北欧ではキャッシュレス化が進み、クレジットカード1枚あれば現金1円もなくても1年生活できるくらいの環境が整って来ました。
もちろん旅行者にとっても両替をする必要がなく、無駄な手数料を払ったりする必要がないのでクレジットカードを使いこなせばお得な旅行にもつながります。
日系航空会社のマイルを貯めている人が常に迷うのがJALカードとANAカード。
今回は、北欧大好きでしかもマイルを貯めたい!という方がもつべきクレジットカードはJALカードである理由を北欧在住経験のある筆者目線で紹介します。
1. マイルを貯めるということ
ヨーロッパ旅行となるとそれなりに飛行機の移動距離も増えるため、「獲得マイル」数もバカにならなくなって来ます。
大雑把にいえば、エコノミークラスで渡欧したとしても、国内線往復することができるぐらいのマイルを獲得することができます。
が、ここで大きな落とし穴があります。
北欧まで日本から直通便を就航させている航空会社は現在のところ3つ。
スターアライアンスグループのスカンジナビア航空(コペンハーゲン行き)、ワンワールドグループのJAL、そして同じくワンワールドグループのフィンランド航空(ヘルシンキ行き)。
スターアライアンスとかワンワールドとかよくわからない人に簡単にいうと、スターアライアンスグループに乗ればANAのマイルが、ワンワールドに乗ればJALのマイルが貯まります。
多くの人はここで
「なら、ANAカードでもJALカードでもマイル溜まるし、どっちでもいいじゃん」
と思うのですが、実はそうはいかないのです。
スカンジナビア航空は北欧3ヵ国(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー)の合弁会社で、コストカットをすることで生き残って来た航空会社。
そのためコストカットにはかなりの精を入れており、機内でのアルコール2杯目から有料、食事時以外のドリンクはコーヒー紅茶のみ、など他のナショナルフラッグキャリアで見られるようなサービスも一部カットしています。
その一環として、割引料金で購入するエコノミークラス利用時の提携マイルもカット。カットというかゼロです。
そのためビジネスクラスや正規料金の何十万もするようなエコノミークラス料金を支払わない限り、いくらスカンジナビア航空を使ってもANAのマイルは貯まりません。
欧州と日本の往復分の獲得マイルはかなり大きいのでそれを捨てるのは勿体なさすぎます。
一方JALやフィンランド航空は、旅行代理店で購入した格安航空券や、ツアーなどの航空券であってもJALマイルがしっかりとたまるようになっています。
ですので、北欧好きな方が旅行の度にスカンジナビア航空でANAマイルを貯めようと思っても普通は無理、というわけでJALかフィンランド航空を使ってJALのマイルを貯めるのが賢明です。
2. 北欧圏内の移動でのマイル
北欧の周遊旅行する際に、主な移動手段となるのもやはり航空機。北欧では航空業界の競争が激しく、価格も驚くほど安い値段で売られています。
北欧周遊時に利用するであろう航空会社といえば、スカンジナビア航空、フィンランド航空、そして格安航空券に分類されるノルウェーエアシャトルがあります。
主にフィンランド国内やフィンランド発着便を利用する場合にはフィンランド航空を利用することになり、それ以外の北欧各国を周遊する際に利用する可能性があるのがスカンジナビア航空とノルウェーエアシャトル。
フィンランド航空を利用する際にはいつでももちろんJALのマイルが貯まります。問題はそれ以外の時。
コストカットを進めるために獲得マイルをゼロにしたスカンジナビア航空と、それよりもはるかに安い値段で航空券を販売するノルウェーエアシャトル。どちらを使うでしょうか。
結論から言うと後者。実はノルウェーエアシャトルは北欧最大のシェアを誇る大手で、実際ノルウェーエアシャトルをメインとして使う人が非常に多いのです(航空会社について知りたい方は別記事ノルウェーエアシャトルの搭乗レビューをお読みください)。
機内サービスは有料ですが、それでも機内での無料Wi-Fiや就航都市数と就航便の多さ、そして何よりダントツに安い航空券。こちらを旅行の際に使わない手はありません。
そして、万が一スカンジナビア航空を使うにしても、やはり通常のエコノミークラス搭乗の場合スカンジナビア航空のマイレージカードを持っていない限りマイルの加算は不可能。
もちろんANAマイルも貯まりません。
というわけで、やはり北欧周遊旅行をする際にもANAマイルを貯める出番がないので、やはりJALカードを持っておくほうが賢明です。
3. 滞在中の買い物も陸マイル
と、ここまででなぜ北欧好きマイラーはJALカードを選ぶべきなのかわかっていただけたかと思います。
もちろんJALカードを持っていれば他にもお得なことが色々。そのうち1つが現地での買い物でもJALマイルを貯めることができるということ。
JALカードで支払い分100~200円につき1マイルが加算されます。
北欧は前述の通り、本当にキャッシュレス化が進んでおり、たとえ決済額が10円でもクレジットカードを使って支払うことが一般的。
カフェやレストランはもちろん、駅の有料公衆トイレや教会の募金までカードで支払うことができるのです(詳細は北欧キャッシュレス記事で紹介)。
つまり、北欧滞在中の全ての出費はクレジットカードで支払うことができ、それには必ずマイルがついてくるのです。
航空券や現地ホテルの予約はもちろん、食事、お土産代、観光地への入場料や公共交通機関の料金までカードで払えば、どれだけ多くのマイルが旅行中に獲得できるかすぐにおわかりになるはず。
北欧は何と言っても物価が高いのが欠点。そんな物価の高さをカバーするためにもマイルを効率よく貯めていきたいところです。
4. 充実の保険
カードの種類によっても異なりますが、JALカードは全般的に旅行に役立つ保険が付帯されています。
例えば、CLUB-Aゴールドカード以上について入る「国内・海外航空機遅延保険」。
こちらは頻繁に遅延が発生する海外での航空機遅延に対して、食事や宿泊代など負担せざるを得なくなった金額に保険金が支払われるというもの。これには私もウェールズに旅行中、濃霧での欠航の際にお世話になったことがあります。
またこの保険では、バゲージロストの際も対象になります。KLMオランダ航空を利用しスーツケースがまさか2つも紛失すると言う事件を起こしたことがありますが、そういう時にこの保険があると現地での負担が一気に軽減されます。
他に同じようなものとして「JALカード海外航空便遅延お見舞金制度」という制度もあり、日本発着便の遅延や欠航時、パスポート紛失時にお見舞金が出るなんていうちょっと変わった保険もあります。
もちろん、傷害や死亡保障などの保険は全てのカードに付帯されており、カードの種類に応じて十分な保険金が降りるようになっているので、空港で民間の海外旅行保険に新規で加入する必要もなく大きな節約になります。
5. 24時間日本語救急サービスも
こちらはカードクラスがゴールド以上(年会費1万円)*に限られますが、旅行中の急病などに対応してくれる24時間対応サービスデスクを利用することができるようになります。
ただでさえ英語で病状を説明するのは大変で言いたいことが伝えられないという葛藤から逃れることができない中、北欧はそもそも英語圏ではありません。
大都市であれば英語はほとんど問題なく通じますが、ちょっと田舎にいくとまだまだ英語が苦手という人も多く、急病やケガなどの緊急事態が起こっては大変な思いをするのは目に見えたこと。
そんな中、いつでもどこからでも24時間日本語で対応してくれるサービスを介すことができるのは気持ち的に大きな安心材料になります。
CLUB-Aカード、CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード、JAL アメリカン・エキスプレス®・カード、JALカード navi会員
最後に
色々考えた結果、北欧好きなマイルを貯めたい旅行者の方にはJALカードが一択であるという結論になりました。
そもそもスカンジナビア航空でANAのマイルを貯めることができない、っていうことがかなり衝撃的事実で、私も留学前はそれを知らなかったことから随分な量のマイルを捨てていることをしていました。もっと早くしっておけば、、、
というわけで、これから北欧を開拓していきたいと思って入るマイラーのみなさん、是非JALカードを使ってみてください!
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