人口1000人以上の街として世界最北といわれるスピッツベルゲン等ロングイェールビーン。
そんな町の中心部に、世界最北にして町唯一のスーパーマーケットがあります。
そんな僻地にあるスーパー、品揃えや商品価格がどうなっているのか気になりますよね。
今回は実際に世界最北のスーパーマーケットを現地調査してきました。
1. 世界最北スーパー Svalbardbutikken
ロングイェールビーンの中心通りに面したところにある平屋でそこそこ大きな建物、それが世界最北スーパーであるスヴァルバードブティッケン Svalbardbutikken。
この町のすべての食材を支える唯一のスーパーということで、やはりそれなりに大きなスーパーになっているようです。
さすがロングイェールビーンのスーパー、入り口には白熊の剥製が飾られています。
2. 驚愕の品揃え
それでは早速店内に入ってみます。
想像通りとても広い。
そしてなにより、世界最北とは思えないほどの品揃えでした。町唯一のスーパーだからこそ、すべてがこのスーパーに集まっているという感じ。
まずは日用品。歯磨き、化粧品、衛生用品などありとあらゆるものがたっぷりの在庫とともにあります。
食料品エリアもとても広く、見つからないものはなさそうな雰囲気。
様々な種類のチーズやハム類などの朝食定番食材がたくさん。
朝食といえばコーヒーや紅茶、パンについけるジャムなんかも忘れてはいけません。
ランチに定番のパスタやスープなど、定番の長期保存な食べ物はもちろん。
デザートだって、大都市のスーパーの品揃えとなんの遜色もありません。
飲み物だってソフトドリンクからアルコール類までなんでもあります。
さすがに極地にあるスーパーだから、生鮮食品はなかなか厳しいんじゃないの?という疑問にもお答えします。
明らかにこの地ではとれないカラフルな野菜がびっしり。
品揃えは誰がどう見てもいいとしかいいようがありません。
もちろんその鮮度も文句なし。スーパーだけをみているとまるでここがどこなんだか忘れてしまうほど。本土の小さなスーパーよりもずっと鮮度の高いいい商品が集まっています。
ただ一方、弱点がないわけでもありません。それが魚介類。海に囲まれているスピッツベルゲン島とはいえ、漁師町ではないため漁業は行われていません。
そのため魚介類もすべてノルウェーからの輸入に頼っています。となると残念ながら鮮度が保たない鮮魚系は仕入れることが難しいようで販売されているのは一部サーモンの例外を除いて冷凍か干し魚のみ。
やはりここは極地なんだ、ということを感じさせる唯一のパートでした。
ちなみに、このスーパー。食材だけを扱っているわけではなく、日用品や家電、衣料品など生活に必要な様々な物資を販売しています。
日本でいうところのイオンの小さい版、といったところでしょうか。この町に住む人が必要なすべてのものを取り扱っているという感じです。
3. 気になる価格
そんな極地にあるんだし、さぞかし値段は高いのだろう、と感じてしまいますが実はそこにも驚きの事実が。
まず、この地はノルウェー領ではあるものの自治区として運営されており、ノルウェーの法律が適応されません。
ということで、高いノルウェーの税制がかからないため消費税無し。そのため、水は100円程度、コーラ350ml 200円程度、フルーツジュース1リットル 500円程度と、日本と比べれば高いものの、ノルウェー本土とほとんど変わらないか、むしろ安いくらいの水準になっています。
輸送料はかかるものの、その分消費税がかからないため打ち消しあってトントンといったところでしょうか。
事実、町のレストランなどで食事をしても、ノルウェー本土で食べるよりも安くなることがほとんどで、極地とはいえ意外とコストパフォーマンスは高いように思いました。
4. お土産に最適
このスーパーで観光客に密かに人気となっているのがスーパーの買い物袋やトートバック。
ロングイェールビーンの文字とともに白熊デザインが書かれ、そして北緯78度13分という世界最北の名にふさわしい 数字が描かれています。
トートバックは売り切れのことも多いそうですが、スーパーの買い物袋もお金を払えば購入することができるので、お土産を包む袋などに使ってみるとネタにはなるのではないでしょうか。
5. 最後に
北極点からわずか1000キロ、世界最北のスーパーとされるSvalbardbutikkenを紹介しました。
意外にも品揃えはよく、また料金も据え置き。ちょっとイメージとは違ったかもしれませんね。
お土産探しにも最適なスーパーなので、ロングイェールビーンに訪れる際には是非寄ってみてください。
ロングイェールビーンは開発が制限されていることもあって、ホテルの数が需要に比べて非常に少なく、また一般住宅もほとんどないためAirbnbの物件も限られています。
そのため、通年にわたって旅行者の宿泊場所確保が難題。そのため、個人旅行をする際には宿泊場所の予約と航空券の予約を並行して進める必要があります。
航空便はノルウェー首都オスロや北極圏の最大都市トロムソを起点に、スカンジナビア航空やノルウェーエアシャトルなど複数会社が運行しています。
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