最近ヨーロッパの周遊や個人旅行も随分とポピュラーになってきたこともあり、バルト3国へ足を延ばす方も増えてきました。
北欧バルト海に面しているラトビア(Latvia)の首都、リガ(Riga)旧市街は手付かずの中世ヨーロッパが残っており、旧市街全体が歴史地区として世界遺産に指定されています。
そんな世界遺産の街リガ旧市街を訪れた際には絶対に訪れたい厳選スポットを19箇所紹介いたします。
ラトビアの事をご存知ない方はラトビアについての観光基本情報を先に読んでみてください!
目次
散策に最適なコンパクトタウン
バルト海の真珠と呼ばれる美しいラトビアの街、リガ旧市街。
非常にコンパクトに見所スポットが密集しており、オープンカフェやレストランを楽しみながらゆっくりと観光を楽しむことができます。
旧市街には石畳が敷かれ、中世の街並みがそのまま維持されていることもあり、なんでもない通りや路地も非常に趣があって散策にも最適。

また世界遺産を構成しているものの1つに、リガのユーゲントシュティール(アール・ヌーヴォー)様式の建築群が挙げられます。
そのほとんどが19世紀末〜20世紀初頭に街の発展に伴い当時の最先端建築を用いて建てられたもので、リガ街中には定番のものから一味違うユニークなものまで無数のユーゲントシュティール建築がみられます。
これらの建物のデザインがリガの独特の空気感を作り出していると言っても過言ではないので、1つ1つの建築物も観光の目玉として注目してみてください。
リガ必見観光スポット19選
街全体としては、ドイツ騎士団による占領の影響もあり中世ドイツの街並みに近いと言われています。
そんなリガ旧市街はユネスコ世界文化遺産に指定されており、「ドイツよりドイツらしい」街として今も綺麗に保存されています。
バルト海の真珠とも称されるリガの美しい街並みはもちろん、文化や歴史など隅々まで満喫するために是非見ておきたい注目観光スポットを紹介していきます。
1. リガ大聖堂

1211年に建設されたリガ旧市街に位置し、バルト3国最大規模で最古の大聖堂です(別名 ドーム大聖堂)。当初は木造建築でしたがその後増改築を経て現在の赤煉瓦の姿になっています。
内部には見事なドイツ製パイプオルガンが設置されており、オルガン建設当時の1880年代ではヨーロッパ最大だったとのことです。現在では世界で4番目に大きいオルガンとして世界的にも依然有名で、パイプ6718本から構成されています。
正午から演奏会が行われており、観光客ももちろん聞くことができます(詳しい日程はHP参照)。
名称 (英語/ラトビア語): Riga Cathedral/Rīgas Doms
住所: Herdera laukums 6, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
公式HP: リガ大聖堂
2. ドーム広場

リガ大聖堂の前に広がる大広場。
リガ旧市街の中心に位置し、この広場を囲むように多くのカフェやショップが数多くあります。また冬場に行くと非常に大規模なクリスマスマーケットの会場としても利用されます。

広場から伸びる通りはリガ旧市街のメインストリートでもあり、観光はもちろんショッピングやレストラン、カフェ巡りなど様々な楽しみ方ができる場所です。
名称 (英語/ラトビア語): Cathedral Square/Doma laukums
住所: Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
3. リーヴ広場
こtらもリガ旧市街中心部にある広場で、多くのおしゃれなオープンカフェやレストラン、露店、お店が位置しています。天気がいい日にはランチをとる地元の人や旅行者で大変賑います
この広場にはなぜかたくさんの石像が陳列されており、しかも購入可能。例えば鶏の像が2100ユーロ、これは安いんでしょうか?
名称 (英語/ラトビア語): Līvu Square/Līvu laukums
住所: Līvu laukums, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
4. 猫の家

リーブ広場に面したところに建つ、尖塔の黒猫が目印の黄色いユーゲント・シューテール建築。1909年に建設されました。
実はこの猫のモニュメントにリガを代表するストーリーがあります。
もともとこの建物はラトビア人商人の住宅として使われていましたが、当時リガにあった商人大ギルドへ入会可能だったのはドイツ人のみ。
そんなラトビアの商業を牛耳っていたドイツ人に抗議するために、この猫はギルド会館にお尻を向けて設置されました。
その後ラトビア人商人もギルド入会が認められるようになり、猫は向きを変えたとされています。
この猫はリガのシンボルとなっており、多くのお土産のデザインとしても見ることができます。
名称 (英語/ラトビア語): Cat house/Kaķu nams
住所: Meistaru iela 19, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
5. 市庁舎広場

リガ旧市街で最も人気スポットである市庁舎広場。観光の中心地である旧市街の入り口にもなっており、ガイドツアーの待ち合わせ場所としても使われていることから、常に賑わっている広場です。
ブラックヘッドハウスや聖ペトロ教会、リガ市庁舎をここから見ることができます。
名称 (英語/ラトビア語): Town Hall Square/Rātslaukums
住所: Kaļķu iela 1, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
6. ブラックヘッドハウス

1300年代から数百年にわたって独身男性のギルドメンバーのためのパーティホールとして使用されていました。
その後1940年代にドイツ軍の空爆等により崩落、その後リガ市建設800年記念事業として再建されました。旧ハンザ同盟の象徴でもあります。
名称 (英語/ラトビア語): House of the Blackheads/Melngalvju Nams
住所: Rātslaukums 7, Central District, Riga, LV-1050, Latvia
公式HP: ブラックヘッドハウス
7. リガ市庁舎

市庁舎広場というだけあり、広場のメインの建物はリガ市庁舎。内部には議会場があり、現在選挙で選ばれた60人の市議が日々議会を運営しています。
市庁舎の建物は第2時世界大戦時に破壊され、現在の建物は2003年に再建されたものとなっています。
訪れた時はちょうどパリで発生した連続テロの翌日だったということで、市庁舎はトリコロールにライトアップされていました。
名称 (英語/ラトビア語): Riga City Council/Rīgas dome
住所: Rātslaukums 1, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
公式HP: Riga City Council
8. 聖ペテロ教会
市庁舎広場からもよく見えた123mの尖塔が特徴のカトリック教会。
聖ペトロ教会が建設されたのは15世紀初頭、しかしながらその後のラトビアの辛い歴史により、倒壊、火災、爆撃、落雷炎上と再建を何度となく繰り返し、現在に至るというラトビアの歴史そのものを反映している教会で、まさにラトビア人の魂とも言えます。
教会正面では地元の方が露店を開いてお土産品や絵画の販売などマーケットが開かれています。
展望台にはエレベータを使って上ることができ、リガの街並みを一望することができます。
名称(英語/ラトビア語): St. Peter Church/Sv. Pētera baznīca
住所: Skārņu iela 19, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
入場料: 大人9ユーロ(学割有)
公式HP: Sv. Pētera baznīca
9. ブレーメンの音楽隊
聖ペトロの敷地の一角にブレーメンの音楽隊の像があり、多くの人が記念撮影を行う人気スポットです。
ブレーメンの音楽隊は人間に捨てられた動物が団結して音楽隊を結成するというグリム童話の1つで、この銅像は姉妹都市でもあるブレーメンから寄贈されたものとのこと。
大勢の観光客が撫でている部分がピカピカに光っています。このブサ可愛さがなんとも言えないんだとか。
名称 (英語/ラトビア語): Town Musicians of Bremen/Brēmenes muzikanti
住所: Pēterbaznīcas iela, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
10. 三兄弟

マザーピルス通りに面して3棟並んだ建築群、通称3兄弟。
長男は一番右側で15世紀の住居、真ん中は次男で17世紀にマニエリスム様式として、三男は17世紀末にバロック様式として建設され、ラトビアに現在残存する一般住宅では長男が最も古いものなんだとか。
長男はリーガ運河が移動し地下水面が変化したことによりなんと傾いており、この時代は窓の大きさによって税金が変わったということから、窓枠と比べると実際の窓はかなり小さくなっています。
一方、次男以降の時代では窓税が廃止されたことにより窓は大きくなっていますが、代わりに間口税が導入されたことにより、今度は玄関部分がかなり窮屈な構造になっていたりと、時代の流れを見ることができます。
現在は真ん中に建つ次男が建築博物館として内部公開されています。
名称 (英語/ラトビア語): Three Brothers/Trīs Brāļi
住所: Mazā Pils iela 17, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
入場料: 無料
公式HP: Three Brothers
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11. 火薬塔 (ラトビア戦争博物館)

ラトビアに唯一残る14世紀から残る中世の火薬塔。1621年にスウェーデン・ポーランド戦争に巻き込まれ上部が破壊されましたが、1650年に再建されています。
高さ26m、直径20m、壁の厚みは2.5mもあり、その重厚さからソ連軍による侵攻にも耐え抜くことができたとか。その際の銃弾が多数壁に埋め込まれているのを見ることができます。
内部はラトビア戦争博物館 Latvijas Kara Muzejsとなっており、ラトビアの独立に至る長い戦いの歴史を見学することができます。
名称 (英語/ラトビア語): Power Tower/Pulvertornis
住所: Smilšu iela 20, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
入場料: 無料
公式HP: Pulvertornis
12. 旧市街城壁

リガ旧市街地区を防衛するため作られた全長2kmにわたる牙城壁、現在は火薬塔の裏側にのみ修復された姿で一部のみ残存しています。
非常に重厚な作りでラトビアが従来要塞都市であったことを思い浮かばせます。
13. 旧スウェーデン軍兵舎

牙城壁に面した通りには黄色い外壁の建物が一列に整然と並んでいるエリアがあります。
その外観からは想像できませんが、ここは旧スウェーデン軍兵舎。
現在は綺麗に改装されバーやクラフトショップ等として利用されており、リガ旧市街のおしゃれエリアになっています。
14. スウェーデン門

1698年にスウェーデン軍兵舎の前に建設された通路。その名は、スウェーデン兵が城壁の外の宿舎と行き来するためによく利用したということに由来しています。
その昔、リガの住人は外国人と接することを禁止されていた時代がありました。その時に一人の若い女の子がスウェーデン兵と恋に落ち、この門で密会を重ねていたところ、それが発覚しこの壁に埋め込まれて処刑されたという言い伝えがあります。
そのことから、この門を通りと女の子のすすり泣きが聞こえると言われています。
名称(英/ラトビア語): The Swedish Gate/Zviedru vārti
住所: Atgriežu iela, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
15. ラトビアンライフル部隊像

旧市街の中心部にあり、その存在が度々議論の的となる赤レンガで作られた共産国チックな雰囲気を出しているライフル部隊像。
ラトビアが旧ソ連に支配されていた当時にレーニンの護衛についていたライフル部隊がモチーフになっています。
現在ではラトビアが共産主義であった当時の記憶として、あるいは第一次世界大戦で戦った勇敢なラトビア人へ栄光を讃える等、様々な意味を持っているモニュメントです。
名称(英/ラトビア語): Latvian Riflemen Monument/Strēlnieku piemineklis
住所: Latviešu strēlnieku laukums 1, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
16. 自由の記念碑

リガ旧市街への入り口に近い部分、新市街自由大通り沿いに立てられており、赤い花崗岩で作られた土台が特徴の自由記念碑。1918年〜1920年に行われたラトビア独立戦争の犠牲者を祀っています。
1935年に設置されて以降、ラトビアの自由、独立、主権のシンボルとして大切にされ、現在も24時間体制で衛兵による警護がされています。
記念碑を取り囲むようにラトビアの歴史や強いメッセージを表すレリーフが彫刻されているので、近くに寄って360度じっくりと観察してみてください。
自由記念碑の周辺にはオペラ座やラトビア国立歴史博物館があります。
名称(英/ラトビア語): Freedom Monument/Brīvības piemineklis
住所: Lv, Brivibas, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
17. ライマの時計

ラトビアを代表するお菓子といえば、国産メーカーであるライマのチョコレート。そんなライマ社が寄贈した時計が自由記念碑のすぐ近く、旧市街入り口部分に設置されています。
日本のハチ公のように、リガっ子にとっては待ち合わせの定番になっています。
リガにはそんなライマの本店はもちろん、チョコレート博物館などもあるので甘党の方は足を運んでみてください。
名称(英/ラトビア語): Laima clock/Laimas pulkstenis
住所: , Latvia
18. KGB博物館

旧ソ連支配時代の暗黒の歴史を今に伝えるKGB博物館。
1945年にソ連赤軍がリガへと侵攻し、それに伴いリガに住むラトビア人の2/3が処刑もしくはシベリア送りにされました。その後リガで恐怖政治を行ったのが旧ソ連の共産党政権。
博物館内部では、実際に囚人が収容されていた牢獄や拷問・虐殺の様子、秘密警察KGBの活動の様子などが展示されており、非人道的な扱いでラトビアの人々をコントロールしていたのかがよくわかる施設になっています。
1日に複数回様々な言語でガイドツアーが行われているので、非常に気持ちが重くなる博物館ではありますが是非決して忘れてはいけない負の歴史を知るためにも参加してみてください。
名称(英/ラトビア語): KGB museum/Stūra Māja
住所: Brīvības iela 61, Centra rajons, Rīga, LV-1010, Latvia
公式HP: KGB museum
19. リガ中央市場

欧州で最大規模を誇るリガ中央市場。リガ国際バスターミナルや中央駅のすぐ近くにあります。
肉や魚、野菜などの生鮮品はもちろん、レストランや日常の生活に使う衣料品や雑貨など屋内、屋外非常に広い面積にわたって出店されています。
価格もお手頃なので、アパートメントタイプのホテルに泊まっている人は食材調達に、そうでない人もお土産探しやリガの台所と言われる雰囲気を感じ取りに訪れてみてください。
名称(英/ラトビア語): Riga central market/Rīgas centrāltirgus
住所: 7, Nēģu iela, Rīga, LV-1050 , Latvia
最後に
いかがでしたか?
ラトビアの首都リガで是非とも訪れたい観光名所を紹介しました。
旧市街地全体が世界遺産登録されていますが、街はコンパクトでゆっくり歩いても1日で網羅できるので、日帰りや1泊旅行にも最適。
西欧とは違う古き良きヨーロッパの街並みを楽しむことができるので、是非ヨーロッパ旅行の際には日程に組み込んでみてください。
リガでの宿泊を伴う観光を検討している方へ一点注意。バルト3国はどこも比較的物価が安く、お得な宿泊先が比較的多くありますが、個人経営の施設が多いこともあり時期によって値段にかなり大きなばらつきや変動があります。
そのほかバルト3国についてはこちらの記事でまとめているので、周遊旅行を検討されている方はどうぞ参考にしてください。

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函館の五陵郭に似た建造物(城)が、リガの街にあるのですが、観光スポットにはなってないのでしょうか。
リガ郊外にあるものについてはDaugavgrīvas Cietoksnisと呼ばれるものがありますが、個人的に言わせるとただの廃墟、という感じであまり観光地というような雰囲気の場所ではありません。夏に行ったことがないので、夏はもしかしたら何かやってるのかもしれませんが。。。
ちなみにリガから3番のバスで約1時間半弱でいけます。
五稜郭でいうならばDaugavpils(ダウガフピルス)にあるものはよく保存されていて、博物館にもなっています。