私がこのブログを始めてから最も愛用しているカメラレンズ、それはオリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROという超広角レンズ。
旅先に1本だけレンズを持っていくとしたらまずこのレンズを持ち出します。
以前は開封レビューを紹介しましたが、今回は今後購入を考えている方の参考になるようこのレンズを使った実写作例を紹介します。
撮影カメラ: OM-D EM-1/5 MarkⅡ
1. 屋外遠景撮影
広角レンズの強みといえばやはり屋外で広い範囲の景色を切り取った風景写真。
スロベニアの港町、ピランの街並みを丘の上から見下ろすように一枚撮影してみました。
オレンジ色の屋根、青い海、緑深い木々、すべてのコントラストが完璧にマッチしています。
クロアチアの首都ザグレブ。旧市街前に立つ高層ビルからの一枚です。広角レンズならではの奥域のある写真になっています。
スロベニア北部にある湖畔リゾート地ブレッド。透明な湖と青空のコントラストを美しく表現することができました。
このように超広角レンズとは言われるものの、旅行レンズとして見たそのものをスナップ写真として切り取るような撮影方法にも最適。
クロアチアのプーラにあるローマ競技場。非常に広く全体を切り取るのが難しい場所ですが、7mm(35mm換算 14mm)の広角レンズでは全てを収めることができます。
2. 屋外近景撮影
幅広い景色と切り取るのも得意ですが、近景撮影も得意なこのレンズ。広角端7mmではバースを生かしたダイナミックな写真を撮ることができます。
スヴァールバル諸島のロングイェールビーン空港で撮影。手前に伸び出してくる主翼が圧巻です。
前玉がせり出しているので、あまり屋外でマクロ撮影は怖いのですがそれでも寄ろうと思えば結構寄れます。
猫にひっかかれないように注意。
スウェーデンのキルナで出会った犬達。これからそりを引くとあってエネルギーが有り余っている様子。
ブログの都合上2000ピクセルにまで縮小してしまっているのでわかりづらいかもしれませんが、犬の毛1本1本をシャープに描出しており、PROレンズという名が付いているだけあって見事な描写性能です。
3. 暗所撮影
クロアチアのザグレブにあるSt. Francis教会。7−14mmという広角ながら最小F値2.8という明るいレンズは教会での撮影に相性抜群。
フラッシュを使用できないような暗い環境であっても、手ブレすることなく床から天井までを一枚に収めることができます。
こちらはさらに条件の厳しい鍾乳洞内部での撮影。フラッシュ撮影禁止の環境ですが、わずかな照明を頼りに細部までシャープな写真を撮影することができます。
スウェーデン北部のキルナにあるアイスホテルの一室。
フラッシュを使用するとせっかくの色味や照明の味が消えてしまうので、手持ちでしっかりブレない撮影ができるのは強みです。
これを可能にしてくれるのは優秀なカメラ本体のセンサーと強力な手ぶれ補正機能があるオリンパスのOM-Dシリーズのカメラならでは。
アイスランドのヴァトナヨークトル氷河にできた氷の洞窟。もちろん三脚を使えば長時間露光が可能になります。
手持ちでも十分撮影可能ではありましたが、内部にいる人の姿を消したかったため三脚固定でシャッタースピード20秒で撮影。
かなりの長時間露光ではありましたが、ノイズもありませんし色合いもしっかりと出ていて青々しい空気感を十分再現してくれています。
4. 夜景撮影
F2.8という明るさを生かして、室内撮影だけではなく夜景撮影でも活用することができます。
驚かれるかもしれませんが、この写真は手持ちで撮影。
ふらっと旅行に行った際などなかなか三脚まで準備ができませんが、こういう夜景を手持ちで撮影できてしまうのであれば三脚の出番はほとんどないかもしれません。
もちろん広角レンズですので、奥域を生かした撮影が得意。
広角レンズで明るいレンズとなると夜景撮影に怖いものはありません。
5. 逆光撮影
一般的に広角レンズは逆光耐性が低いといわれます。
このオリンパスの7-14mm F2.8 PROは前玉が前にそり出る設計になっているため、確かに逆光撮影ではフレアが出やすいのは事実です。
こちらはアイスランド南部にあるアイスビーチと通称される海岸で撮影。氷河湖から流れてきた氷河の塊が海岸に漂着しています。
完全に逆光の条件ですが、逆に太陽を真正面にしてみるとフレアやゴーストなどはほとんど出ません。
同じくアイスランドの日の出の写真。絞ることで光芒も出ます。単焦点レンズにはかないませんが、ズームレンズとしてはそこそこ綺麗な印象。
このレンズはフォトジェニックなサンライズやサンセットの撮影で常用していますが、特にRAWファイルで撮影すると色がしっかりと残るので白トビしやすい空の白帯なんかもしっかりと後から戻すことが出来ます。。
どうしても前玉が大きくせり出していることから、逆光撮影時のゴーストやフレア発生は避けられません(写真右)。
そんな時は撮影角度を少し変えたり、若干望遠側を使うことでほとんどのケースで解決することができます。
6. 極寒地撮影
防塵防滴、耐寒性能を備えたこのレンズを使えば、極寒と呼ばれる環境下でも安心して撮影をすることができます。
北極点からわずか1000kmの位置にあるスヴァールバル諸島。この日の気温は−27度と完全にメーカー保証範囲を超えた気温でしたが、それでもまったく問題なく動作してくれました。
オーロラ撮影を屋外で2時間程度、バッテリーもしっかりともってくれました。
こちらはスウェーデン北部で撮影したオーロラ写真。気温は−24度。レンズやカメラが凍結する温度ではありますが、使用中、使用後もまったく問題なく機能してくれました。
尚、この気温になるとほとんどの電化製品が機能せず、大部分のコンパクトデジタルカメラや一眼レフカメラも機能不全になるのでオリンパスカメラの耐寒性能には本当に驚かされます。
ちなみにバッテリーを体温で温める、とよく言いますが、この気温では素手を出すだけでも相当の寒さ(痛さ)なので現実的ではありません。
7. 手持ち長時間撮影
M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROをオリンパスのOM-Dシリーズと組み合わせた場合には、本体の非常に強力な5段手ぶれ補正機能の恩恵を最大限に生かすことができます。
通常、滝のようなものを手持ちで撮影する際には諦めざるを得ないシルクのような細い糸で水の流れを再現する手法。
オリンパスの強力な手ぶれ補正機能を使うことで、手持ち撮影でも可能になります。
こちらはF22、シャッタースピード1秒、ISO100で撮影したもの。この写真を見て手持ちで撮影したといって信じる人がオリンパスユーザー以外でどの程度いるでしょうか。
通常撮影では水の飛沫がはっきりと写ってしまい少し雑然とした写真になりがちですが、手持ち撮影でも可能な長時間露光を使用することで水の流れが綺麗に写るため、柔らかい雰囲気を写真で表すことができます。
OM-D EM-1/5シリーズのカメラと組み合わせると手持ちでシャッタースピード2秒の撮影が可能とも言われるこの機能、暗所だけではなく大自然を相手にした屋外撮影でも大活躍です。
8. 最後に
いかがでしたか?
今回はオリンパスから出ているマイクロフォーサーズ用超広角ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROで撮影した様々な写真を紹介しました。
さすがPROと名をつけているだけあって、その描写性能や表現力は最高レベル。
またサイズもミラーレス機用ということでコンパクトなため、街使いから旅行用にまで様々な用途で大活躍すること間違いありません。
事実、私が旅行に持っていくファーストレンズはこのレンズ。ほとんどの写真をこのレンズでカバーしています。
是非みなさんもこの広角レンズの楽しみを味わってみてください!
このレンズの基本性能や、ちょっと荒々しい使用をしての耐久レビューはこちらの記事で紹介しています。
また今回紹介した写真を撮影した本体カメラはOM-D EM-1 MarkⅡ。
OM-D EM-1 MarkⅡについての細かいレビューやここでは紹介していない他のレンズを使った作例についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
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