日本から毎年非常に多くの人が旅行に訪れるイギリス。ロンドンをはじめ、各地には様々な魅力のつまった観光名所があり、どうやって効率よく回れるのか頭を悩ましている人も多いと思います。
イギリスに長期滞在していた筆者がおすすめしたいのが鉄道の利用。これを乗りこなせればイギリスでの旅行が格段に効率よく、そして何より楽しくなります。
今回はなぜそんなにイギリスの鉄道を推すのか、10個のポイントを紹介します。
1. 風情あふれる歴史のある駅
イギリスでみられるターミナル駅は非常に長い歴史をもっている駅が多く、その建築的重要性から駅そのものが観光地となっているところも多々。
また、熊のパディントンが見られる「パディントン駅」やハリーポッターに登場した9と4/3番線前で映画の気分を味わうことができる「キングスクロス駅」など、観光客を惹きつける工夫もいろいろな駅で見られます。
鉄道の駅は昔から今にいたるまで旅の始まりの場所。ちょっと特別な気分にさせてくれる雰囲気がただよっています。
2. 鉄道発祥の地ならではの路線網
イギリスは鉄道発祥の国として世界的に知られている鉄道大国。そのためイギリス全土に幅広い路線網を持っており、大都市間の移動はもちろん、小さな田舎町にも鉄道をつかって訪れることができます。
出発地も目的地も同じなのに、使用する列車が違えば経由地が違ったりなんていうこともよくあること。大きな都市を結ぶ列車は早朝から深夜まで運行しているので予定も建てやすくなります。
3. 広々綺麗な車内空間
日本でいう鉄道というと狭くて混雑して、下手をすると立ち席で長時間の移動という印象がありますが、イギリスの鉄道旅は快適そのもの。
もちろん、通勤時間帯の時間帯の近郊列車はなかなかの混雑具合となることもありますが、旅行者が主に使う長距離の列車はほとんどが事前予約可能となっており、そもそも基本的に立ったままの長距離移動を想定していないのでゆっくりと空間で列車の旅を楽しむことができます。
列車のサイズも日本の新幹線の規格が標準。シートも4列シートやボックスシートなど足元にも余裕があり、プライベートもある程度確保されるため安心して利用することが可能です。
またほとんどの列車には車椅子もアクセス可能な広々としたトイレも備えつけられているため長時間の乗車の際も安心。特急列車などには売店がついている列車もあります。
4. 中心地から中心地へ
鉄道旅の大きな魅力の一つとして、駅はその街の中心部近くに位置しているということ。空港に行く手間や時間を割くことができ、また航空機利用のような2時間前に空港についていなければならないというようなこともありません。
イギリスには地方都市含め空路でいける街も多く、その場合実際の所要時間では鉄道は飛行機に敵いませんが、トータルの移動時間を考えると鉄道の効率性は無視できません。
駅に着いたらすぐそのまま観光を始められる、鉄道を使う大きなメリットです。
5. 快適!朝起きれば目的地
日本では絶滅危惧種となっている寝台列車ですが、イギリスには現在2つのタイプの寝台列車がまだ残っています。ロンドンを起点にスコットランド方面に南北を縦断するように運行する「カレドニアンスリーパー」、そしてウェールズ方面へ東西に横断するように運行する「ナイト・リビエラ」。
いずれも歴史の長い寝台列車で、今も多くのファンがいる人気列車です。
車内はリニューアルしていて快適。プライバシーの守られた個室となっており、客室の種別によっては客室内にシャワーやトイレも完備されているものもあります。
翌朝目が覚めればもう目的地。ホテルに泊まるよりも安く、そして移動もできてしまう一石二鳥のおすすめ移動方法です。
6. 車窓が美しすぎる
鉄道にのれば車窓に惹きつけられてしまうのが旅人の性。
イギリスの鉄道の車窓からはのどかな田園風景や綺麗な街並みなど刻一刻と変わる景色を存分と楽しむことができます。その眺めは季節によってもがらっとかわり、時には青々しい牧草地帯が広がり、時には黄色に咲き誇る菜の花が一面に広がったり、あるいは雪に覆われ真っ白になったり。
同じ路線であっても見せる顔が変わるので何度も乗りたくなってしまうもの。
7. 蒸気機関車も現役?
イギリスで始まった産業革命。それを牽引したのが当時世界最先端であった蒸気機関車の製造と運行技術だったと言われています。
そんなイギリスには現在も数多くの蒸気機関車が動体保存されており、保存鉄道として定期運行を行っているものやイベント列車として利用されるものも。
日本とは違いロンドンの主要ターミナル駅や、場合によっては地下鉄にまで蒸気機関車が現れたりするので、興味がある方は要チェックです。
8. 様々な「顔」たち
現在ヨーロッパの鉄道は「危機」の真っ只中。従来は各地それぞれにユニークな車両が見られていましたが、今となってはその多くがドイツやフランスなど一部の主要鉄道メーカーのものに更新されており、鉄道の多様性という意味で楽しみが減ってきてしまっています。
イギリスも例外ではありませんが、ヨーロッパの中ではまだまだそういう意味での多様性が見られる国。
最先端の高速鉄道から数十年前に作られたディーゼル車両、さらには蒸気機関車まで現役で各地を運行しており見ているだけでも楽しいのがイギリスの鉄道です。
9. たまには贅沢に1等席で上流気分
せっかくの旅行ならちょっと贅沢に行きたい、そんな時は長距離列車のファーストクラス(グリーン車に相当)を利用しましょう。
通常の座席よりも広々としており高級感のある内装。そして何よりイギリスのファーストクラスならではのサービスを受けることができます。
それが機内食ならぬ鉄道食。追加料金は掛からず、時間帯によってブレックファストメニューやイブニングミールなど複数種類の軽食メニューが用意されています。
またアルコールを含む飲み物も食事と一緒にオーダー可能(朝食サービス時除く)。こちらももちろん無料となっています。
美味しい食事を味わいながら車窓の移り変わりを眺める、贅沢ではありませんか?
10. コスパ抜群!充実の割引制度
イギリスの鉄道料金は変動制。時間帯や残席数に応じて料金が変わります。そのため、早めにホームページから乗車券を購入したり、通勤時間などを除くオフピーク時に利用する際は比較的安価な料金が設定されており、長距離であっても使いやすくなっています。
またグループ割やファミリー割、学割など様々な割引料金の設定もされているので、うまく使うとお得に乗車券を購入可能です。
最後に
イギリスは充実した路線網のおかげて鉄道での旅がとにかく楽しい国。
乗っても見ても楽しい鉄道。車内では美しい景色はもちろんのこと、広々とした空間でゆっくりと過ごす時間や食事まで楽しむことができます。
せっかくイギリスを旅行するのであればロンドンだけではもったいない。是非鉄道を乗りこなしてイギリス各地へと足を伸ばしてみてください。
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そして何より高いホスピタリティとゆったりと客室はロンドン滞在を快適なものにしてくれること間違いありません。
朝食ビッフェも充実しており、品数や味も文句なし。筆者による宿泊レビューもしているので気になった方はチェックしてみてください。
名称: Hilton London Paddington
住所・マップ: 146 Praed St, Paddington, London W2 1EE
ホテル情報・空室照会
エクスペディア: Hilton London Paddington
Hotels.com: Hilton London Paddington
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