旅行者が観光気分でいける地球上最北の街、スヴァールバル諸島にあるスピッツベルゲン島のロングイェールビーン 。
北緯78度に位置し、人口1000人以上の街としては世界最北に位置します。
国際法的にはノルウェー領となっていますが、スヴァールバル諸島はスヴァールバル条約という国際条約によりノルウェー本土の法律が適応されない自治区となっており、条約加盟国の国民はビザ無しで自由に居住、就業ができるエリアになっています。
今回はそんなロングイェールビーンへのアクセス方法を紹介します。
1. ロングイェールビーンの立地
ロングイェールビーンは北極海に浮かぶスピッツベルゲン島最大の都市であり、人口1000人以上居住する街としては世界最北。
北極点まで約1000kmの距離にあり、冬場の平均気温は-10〜20度程度。気象条件によっては-40度近くにまでなるまさに極地という場所ですが、民間機が就航しており、また観光客向けのホテルや現地ツアーもあることから観光気分で訪れることができる世界最北の地になっています。
2. 航空機の探し方
ロングイェールビーンへの民間機の就航としては、ノルウェーをベースに運行するノルウェーエアシャトルとスカンジナビア諸国が共同出資しているスカンジナビア航空の2社があります。
ノルウェーエアシャトルはノルウェーの首都オスロ発着、スカンジナビア航空はノルウェー本土北部にあるトロムソという街を発着場所としており、それぞれ夏季は1日に1便、冬季は隔日で運行されています。
航空券検索の方法はいたって簡単。航空券検索サイト大手であるスカイスキャナーが両航空会社を網羅しており、欧州各地はもちろん東京など日本発であってもロングイェールビーン行きの航空券を検索することが可能です。
検索方法は出発地を任意の場所に指定し、到着地に「ロングイェールビーン (LYR) もしくは Longyearbyen」と入力するだけ。
おすすめは、オスロ発ロングイェールビーンの航空券と、欧州滞在地もしくは日本からオスロまでの航空券を別々にとること。その方がアライアンスの縛りなどがなくなるため総額が安くなります。
例として、ミュンヘンからロングイェールビーンまでの航空券を一気に検索すると、ミュンヘンからオスロまでスターアライアンスグループのルフトハンザもしくはスカンジナビア航空を利用することになるため、オスロからロングイェールビーンも同グループのスカンジナビア航空縛りとなってしまいます。
ですので、ミュンヘン〜オスロ間とオスロ〜ロングイェールビーンを別々に検索し購入した方が、アライアンスによる縛りがなくなるため結果として安い運賃の航空券を見つけることができます。
3. ビザ・滞在条件
ロングイェールビーン はノルウェー領ではありますが、スヴァールバル条約によって条約加盟国の国民は無制限に居住、就業が認められています。
日本もこの条約に加盟していることから、ロングイェールビーンではビザなどを気にすることなく自由に好きなだけ滞在することができます。
また、ロングイェールビーンに入るためにはノルウェー本土を経由することになりますが、日本人はノルウェーを含むEUのシェンゲン協定加盟国に滞在する場合、6か月の間に90日間はビザなしでの滞在が可能。
簡単に言えば、日本のパスポート所持者はロングイェールビーンにビザのことを一切考えることなく渡航することが可能です。
4. 飛行機からの眺め
ロングイェールビーンはまさに極地。空港はしっかりと整備されていますが、着陸するまでにみられる景色は人が住むには厳しすぎる手つかずの大自然が広がります。
私が渡航したのは3月の前半、やっと冬が明けてきたという時期ですが気温は−20度前後を推移している寒さ厳しい時期でした。
機内からの眺めを動画にしたので是非ご覧ください。
5. 最後に
ロングイェールビーンは世界中からアドベンチャー好きや極地好きの旅行者が集まる地球上最後の秘境。
そこでは決して他の場所では見ることのできない神秘的な世界が広がっています。
一方で近年は観光開発も広がっており、現地では犬ぞりツアーやスノーモービルツアー、オーロラ鑑賞を比較的手頃に楽しめ、極地とは言え観光で訪れてもたくさんの娯楽があります。
またホテルやレストラン、バーなどもあり、ロングイェールビーンでのシティライフも堪能可能。
なかなか気軽にいける場所ではありませんが、実はオスロからもそう高くない運賃で飛行機が飛んでいるので、機会と覚悟があるかたは是非足を伸ばしてみてください。
ロングイェールビーンでの観光についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
ロングイェールビーンは開発が制限されていることもあって、ホテルの数が需要に比べて非常に少なく、また一般住宅もほとんどないためAirbnbの物件も限られています。
そのため、通年にわたって旅行者の宿泊場所確保が難題。そのため、個人旅行をする際には宿泊場所の予約と航空券の予約を並行して進める必要があります。
航空便はノルウェー首都オスロや北極圏の最大都市トロムソを起点に、スカンジナビア航空やノルウェーエアシャトルなど複数会社が運行しています。
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