英国イングランドの首都であり、日本人も大好きなロンドン。
一方でスコットランドにあり中世の雰囲気をそのまま今にまで残すエディンバラは、英国を訪れる多くの日本人観光客にとっても一度は行ってみたい憧れの場所です。
ロンドンとエディンバラを移動する方法は多岐に渡り、飛行機、バス、そして複数の鉄道会社や寝台特急など選択肢はたくさん。
今回はロンドン〜エディンバラの移動方法を全て制覇した私が、それぞれの特徴と簡単な予約方法、実際のレビューなども含めまとめていきます。
既に何を使おうか決めている方は、目次から該当する移動方法を選択してください。
1. 飛行機
最短での移動を考える場合に第1候補となるのが飛行機の利用。
ロンドン〜エディンバラ間を約1時間20分で結び、また近年は格安航空会社の台頭により予約時期によっては最も安い移動手段にもなり得るオプションになっています。
ロンドン〜エディンバラ間は需要が非常に高い路線ということもあり、英国フラッグキャリアであるブリティッシュエアウェイズはもちろん、格安航空会社として有名なライアンエアーやイージージェットなど様々な航空会社が運行しています。
メリット
航空機のメリットとしてはまずその速さ。
所要時間が他手段と比べて最速の1時間30分前後と、とにかく時間を節約し現地での滞在時間を長く取りたい方(特に日帰り)にオススメです。
また格安航空会社の台頭など航空自由化による価格競争によってかなり抑えめの航空運賃設定となっており、意外なことに場合によってはバスや列車よりも安くなることも。
特にイージージェットやライアンエアーなど格安航空会社大手を利用する場合には、早期割で10ポンド(1500円程度)から航空券を購入することが可能です。
デメリット
航空機利用のデメリットは、空港と市街地が若干離れているということ。特に格安航空会社を使う場合のロンドンのハブ空港はかなり離れているため不便が伴います。
各空港とロンドン市街は鉄道を中心に公共交通機関は豊富にあるため、荷物が小さい場合には特に不便はありませんが、大きなスーツケースなどを持っている場合には苦労が伴います。
また、空港とロンドンを結ぶ直通列車もありますが、こちらは片道20ポンド程度と、場合によっては航空券より高くなるということがあり、往復こちらを使うとコスト面での優位性が薄れてきてしまいます。
エディンバラと市街中心部はトラムが整備されている他、直通バスもありこちらは比較的快適に移動することが可能です。
さらに、預入荷物は航空券代金に含まれていないため、スーツケースなどチェックインが必要な荷物がある場合にはさらにコストがかかるのも注意です。
おすすめの方
航空機利用がオススメな方としては、早朝にロンドンを発ち日帰りでエディンバラを訪れるような軽装でかつ時間が限られている方、もしくは長時間乗り物に乗っているのが辛い方におすすめ。
特に飛行機は早朝4時台から深夜まで運行があるため、1日をとにかく長く使いたい方には向いています。
一方、価格面では荷物預入の追加料金や、空港までのアクセスなどを考えるとバスに優位性があり、一方で時間面では空港アクセスの時間や、チェックインを早めにしないといけないことなどを考えると鉄道に分があります。
2. バス
バスは何と言っても価格と、市街地中心部を発着するという利便性が強み。一方でその所要時間がかなり長くなるのでバジェットトラベラー向けとなります。
- Omio(料金比較サイト)
- National Express(バス会社)
- MegaBus(バス会社)
メリット
まず第1に価格の優位性があります。片道10ポンド(約1500円〜)から予約ができ、飛行機と違って直前予約でも比較的安価な乗車券を購入することが可能です。
またバスターミナルはロンドン、エディンバラと違い中心部にあるため大きな荷物を持っている場合でも移動がとても楽というメリットもあります。
バス車内では無料のWi-Fiやコンセントが完備されているためある程度の暇つぶしは可能、またトイレも備え付けられています。
デメリット
デメリットは何と言っても所要時間。今回紹介する中では寝台特急以上に時間がかかる10時間近い長旅になります。
最近ではこの長時間を少しでも快適にするために、前後間隔が非常に広いラグジュアリーなバスや、完全に横になれる寝台バスも登場しましたが、それでも長い所要時間がかかることには変わりありません。
おすすめ
時間がかかってもとにかく1円でもコストを抑えたいというバジェットトラベラーにおすすめ。
かなり体力的にも辛いものがあるので、あまりバスでの長距離に慣れていない方や短期で英国を訪れる旅行者の方にはおすすめできません。
3. 鉄道
筆者がいつも選択するのが鉄道利用。
時間はかかりますが、英国は鉄道発祥の地とも言われるだけ鉄道網が発達しており、費用的にも所要時間的にも飛行機とバスの中間ですが、かなり快適な移動をすることができます。
鉄道には昼行の高速鉄道と深夜に移動する寝台特急の2パターンがありますので、それぞれ紹介していきます。
3-1. 高速鉄道
ロンドン〜エディンバラは2つの鉄道会社がそれぞれ高速鉄道を運行しています。ルートが違うものの所要時間はほとんど変わらず、料金的にも大きな差がありません。
両者とも残席数に応じて価格帯が変動するため、会社間で比較しながら安いものを選ぶか、ロンドンのターミナル駅で自分にとって便利な方を利用してください。
両者の簡単な違いを紹介します。
a. Avanti West Coast (旧Virgin Trainsルート)
アヴァンティ・ウェスト・コースト線はロンドン・ユーストン駅をターミナル駅とし、西海岸本線を北上してエディンバラやグラスゴーを始めリバプール、マンチェスター、バーミンガムなど主要都市をつなぎます。
ロンドン〜エディンバラ間の所要時間は時間帯や停車駅の数により4時間半〜5時間半となっています。
公式サイト: https://www.avantiwestcoast.co.uk
ターミナル駅: London Euston Station
具体的な予約方法はこちらの記事で紹介
b. LNER (London North Eastern Railway)
LNERは名前からも分かる通りロンドンから北東方面を主に結びながらスコットランド北部へと運行している鉄道会社。
ロンドンのKing’s Cross駅をターミナル駅にしています。
もともと英国の鉄道国有化前の1923〜1948年に運行していた会社で、その後国鉄に吸収。その後再度国鉄民営化となった後も実際の就航に参加することはありませんでしたが、2018年ついに復活という形でこの路線の運行を担当しています。
ロンドン〜エディンバラ間の所要時間はVirgin Trainsとほとんど変わりなく、時間帯や停車駅の数により4時間半〜5時間半となっています。
公式サイト: https://www.lner.co.uk
ターミナル駅: London King’s Cross
具体的な予約方法はこちらの記事で紹介
メリット
鉄道利用のメリットは何と言ってもその快適性。
長距離にはなりますが、高速鉄道網がしっかりと整備されており、約5時間半程度でロンドン〜エディンバラ間を結びます。
一見かなり長いように感じますが、飛行機のように1−2時間前にチェックインなどは必要なく、また駅は市街地の中心部にあるターミナル駅を発着するため移動時間も最小限に済ませることができ、トータルでの所要時間という意味では飛行機利用と大きくは変わりません。
車内ではWi-Fiが利用可能な他、スナックや飲み物を購入できるショップも完備。
また追加料金を払って一等車(1st class)を利用すれば、乗車前に駅のラウンジを使用でき、また車内ではより広々としたスペースに加え本格的な食事(週末は軽食ボックス)や無料の飲み物がサービスされます。
デメリット
飛行機やバスのように早く買えば買うほど驚くべき格安で購入できるというような制度にはなっていないため、その他交通機関と比較して鉄道を利用する際には運賃が高くなる傾向があります。
特に直前の予約や旅行シーズンの場合、運賃は200ポンド近くまで増加することもあるため、なるべく早めの購入がオススメです。
おすすめ
基本的にはロンドン〜エディンバラ間を利用する方の全ての方におすすめです。時間的にも運賃的にもこれといって大きな強みがあるわけではありませんが、バランスが取れておりまた居住性という意味ではかなり快適。
4時間半の道のりはやや長いことには変わりありませんが、美しい車窓を楽しみながらゆっくりと過ごせるはずです。
3-2. 寝台特急
ロンドン〜エディンバラ間は英国に残る数少ない寝台特急「カレドニアン・スリーパー Caledonian Sleeper」も毎日運行しています。
London Euston駅を23時台に出発し、エディンバラを早朝7時半前後に到着する7時間半〜8時間の所要時間。運賃は少し高めですが、ホテル代込みと考えれば納得の料金です。
相部屋の典型的な寝台客車はもちろん、節約旅行者向けに格安の座席シート、あるいはちょっと豪華なシャワー・トイレ付きの個室やダブルベッドの個室もあり予算に合わせた選択が可能。
特に2018年10月28日からは新型客車が導入され、その快適性はさらに向上。ちょっと優雅な高級鉄道の旅をすることがでいます。
公式サイト: https://www.sleeper.scot
ターミナル駅: London Euston Station
メリット
カレドニアン・スリーパーを使うメリットは何と言ってもその優雅さ。もともと英国では鉄道旅行は貴族の遊びとも言われたほどで、ビクトリア女王も利用したことがあるほどのもの。
特に1st classに該当するクラブルームを利用すれば、客室内にシャワー・トイレも完備されているホテルとなんら変わらない設備で、またラウンジカーでは本格的なスコットランド料理をディナーや朝食でいただくことができます。
現地ターミナル駅には早朝に到着するため、そのまますぐに観光に出向けるのもメリットです。
デメリット
デメリットはその料金。通常の相部屋ベッドでも140ポンド〜の料金設定、個室のClub roomでは200ポンド以上と他手段と比べてかなり割高な設定になっています。
しかしながら、1泊分を車内で利用できるということで、ロンドンやエディンバラで一泊するのを省けると考えると料金は相応。
それどころか車内の快適性や、ラウンジカーでいただくディナー、ブレックファストなどを考えるととてもコストパフォーマンスがいいとも言えます。
おすすめ
とにかく旅行を楽しみたいという方におすすめ。
ただの移動手段としてではなく、鉄道発祥の国英国で寝台特急による旅行を楽しみたい、そして現地に早く着くというメリットを使って朝からしっかり観光したい、そんな旅行者におすすめです。
まとめ
今回はロンドン〜エディンバラ間の移動方法を全手段まとめて紹介しました。
個人的には鉄道利用がお気に入り。日中移動する場合には高速鉄道、すこし予算はかかっても英国ならではの経験をしたいというかたは寝台特急での移動がおすすめです。
また格安航空会社の台頭による価格競争もあり、飛行機やバスなどを使えば驚くような格安運賃で移動することも可能。
往路と復路で違う移動手段を組み合わせるというのももちろん可能なので、自分にぴったりとあう移動方法を探してみてください。
ロンドン、エディンバラの観光名所についてはこちらの記事で詳しくまとめているので合わせて参考にしてみてください。
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