アイスランドと聞くとみなさんはどういうイメージを持ちますか?北のほうにあってなんとなく寒そうというくらいの印象はあるとは思いますが、ほとんどが「未知」というのが正直なところではないでしょうか。
実際に私自身アイスランドの地を踏む前までは何も知りませんでした。
ですが1度行ってみるとポジティブな面、ネガティブな面どちらも含めとにかく驚きの連続で、気づけばリピーターになってしまうほど、アイスランドには人を魅きつける何かがあります。
今回は、アイスランドに行って初めて知ることになった驚愕の事実を紹介します。
1. 泣く子も黙る物価
北欧というと物価が高いということで有名。実際スウェーデンに在住ということもあり、ある程度の物価の高さにでは驚きません。
ですが、アイスランドの物価は想像をはるかに超えていました。
私のヨーロッパ生活に基づく過去の経験上、地元の物価は移民が経営している「ピザ屋」の値段でだいたいわかるんですが、過去に訪れた国の中では物価の高さダントツのNo.1。
ロンドンからイギリス人旅行者でさえ「物価のことを考えるのはもうやめた」「Just buy it!」と開き直る始末。かなり旅行者には厳しい物価です。
2.やっぱり暗い冬至
北欧といえば夏は白夜、冬は極夜になるということが知られています。実際のところは、北極圏までいかないとそこまで極端にはならず、アイスランドでは冬場もある程度日照時間が確保されています。
とは言っても日照時間が少ないのは事実。
12月後半、冬至のアイスランドでは朝11時になるまで真っ暗。やはり気分が盛り上がりません。その後日中は太陽が出ても非常に低い位置に留まるため、ドンヨリとした1日になります。
とは言っても、その暗さを楽しむかのように街中は常時ライトアップがされていたりと少しでも気持ちを盛り上げようとする工夫も様々。特に12月はクリスマスシーズンということでイルミネーション色々なところで見られます。
冬至の時期にレイキャビクを観光した際の記事も書いていますので、街並みの様子が気になる方は参考にしてください。
3. 多様な食文化
アイスランドの食文化は本当にすごい。他の北欧諸国にも食文化が豊かなところはありますが、アイスランドの食文化には感動モノです。
まず驚くのに、食の多様性。島国ということだけあり、かなり幅広い新鮮な魚が多く手に入ります。また、人口が首都に集中していることから魚の長距離輸送も必要なく、刺身のような状態で食卓に運ばれることも多々。
スウェーデンでは魚といえばタラかサーモン、というイメージだったのですが、アイスランドの魚の種類の豊富さには日本人の私でさえ驚きました。
それ以外にもクジラ肉(段落下写真)や魚の発酵料理、パフィン(アイスランドの国鳥的存在)、トナカイなど、他の国ではなかなか食べることができないユニークな食文化を楽しむことができます。
4. そんなに「アイス」じゃない
アイスランドと聞くと、一面氷や雪に覆われて真っ白。気温も氷点下で人間が住む場所じゃない、なんていうイメージを持ちがちですが、実はアイスランドの気温はそんなに下がりません。
メキシコ暖流の影響を強く受けるため、一番寒くなる1〜2月の最低気温でも-2〜-3度と実は結構暖かいんです。実際冬至の日にオーロラツアーに夜出かけましたが、気温は+6度と意外なほど穏やかな気温でした。
その昔、他の侵略者が近づかないように「アイスランド」と命名したとの言い伝えがあり、まさにそれが今の観光客でさえその偏見から抜け出せていないのが面白いところです。
ただしアイスランドが寒く感じる理由は気温ではない代わりに「強い風」。旅行される際には防風対策を忘れずに!
5. どこでも温泉
アイスランドにある蛇口は、公衆トイレでも高級ホテルでも「お湯」と「水」の蛇口が分かれています。なぜか、それは水とお湯で水源が違うから。そして、お湯をひねるとびっくり。なんと硫黄の香りがしてくるのです。
アイスランドは地熱大国であり温泉大国でもあります。そのため、蛇口から出てくるお湯も全て温泉水を汲み上げたものなため、硫黄が香るのです。
毎日硫黄の温泉水を使ったお風呂やシャワーを楽しめるのは温泉付きな日本人には嬉しいですね。ただシルバー製品の変色注意が必要です。
6. うまい水
海外に来ると気になる水事情。アイスランドの水は超新鮮そのものです。そして驚くことに、お湯と同様、アイスランドの国内にある水は輸入物のミネラルウォータ(エヴィアン等)を除き全て同じ”水”。
ホテルの蛇口から出る水、ペットボトルで売られている水、公衆トイレの水、地表から湧き出ている水、全て同じ地下水です。
綺麗な水に恵まれたアイスランドで。この国でする1番無駄なことは「ペットボトルの水を買うこと」と言われるほど。綺麗で美味しい水はどこでも楽しめるので安心してください。
7. エネルギー事情
アイスランド人と話していると、彼らが必ず誇らしげになる話題。それがエネルギー事情です。
地熱エネルギーと水力エネルギーだけで、全エネルギーの8割を生み出している超エコ大国。また、家庭用のセントラルヒーティングもこの地熱により温められた熱水を利用していたり、レクリエーションで人気なプールにも温水が使われていたりと、自然から生み出されるエネルギーを最大限利用しているのです。
過酷な環境の中でも、自然と共存する道を探し成功したアイスランドは今後の地球環境を考える上ではキーになるのかもしれません。
8. 熱々のトンネル
アイスランドにはいくつか高速道路の道中にトンネルがあります。ただこのトンネルなかなかの曲者なんだとか。なんと、トンネル内部が熱くなりすぎるのです。
地熱大国アイスランド、掘れば必ず温泉が湧くと言われるほど熱源が多い国。せっかく道路用にトンネルを掘ったものの、ほおっておくと内部温度が70度近くなってしまうために、そのままでは全く使い物にならないんだと現地の人が教えてくれました。
熱を冷ますためにトンネル内にファンや空調設備がつけられ、現在はなんとか30度程度に維持しているとのこと。トンネルに入る前には必ず内部温度を知らせる電光掲示板が出ています。
アイスランドでは地下鉄は一生走ることはないでしょう。
9. 雪道120km/h
アイスランドを自力で観光する際にはレンタカーの利用が不可欠。リングロードと呼ばれる国土を一周しているメインロードは整備もしっかりとされており、とても走りやすい道路になっています。
そんなアイスランド。冬に雪が降ろうと氷が張っていようと、とにかく皆運転スピードが早い。どんな悪天候でも100km/hは当たり前、場所によっては120km/h以上で走っている人も。
どうしても雪道でビビっていると、片道1車線道路にも関わらず後ろから次々に抜かされてしまいます。
ちなみに速度制限はどんな大自然の中の一本道でも(一応)あり、特に街や村に近づくと非常に厳しい速度制限・カメラとセンサーによるチェックがあるため十分注意しましょう。
10. 美しすぎる
世界中様々な場所に行っても、文化や宗教、歴史的な共通点などから、どこかしら似たようなポイントを見つけることができます。
ですがアイスランドは例外。一歩街を出るともはら違う惑星にきたかのようなそんな光景がひたすら続き、さらに目まぐるしく景色が変わるため全く飽きることがありません。
巨大な滝や一面に広がる藻の世界、氷河湖や荒波を立てる海の景色、さらに運が良ければオーロラまで。朝から夜まで1日アイスランドの大自然を堪能することができます。
最後に
いかがでしたか?
アイスランドは、人の手がほとんど入っていない地が残る秘境の国。
氷と火という真逆の物が支配するこの国では、いかに自然の力が強大で人間が超えられないものなのかを考えさせてくれます。
大自然と人間が共存した理想的なモデルと言えるのかもしれません。
まだまだ行かなければわからない魅惑の国アイスランド。是非一度自分の足で訪れて、壮大な大地の力を感じてみてください。
アイスランドを訪れる前の注意事項に関する記事もお読みいただけるとよりどういう国かがわかると思いますので合わせて目を通してみてください。
アイスランドは首都レイキャビクなど一部の都市を除いて手付かずの大自然が広がっており、行くところ行くところで息をのむ絶景がたくさん。
オーロラ観測はもちろん、アイスケーブなどの氷河探索、豪快な滝や間欠泉が楽しめるゴールデンサークルなどアクティビティに欠くことはありません。
アイスランドでは街を離れると公共交通機関がほとんどないため、基本的に大自然を満喫できる郊外の観光はツアーに参加するかレンタカーを利用することになります。
そんな時にオススメなのがアイスランド政府公認の観光案内所 Guide to Iceland(日本語対応)。
信頼できる現地ツアー会社により行われる少人数制のオーダーメイドツアーからコスパ重視の団体ツアーバスまで通年様々なアクティビティが紹介されています。
なかなか訪れることのできないアイスランド、せっかく訪れたからには隅々まで堪能してみてください!
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