オリンパスから発売されているProレンズの1つ、M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F2.8 PRO。
F2.8通しの明るいレンズでありながら超シャープに解像することで評判となっており、マイクロフォーサーズ規格のカメラを利用して本格的に望遠撮影をする際の第1選択となるレンズでもあります。
今回はそんなM.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F2.8 PROの実写レビューをしてみました。
レビューに加え、皆さんに写真を見てもらった上で評価をしていただきたいので、オリジナル写真をそのまま公開しています。
サムネイルをクリックすることでフルサイズの写真が表示されますが、1枚10MB〜20MB程あるため表示に時間がかかることをご了承ください。
1. 操作性
人によって意見が分かれるであろうサイズ感。
他のオリンパス製PROレンズ(左: 7-14mm、中央: 12-40mm)と比べると圧倒的なサイズ感となっており、コンパクト設計がうりのマイクロフォーサーズ規格といえどお散歩レンズとして手軽に持ち運びできるものではありません。
ですが、一方でF2.8通しで35mm換算300mmの超望遠レンズと考えると、APS-C規格のものやフルサイズ規格のセンサーを搭載したカメラを使ったことがある人にとっては超小さいという印象になるかもしれません。
また、フード格納時には小さなカバンにも十分収納できる大きさとなり、他のレンズと合わせての持ち運びは苦になりません。
後述する作例を見ていただければわかると思いますが、出てくる画のクオリティを考えるとかなりコンパクトと考えてもいいくらいの出来になっている、というのが実際に使用してみての感想。
またオリンパスのハイエンド機に搭載されている他社を圧倒する手振れ補正機能のおかげで、300mm望遠ですら手持ち撮影してもぶれることなくビシっと決まるのは爽快としか言いようがありません。
2. 作例レビュー
それでは早速作例を紹介します。ズームの量などがわかるように比較写真も合わせて載せていきます。
40-150mmという約4倍近いズームレンズであることから、かなり画角の幅が広く遠景の中から好きなところを好きな範囲だけ切り出すことができるのでとても便利。
ここで紹介しているのは65mmという比較的広角側で撮影しているものですが、150mmで撮影すると道路上にいる自転車の運転手の顔さえも判別できてしまうほどの解像感を持ち合わせています。
望遠レンズを使って遠くから景色を撮影すると圧縮効果もあり画として迫力がでてきます。
もともとこのレンズは野鳥の撮影やスポーツ撮影、鉄道など動きものの撮影をする人にとても支持されています。
それに裏打ちされているようにAF性能は全く問題なし。最初の合焦はまさに一瞬というスピードで、AF-Cに設定しておけばしっかりと被写体の動きを追いかけてくれます。
さらに望遠域で撮影。全て三脚を使わない手持ちでの撮影です。
マイクロフォーサーズの中では大型のレンズではあるものの、35mm換算300mmのレンズとしては非常に小さいこともあって手持ちで長時間撮影しても疲労感はさほど感じずに済みました。
40−150のズームがどの程度のものなのかをここで紹介。ロンドンのタワーブリッジ前に停泊するベルファスト号に注目してください。
150mm望遠端で撮影すると、フレームに収まりきれないほど大きく写すことができます。
ここで注目なのが、35mm換算300mmという超望遠にもかかわらず、シャッタスピードを1/20というスローシャッターにしているにも関わらず手持ち撮影でここまでの絵を出すことができたという点。
もちろん若干の甘さは否定できませんが、これはオリンパス自慢の手振れ補正機能なしでは決してなせる技ではありません。
そういう意味でもオリンパスのPROレンズはレンズ性能はもちろんですがボディ性能との相性も非常に良くできているな、と強く感じます。
こちらは逆光性能を見るために夕日を撮影。様々なシチュエーションで使用してきましたがフレアやゴーストなどはかなり抑えられている印象。
こちらは三脚を利用しての長時間露光撮影。F10まで絞っていることもあり拡大して見ても写真の隅まできっちりとシャープに解像しているのがわかります。
3. 総評
オリンパスが自信を持ってPROを名付けただけのことはあり、とても質の高いレンズに仕上がっています。
F2.8の解放で使用しても周辺減光や甘さなどはほとんど見られず、解放から非常にシャープ。逆にいうとポートレート撮影などではシャープすぎてしまうくらいの解像感です。
また本体の手振れ補正やAFスピードなどの性能とうまくマッチングしているため、動体撮影にも最適。
私はもっぱら鉄道やトラムの撮影に使用していますが、ハンドバッグや小さいショルダーバッグに楽々入ってしまう大きさなので、望遠ズームだからといってそこまで構える必要なく持ち出す機会が増えるレンズだと感じました。
その他のPROレンズのレビューも行なっているので、興味がある方は是非参考にして見てください。
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