発)で十字架の丘へ
- 復路 10:43発バスでシャウレイへ
- 12:15発 ヴィリニュス行列車(14:28着)
列車は若干季節によって違いがあるようなので、特に列車の時刻はあらかじめ公式ページでも確認しておくことをお勧めいたします。
8. 最後に
シャウレイから十字架の丘までのバスを使ったアクセス方法を紹介しました。
タクシーで訪れている人も結構いるようですが、20〜30ユーロ程かかるだけでなく、タクシーを待たせている間はなかなか落ち着いてゆっくり散策できないので、バスの利用がおすすめです。
十字架の丘に行くなら朝早い時間がおすすめです。特に観光シーズンでは大型観光バスで観光客が押し寄せたりするので、歴史的にも複雑な背景がある厳粛な十字架の丘だからこそ、なるべく人のいない静かな環境で散策してみてください。
実際に十字架の丘を観光した際のことはこちらの記事で紹介しています。
シャウレイ観光や十字架の丘への前泊のために一泊するという方にお薦めなホテルが「ホテル シャウレイ」。
街の中心部にある唯一の高層ホテルかつ最大のホテルで、バスターミナルや中央駅までも徒歩約10分と便利。
料金は一泊シングル€25〜。客室は古さはありながらも清潔に保たれており、治安面の問題もありません。
市内観光はもちろん、十字架の丘への観光やリトアニア他都市への移動にも便利で、何と言ってもコストパフォーマンスがいいのでおすすめです。
はじめまして。
現在ヨーロッパを周遊中のものです。
こちらの記事を参考にシャウレイの十字架の丘までたどり着くことができました。
この記事の写真や時刻表の説明がなければあきらめておりました。。。
1月23日現在で運賃は84セントでした。インフォメーションで時刻表を貰おうとしたところ「これが時刻表だから写真を撮って」と紙は頂けなかったので、配布はやめてしまったのかもしれません。
先日ラトビアとエストニアへ行った際もこちらのサイトを参考にとても楽しい時間を過ごすことができました。これからも参考にさせていただきます!
お役に立てて幸いです!今住んでいる場所の事情もありバルト3国は北欧についでこのブログの重点項目なので色々と記事かいてます。
これからも良い旅をお過ごしください!
P.S 最新情報ありがとうございます!