アエロフロートロシア航空のハブ空港になっているモスクワ シェレメーチエヴォ国際空港。色々と空港について調べてみると、その評判は散々なもので、空港の使用を躊躇しても仕方がない言われようです。
ですが一方で、近年はかなり状況が改善してきたという報告もあり、私自身何度か使用していますがいい意味で期待を裏切られる場面も多々あります。
今回は、日本からアエロフロートロシア航空を使用し、モスクワで国際線トランジット予定の方に向けて、シェレメーチエヴォ空港レビューを紹介します。
1. シェレメーチエヴォ国際空港到着

アエロフロート航空の日本発着便が利用するターミナル「ターミナルD」になります。
その後、入国もしくは国内線乗り継ぎをするのか、もしくは国際線乗り継ぎをするのかによって手続きが異なりますが、今回は一番利用者が多いであろう国際線トランジットのケースをご紹介していきます。
空港到着後は「International Transfer」の表示を頼りに進みましょう。
2. パスポートコントロール
「International Transfer」の差す方向に進むとパスポートコントロールがあり、国際線トランジットを行う場合であってもパスポートコントロールを受ける必要があります。
しかしながら、ロシアに入国するわけではないので係員はかなり適当。顔写真の確認はされますが、スタンプを押されることもありませんし、何か質問されることもありません。
国際線トランジット用のパスポートコントロールにいる審査官も「THE社会主義」かと言わんばかりの塩対応。
相当やる気がないのようで、あくびを堂々としながら、あぐらをかいてジュースを飲みながらチェックしていました。こちらが挨拶をしようが一切反応なし。表情も一切変わりません。ここら辺の公務員の対応を見ると共産圏の名残を強く感じます。
また、全てのトランジット客に対し審査官が2〜3人しかいないため大行列に。列に並ぶという事を知らない客も多く、ここはかなりストレスを感じるところかもしれません。トランジット時間は最低でも2時間程度は確保しておくと安心です。
事実、インド、ロシア、中国人を中心に多くの人が「時間がない!」と嘘か本当か皆叫びながら列を無視して割り込んでくるため、素直に並んでいると全く前に進みません。
3. セキュリティチェック
パスポートコントロールを抜けるとセキュリティチェックがあります。こちらも完全にやる気のないTHE 共産圏のスタッフが対応してくれます。
ペットボトル等はわざわざスタッフに見せると捨てろと言われます。ですが、液体の持ち込み禁止の旨や、PCを鞄から出せ、などの他の空港では当たり前の指示も、こちらでは一切ありません。
鞄の中にPC入れっぱなしでも全く問題無し。成田からの飛行機で隣同士になったセルビア人は空港で買った日本酒の樽を持っていましたが、こちらも何も言われずセキュリティ通過。
明らかに係員のパソコン上にはエックス線検査の結果として「瓶」の形がくっきり写ってる人が結構いましたが、一切それに触れることはありませんでした。
というよりも、そもそもセキュリティチェックで引っかかっている人は一人もいません。おそらくトランジット前の飛行機に乗る際に各国の空港でチェックを受けている前提なのか、よほど爆弾でもない限りはスルーなんだと思います(保証はありませんが)。
4. ターミナルD,E,F

アエロフロートを使ってヨーロッパ行きの国際線トランジットをする場合に使用するターミナルがD~Fのいずれかになります。
ターミナルは成田出発時にわかりますが、ゲート番号は結構直前にならないとわからないので、モスクワ到着後にチェックしましょう。
ターミナル間は全て通路で繋がっており、かつさほど遠くもないので長距離歩くということはありません。
5. ショップ・カフェ

過去のモスクワシェレメーチエヴォ国際空港レビューを見ていると、店も全くなく広場のようなところで地べたに座り込む人ばかり。
そもそも照明すら付いてなくて真っ暗、道を聞くにも一人も歩いてない、等相当ひどい空港のイメージを持っていましたが、実際は随分と異なっていました。

ロシア最大の空港ということでターミナルD~Fどこもショップ、カフェ、レストランなどかなり充実しています。
大きな免税店はもちろん、小さな個人商店のようなお店や専門店、ブランドショップまで何でも揃っていますし、カフェやバーもかなりの数があります。
TGI FRIDAY’s やバーガーキングのようなアメリカを代表するチェーン店も複数出店しています。
そしてお店やレストランのスタッフの対応は必要十分、空港の公務員従業員とは雲泥の差です。英語が通じない店員さんも結構いますが、それでも笑顔で頑張って対応してくれますし普通に買い物をする上では全く問題ありませんでした。
トランジットの時間が多少長くても、空港での滞在はさほど苦にはならないと思います。
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6. Wi-Fi・電源
空港内には無料のWi-Fiが飛んでいます。
しかしながら、1つ注意点があります。それは接続するためのパスコードをSMSで受け取る必要があるので、日本から携帯・スマホを持っていく際にはSMSが届かないと使えません。
同様の理由で、ラップトップやタブレット端末もSMSが受け取れる携帯・スマホで受け取ったコードを使わないといけないので、実際問題として使用のハードルは高め。
しかしながら多くのカフェは個別にWi-Fiスポットを持っているので、そちらを使用すればインターネットに接続する事ができます。
携帯の充電ができるスポットは各ターミナル内やカフェの中などにいくつかありますが、長時間トランジット客が多いこともあり結構激戦です。
このような大容量のモバイルバッテリーを1つ持っているとかなり精神的に落ち着くので、私は普段から持ち歩いています。
7. 最後に
モスクワシェレメーチエヴォ国際空港、いかがでしたか?パスポートコントロールの場面では長蛇の列と他の空港利用客のマナーの悪さに少しストレスを感じましたが、正直いうとかなり拍子抜けしました。
ロシアっぽさを感じたのは空港職員(国家公務員)と、お店に売っているマトリョーシカ、ロシア語くらいな物で、ショップやレストラン等の設備はかなり先進的です。空港も(ロシアン美人も)大変綺麗ですし、お店の店員(特に若い人)の対応は他の欧米諸国と変わりません。
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長い間この空港を使用している人によると、ここ数年でかなり改善したとのこと。過去のレビューを見ておそロシア~とかなりびびっていましたが、実際には満足な時間を過ごすことができました。
モスクワ シェレメーチエヴォ国際空港の使用に不安を感じている方は、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
様々な航空会社の運賃やルートを比較し、最安航空券や最短航空券を検索することができるウェブサイト、エアトリ。
日本発着便はもちろん、欧州域内便の航空券検索も行うことができるので、一連の旅行の予定を立てるのにとても便利なサービスです。
また日本で40年近くにわたり旅行業を運営している会社で、東京と新宿にオフィスを構えるなど安心できる代理店であることも重要なポイント。
定期的に航空券料金が割引になるクーポンを配布するキャンペーンをやっているので、賢くお得な航空券探しをしてみてください。
こちらの記事、読ませていただき、とても参考になりました。
ありがたいなと思い、コメントさせていただきました!
唐突ではありますが、いくつか質問がありまして、
お時間おありの際にぜひお答えいただけたら幸いです。。
こちらのシェレメーチヘボ空港を初めて利用する(ロシア入国も初めてです)者です。
日本語表記・案内はもちろんなく、英語表記すら非常に少ないとのクチコミを以前見かけたのですが本当ですか?
また、東京→ここ→ベネチアへのフライトを予定している関係で、
格安の航空券を取りましたら、ここで15時間ほど時間を潰さなければいけないことになりました。
朝の5時から夜の8時なので危険ということはなさそうですが、空港内で暇を持て余す気がしています。
空港の外にいったん出る、ということは可能なのでしょうか?
長文失礼いたしました。
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
日本語表記はもちろん見当たりませんが、英語表記は普通に他国の国際空港同様しっかりとかかれているのでその心配はいりません。
またロシア入国にはビザが必要ですので、ビザを取得していない場合には空港のそと(正確には国際線乗り継ぎターミナルの外)に出ることはできません。
空港内にはカプセルホテルのような設備があるのでそういうものを利用してもいいかと思います。
アエロフロートの機体は古いという記事を見かけたのですが、現在は最新機材の導入がされていたりするか分かりますか?
コメントありがとうございます。
アエロフロートといってもピンキリでどの路線かによっても随分違います。
例えばですが、成田ーモスクワ便SU262/263便で使われているエアバスA330型をみてみると、同型の複数機材が運用されていますがモデルコード4249FC(2011年製)、42454D(2012年製)となっています。
これを古いと見ると見るか新しいと見るかはそれぞれです。
例えば成田〜ソウル便KE706便にも同型のエアバスA330が投入されることがありますがこちらは1999年製、スカンジナビア航空成田〜コペンハーゲン便SK984便で主に使われるA340は2002年製(2017年に内装のみアップグレード)です。
逆に主にルフトハンザ航空LH714便羽田〜ミュンヘン便で使われるA350は2017年製、ブリティッシュエアウェイズBA005/006便で使われるボーイング787は2016年製です。
そういう意味では航空機の寿命ということを考えると、アエロフロートの日本を含む西側諸国に運用している航空機は最新ではないがそこまで古くもない、と言えるかもしれません。少なくとも最新機材を大量導入している日本の2社、シンガポール航空、タイ航空を除くアジア諸国の長距離線用機材よりは平均年齢は随分と若くなってます。ちなみに航空機の寿命は一般的には20年と言われています。
ソ連製の大部分の航空機がEUやアメリカの航空規則によって他国への乗り入れができなくなった分、その際に大量に西側の航空機を発注(中古含む)しているので、アエロフロートの航空機は2008-2013年製の機体が多く運用されているようです。また近年ではアメリカボーイング社の航空機発注も行なっており機材の更新が進んでいます。
本当にそうですね。信じられませんでした。
なぜ、整然と列にならないのか、係員の数が少ないのか、理解できませんでした。
係員は英語も喋れないし、トランスファーも丁寧さがなく、分かりづらい。あやうく、空港の外に出てしまうところでした。
メールでトランスファーの仕方をお教え願えればと思います。図があるとありがたいです。
空港職員の「公務員」の質が相当ソ連末期感を漂わせてますよねぇ。
あとはアエロフロートを使う人の客層がかなり低いのは事実です。安さを売りにしてる航空会社で中国やインド、中東の開発途上諸国の人が非常に多く使うので整然としないのは致し方ない気もします。それも含めてあの価格と割り切るしかないですね。
一応英語でconnectionというサインはあるのでそちらを頼りに進めば乗り継ぎは大丈夫ですよ。あとは乗り継ぎ便が出発するターミナルのサインに従って進めばたどり着くことはたどり着きます。
どのみち日本人を含めほとんどの国の人はロシア入国にビザがいるので、空港の外にいつの間にか的なことは起こり得ないので安心してください笑。