イギリス国内最大の空港で、世界各国から国際線の就航があるロンドン・ヒースロー空港。
ロンドン郊外にあり、空港到着後は公共交通機関を使って市内中心部へアクセスするのが一般的です。欧州最大規模の空港ということで様々なアクセス手段があり、どれを使っていいのかわからないという人も多くいると思います。
今回はロンドン・ヒースロー空港から市内中心部へと移動する主要手段をまとめてみました。
1. アクセス方法まとめ
a. ヒースロー・エクスプレス
ロンドンヒースロー空港からロンドン中心部を結ぶ最速の移動手段がヒースローエクスプレス。
空港とパディントン駅をノンストップで運行し、所要時間は15分と他の手段と比較して圧倒的に早くなっています。
車内には無料Wi-Fiはもちろん、スーツケース用の荷物置き場なども完備されており、観光でもビジネスでも非常に便利で快適。
終点パディントン駅はロンドンでも有数のマンモス駅であり、ロンドンアンダーグラウンドやタクシー、バスなどへの乗り換えも便利です。
一方、運賃は他の交通機関よりも高く設定されており、購入時期によっても異なりますが平均で20ポンド〜25ポンド程度となっています。
公式HP: https://www.heathrowexpress.com/
所要時間目安: 15分〜20分
運賃目安: 20〜30ポンド
快適度: ☆☆☆☆☆
b. TFLエリザベス線(近郊鉄道)
2022年に開業したロンドン市交通局(TFL)の運行する新しい路線、エリザベス線。
30分毎にヒースロー空港ターミナル5を、15分毎にターミナル4を発着し、ターミナル2・3を経由してパディントン駅やその先のリバプールストリート駅、カナリーワーフ方面を結びます。
ヒースローエクスプレスと比較すると途中停車駅があるため、ヒースロー空港とパディントン駅を結ぶ所要時間は30分と長くなっていますが。在来線扱いなため運賃は安く、交通ICカードであるオイスターカードを利用して乗車することができるため利便性が高くなっています。
公式HP: https://tfl.gov.uk/modes/elizabeth-line/
所要時間目安: 30分
運賃目安: 10ポンド
快適度: ☆☆☆☆
c. TFLピカデリー線(地下鉄)
同じくTFLが運行するロンドンアンダーグラウンド(地下鉄)の中で、ピカデリー線(Piccadilly Line)がヒースロー空港へと乗り入れを行なっています。
最も安い移動手段ではある一方、停車駅が非常に多く時間がかかること、そして何よりピカデリー線はロンドンアンダーグラウンドの中で最も車両更新の遅れている路線であるということから快適性に劣ります。
非常に狭い車内、通勤時間帯には大混雑になるため荷物などが置きづらい、空調設備がないため夏は蒸し暑い、エスカレーターやエレベーターがない駅も多く大きな荷物があると不便などという欠点は無視できません。
とにかく値段を抑えたいという人や、ホテルがピカデリー線沿線にあり直接行けるという旅行者を除いてはあまりおすすめできません。
公式HP: https://tfl.gov.uk
所要時間目安: 60分〜
運賃目安: 5〜6ポンド
快適度: ☆
d. ナショナルエクスプレス
ナショナルエクスプレスは「コーチ」と呼ばれる観光バスを利用してロンドンを中心に各地を結んでいる会社。ヒースロー空港からはビクトリアコーチステーションを結ぶバスが運行しています。
ヒースローエクスプレスやエリザベス線利用時と比べると所要時間はかかりますが、値段が安く設定されており、また一度乗車してしまえばあとは座っているだけなので快適。
ビクトリアコーチステーションは地下鉄の駅やロンドンバスの乗り場とは少し離れているため、コーチステーション到着後はタクシー利用を検討している人におすすめです。
また、全公共交通機関が運休となるクリスマスにヒースロー空港を利用する際には唯一市街地へと行くことができる方法がナショナルエクスプレスとなります。
公式HP: https://www.nationalexpress.com
所要時間目安: 50分〜
運賃目安: 7ポンド〜10ポンド
快適度: ☆☆☆
2. ヒースロー空港内乗車場所
ヒースロー空港の到着ターミナルを出ると、すぐに非常にわかりやすく交通機関の案内が出ているのでそれに従って行けば迷うことはありません。
ヒースローエクスプレスとTFLエリザベス線は同じ場所から、アンダーグラウンドとナショナルエクスプレスはそれぞれ独自のターミナルを空港内にもっています。
ヒースローエクスプレス、もしくはTFLエリザベス線を使う際には注意点があります。
両者とも同じプラットフォームから発着しますが、運行会社が違うためチケットを共用することができません。
そのため、「最初に来た列車に乗る」ということができないので、あらかじめ切符購入時に乗る列車を決め、それに対応する乗車券を購入するようにしてください。
3. お得な利用方法
今回紹介したいずれの方法も料金は固定されておらず、条件によって若干変動します。
少しでもお得に利用するための方法をいくつか紹介します。
a. ヒースローエクスプレス・ナショナルエクスプレス利用の場合
乗車券の値段は残席数が反映され、購入時期が早いほど安くなるように設定されています。
そのため、ヒースローエクスプレスやナショナルエクスプレスを利用する予定のある方は、事前に公式ホームページ上で前売り券を購入しておくことをおすすめします。
チケットは印刷をする必要はなく、スマートフォン画面などで購入時に送られてくるバーコード付きメールを見せるだけでもいいため、たとえ直前の購入であっても現地の券売機で購入するよりはオンライン購入のほうがお得になります。
b. TFL利用の場合
TFLのサービスを利用する場合には、オイスターカードと呼ばれる日本でいうSuicaやPASMOといった交通ICカード利用して乗車すると割引が受けられます。
現金で乗車券を購入すると2−3割ほど高くなるためオイスターカードを空港で購入することをおすすめします。
またロンドン滞在中にロンドンバス(2回建てバス)を利用する場合、オイスターカードがないと乗車することができません。
購入時にデポジットが必要になりますが、帰国前にヒースロー空港のアンダーグラウンド券売機でカードの残金・デポジットの返却が可能となっています。
ヒースロー空港到着後には真っ先に購入しておきましょう。
4. まとめ
今回はヒースロー空港とロンドン市内を結ぶアクセス方法を紹介しました。
それぞれ長所・短所があるので、宿泊場所はもちろん荷物の量や疲労具合なども考慮しながら、最適な方法を決めてみてください。
ロンドン中心部到着後の観光についてはこちらの記事で全て紹介しています。
まとめ表
輸送形態 | 市内発着場所 | 費用 | 所要時間(目安) | オイスターカード | |
ヒースローエクスプレス | 特急 | パディントン駅 | ☆☆☆☆☆ | 20分 | 不可 |
TFL エリザベス線 | 近郊鉄道 | パディントン駅・リバプールストリート | ☆☆☆ | 30分 | 可 |
TFLピカデリー線 | 地下鉄 | ピカデリー線内(アールズコート、ピカデリーサーカス、キングスクロス等) | ☆ | 40〜60分 | 可 |
ナショナルエクスプレス | コーチ | ビクトリアコーチステーション | ☆☆ | 50〜70分 | 不可 |
最後に日本人にはまり馴染みのないイギリス英語での公共交通機関の言い表し方例を紹介するので覚えておいてください。
- Underground: 地下鉄
- Overground: 近郊鉄道
- National Railway Service: 英国内鉄道の統括組織
- Coach: 定期バス(観光バス・長距離バス)・客車
- Bus: 路線バス
ロンドン滞在に一押しなホテルがHilton London Paddington。ロンドン・ヒースロー空港行きの列車が発着するターミナル駅に併設しており、大きな荷物があってもアクセスが楽々。
そして何より高いホスピタリティとゆったりと客室はロンドン滞在を快適なものにしてくれること間違いありません。
朝食ビッフェも充実しており、品数や味も文句なし。筆者による宿泊レビューもしているので気になった方はチェックしてみてください。
名称: Hilton London Paddington
住所・マップ: 146 Praed St, Paddington, London W2 1EE
ホテル情報・空室照会
エクスペディア: Hilton London Paddington
Hotels.com: Hilton London Paddington
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