日本と北欧フィンランドをつなぐフラッグキャリア、フィンエアー(フィンランド航空)。
日本へは東京成田空港と1日に複数便運行するだけでなく、中部国際空港や関西国際空港、福岡空港など各主要都市へも路線網を伸ばしていることから、北欧へはもちろんヨーロッパ各地への観光やビジネスで大変利便性のいい航空会社になっています。
今回はそんなフィンエアーのヘルシンキ発福岡行きのフライトにエコノミークラスで利用してきたので実際の機内の様子やサービスを紹介していきます。
フィンエアーの東京便などでは現在エアバス社製の新型機であるA350型機が使用されており、設備面でアップグレードが図られています。
今回使用した福岡便では旧型であるA330型機が使用されており、レビュー内容はA330のものとなっているので注意してください。
エアバスA350を使用した機材では、プレミアムエコノミークラスの搭乗レビューを別記事で紹介しています。
1. 使用機体
フィンエアーが日本を含むアジア方面への長距離線でメインに使用しているのがエアバス社製の新型機A350型。
2015年に誕生した比較的新しい機体で、エコノミークラスであっても横幅にゆとりがあることで評判。
一方、今回利用した福岡便は夏季ダイヤ限定の運用ということもあってが最新機体の導入は行われておらず、旧型のA330型機でした。
2. エコノミークラス客室
エコノミークラスの基本座席配置は2-4-2の8列シート。機体後方部数列は2-3-2となっています。
2-4-2配置を採用していることもあり、窓側であっても通路に出やすいなどのメリットがあり一人で利用する際にも隣席への気遣いを最小限にできるのは嬉しいところ。
前後間隔は他社エコノミーと同程度で広いとも狭いとも言えない水準。身長170cmの筆者が座るとこんな感じ。シートポケットがあるため、人によっては狭いと感じるかもしれません。
特に座席によっては足元にエンターテイメントシステムのドライブがあり、これによって足元の余裕がかなり阻害されるのはマイナスポイントです。
必ず通路側や窓側にあるというようなわけでもないので、こればかりは運の要素が高め。
シートは布張りで通気性がよく蒸れにくい設計。
エコノミークラスのアメニティは枕、イヤホン、毛布、そして500mlのミネラルウォーターとなっています。
個人モニターは最新鋭航空機であるボーイング787ドリームライナーや新型A350型機などと比べると小さめで、タッチパネルの感度もイマイチ。
また現在の航空機では比較的よくみられるUSBチャージャーなども非搭載となっており、電子機器周りはやはり旧式といった印象です。
エンターテイメントシステムに収録されている映画の本数などは十分にありました。
3. サービス・食事
離陸後1時間程度した際に1度目の食事、着陸2時間ほど前に2回目の食事のサービスがあります。
ヘルシンキ発福岡便では1度目の食事は夕食という扱い、2度目は朝食として提供されました。
1度目の食事はビーフかチキンの2択でしたが、今回はかなり機体後方の座席になってしまったこともあり、チキンしか在庫がないという状況に。
不味くはありませんが、フィンランド発便で日本食があたったこともあって、典型的な「エコノミークラスの食事」というクオリティ。
また、パンについてもスカンジナビア航空のような温めてもちもちのパンが出てくることもなく、乾燥気味のもので少し残念。
一方ドリンク類は食事とともにビールやワインなどアルコール類を含む(ウイスキー、ジンなどスピリッツ類は有料)数多くの選択肢の中から無料で選ぶことができるのはプラスです。
着陸前の朝食はスクランブルエッグとマッシュルームやポテトなど。こちらは全員同じものが配布されましたが、味もそこそこで美味しくいただきました。
食間のサービスはCAに頼めばアルコール類も含め食前と同様のラインアップの中からドリンク類を注文可能。
また、巡航中のギャレーにはソフトドリンクやスナック類などセルフサービスでいただくことが出来ます。
ちなみに紙コップやナプキンは日本人にも大人気なマリメッコのもの。ちょっとしたところでもフィンランド色を感じることができます。
4. スカンジナビア航空との比較
同じ北欧のフラッグキャリアであるスカンジナビア航空との比較を最後にしていきます。
単純に勝敗でいうとフィンランド航空の勝ち。
チェックインの対応やCAのサービス水準など、コストカットを徹底し準LCC(格安航空会社)とも言われるスカンジナビア航空とは一線を画しています。
スカンジナビア航空の場合、機内食の選択肢はなく、またクオリティもお世辞にもいいとは言えない水準。また1回目の食事前のドリンクサービス以外は有料(コーヒー・紅茶除く)という点もスカンジナビア航空のマイナスポイントです。
スカンジナビア航空のいいところは、食事時にパンが温めて出てくるため食感が良く美味しい、そして1回目のドリンクはウイスキーやジンなども含めメニューにある全てのドリンクが無料ということ。
ですので、同じ価格帯で両者が選択肢にのぼった場合にはフィンランド航空がオススメです。
特に東京便などでは最新型であるエアバスA350型機が使われていることから、客室の快適性はより向上していること間違いありません。
また、フィンエアーはJALと同様ワンワールドグループに所属しているため、JALのマイルを貯めることも可能。特にJALカードを持っている方はフィンエアーの利用がお得です。
スカンジナビア航空のエコノミークラス搭乗レビューはこちらの記事で詳しく紹介しています。
5. 最後に
今回はヘルシンキ〜福岡便フィンエアーエコノミークラス搭乗記を紹介しました。
現在ヘルシンキ〜福岡便は春から秋にかけての季節限定便としての運用となっていますが、今後需要の高まりによっては通年での運用もあるかもしれません。
また、ヘルシンキ〜成田便や関空便よりも運賃が抑えめになる傾向が高く、福岡から同じワンワールドグループでコードシェアしているJALの国内線に乗り継いで羽田や関空へ向かう方が安くなることも往往にしてあります。
ヨーロッパ各地への乗り継ぎも大変便利なフィンエアー、十分おすすめできる航空会社なので是非渡欧の際には利用を検討してみてください。
エコノミークラスの上位座席、プレミアムエコノミークラスの搭乗レビューはこちらの記事で紹介しています。少しゆとりのある座席をご希望の方はどうぞ検討してみてください。
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