北極圏の玄関口として知られ、ロシアを除く北極圏最大の都市でもあるノルウェー北部トロムソ。
夏季はフィヨルドツアーやホエールウォッチング、冬季にはオーロラ観測や北極圏の生活体験など四季を問わず年間を通して多くの観光客が集まるノルウェーでも有数の人気観光地です。
今回はそんなトロムソを満喫するために欠かせない観光名所・アクティビティをノルウェー在住の筆者が20ヶ所紹介します。
トロムソで訪れたい観光名所13選
1. トロムスダーレン教会(北極教会)
トロムソで最も人気な観光名所とも言えるのがトロムスダーレン教会、北極教会とも呼ばれています。トロムソ中心部があるトロムソ島から海峡を隔てた反対側(ノルウェー本土側)に位置しています。
1965年に作られたモダンな教会で、その三角形の外観が特徴。
日照時間の少ない北極圏にあることから、ガラスを多用し自然光を多く取り入れるようデザインされた大変美しい教会です。
名称: Ishavskatedralen(英: Tromsdalen Church)
住所: Hans Nilsens vei 41, 9020 Tromsdalen, Norway
公式HP: ishavskatedralen.no
訪問記: 北極教会へ行ってきた
2. トロムソ大橋 Tromsøbrua
市街地中心部のあるトロムソ島と、ノルウェー本土側で北極教会のあるトロムスダーレンをつなぐトロムソ橋。
全長1036メートル、最大高度は海抜38メートルという歩行者・車両共用の橋で、橋の上からはトロムソの市街地やトロムソフィヨルドの美しい景色を眺めることができます。
北極教会を訪れる際には是非徒歩でこの橋を渡ってみることをおすすめします。
名称: Tromsøbrua(英: Tromsø bridge)
住所: Bruvegen, 9020 Tromsø, Norway
3. Fjellstua展望台
北極教会と同じトロムスダーレン側にあるFjellstua展望台。山の麓からはロープウェーが早朝から深夜まで運行しており、昼間は美しいフィヨルドや街の風景を、夜は美しい夜景を楽しめるスポットとして有名です。
展望台にはレストランやカフェも併設されており、景色を見ながら食事を楽しむことも可能。また、冬期はオーロラスポットとしても有名で、トロムソの夜景とオーロラを同時に鑑賞・撮影できる場所として知られています。
名称: Fjellstua
住所: Solliveien 12, 9020 Tromsdalen, Norway
公式HP: fjellheisen.no/
4. ポラリア(北極水族館)
斬新な外観デザインが特徴のポラリア。地球上で最北にある水族館で、北極圏に生息する珍しい魚や海中哺乳類を飼育・展示しています。
特に人懐っこいアザラシの展示は大人気、大人も子供も喰い入るようにアザラシのプールを覗き込んでいる光景がいつもみられます。
またただの水族館としてではなく子供への教育を目的とした設備になっているため、北極圏の気候やオーロラのメカニズム、生態系に関しての展示も充実。大人も子供も楽しみながら学ぶことができます。
名称: Polaria
住所: Hjalmar Johansens gate 12, 9296 Tromsø, Norway
公式HP: polaria.no
訪問記: 子供も大好き北極水族館
5. MS POLSTJERNA号(北極星号)
ポラリアのすぐ隣で展示されているMS Polstjerna号。1949年に製造されたアザラシ狩猟船で1981年まで操業、97000頭ものアザラシを狩猟したとされます。
現在まで残っている狩猟船の中ではもっともいい状態で保存されている船とされ、当時の造船技術や船の装備、北極圏での生活には不可欠であったアザラシ漁について学ぶことができます。
名称: MS Polstjerna(英: MV Polar Star)
住所: Hjalmar Johansens gate 10, 9007 Tromsø, Norway
公式HP: uit.no
6. ポーラー博物館(北極博物館)
トロムソ大学が管理する博物館の1つとして運営されているポーラー博物館。
トロムソエリアを始めとする北極圏での生活の様子や歴史、生息動物の生態系や世界中の探検家や研究者が北極点を目指した開拓の歴史を展示しています。
内部は非常に広く展示も多岐にわたるため、北極圏での暮らしを知る上では欠かせない博物館です。
名称: Polarmuseet(英: The Polar Museum)
住所: Søndre Tollbodgate 11B, 9008 Tromsø, Norway
公式HP: uit.no
訪問記: 北極生活丸わかり北極博物館
7. スカンセン
ポーラー博物館の目の前にあり、トロムソで最も古い建物であるスカンセン。1789年に税関オフィスとして建設された建物です。
夏場はスカンセン内部に小さなカフェがオープンする他、通年を通して敷地内は公園として開放中。冬期であっても庭から窓ガラスを通して昔の生活の様子が再現された部屋を覗き見ることができます。
スカンセンの敷地内からみるトロムソ大橋の眺めもおすすめです。
名称: Skansen
住所: Soendre Tollbodgate 8, Tromso 9008, Norway
8. Storgata通り
Storgataは訳すと「大通り」。その名の通りトロムソ市街地を縦断するメインストリートです。
通り沿いにはたくさんのショップやレストラン、カフェが建ち並ぶ最も賑やかな通りで市街地部の観光の開始地点でもあります。
お土産屋や民間の観光案内所もこの通りに集まっているので、ぶらぶらとお店を覗きながら通りを端から端まで歩いてみてはいかがでしょうか。
名称: Storgata
住所: Storgata, Tromsø, Norway
9. ホットドッグスタンド ロケット
トロムソメイン通りStorgata沿いにある小さなホットドッグスタンド、その名もロケット。実はBBCなどの主要放送局も特集を組むほどの知る人は知る名所になっています。
4.6平米のノルウェー最小のパブとして、そしてトロムソで最も古い建物の1つとして知られており、トロムソローカルに愛されています。
昼間から夜間まで営業しており小腹が空いた時のホットドッグはもちろん、ローカルビール、カクテルやシェリー酒など様々な種類を頼むことができることから「ちょっと一杯」にも最適。
トナカイのホットドッグがおすすめです。
名称:Rakettkiosken(英: the Rocket)
住所: Erling Bangsunds plass 1, 9008 Tromsø, Norway
BBC紹介HP: bbc.com
10. トロムソ大聖堂
地球上で最北にあるローマ・カトリック教会ルター派の大聖堂、トロムソ大聖堂。ノルウェーで唯一木造で建てられた大聖堂として知られており、ノルウェー最大の木造教会でもあります。
現在の建物は1861年にネオゴシック様式で作られたもので、シンプルながら木の温かみを感じられる内装が評判。また祭壇に飾られているキリストの復活を描いた絵は一見の価値ありです。
名称: Tromsø domkirke(英: Tromsø cathedral)
住所: Sjøgata 2, 9008 Tromsø, Norway
公式HP: kirken.tromso.no
11. プレスト湖(プレストヴァネ)
トロムソ市街地より丘を登ること徒歩20分。トロムソ島中心にあるプレスト湖とそれを囲む自然公園にたどり着くことができます
夏場は美しい湖の周りを散策、冬場は凍結し一面の雪景色を見ながら散策やクロスカントリーができる場所として人気。
ここから見える山々の景色も見事なため、少し人里離れてゆっくりと自然を堪能したい人におすすめです。
また、冬期には市街地から近いにもかかわらず街の光害を避けられる場所ということだけあって、オーロラ観測にも最適なスポットとして有名です。
名称: Prestvannet
住所: Prestvannet, 9011 Tromsø, Norway
12. トロムソ大学博物館
トロムソ島の外れに1872年に設立され、ノルウェー北部で最も古い科学研究機関でもあるトロムソ大学博物館。年間9万人ほどの観光客を動員している大規模な博物館です。
内部は地理学、植物学、動物学、考古学、文化史、サーミ族民俗学の6つのカテゴリーに分けられており、前述のポーラー博物館やMS Polstjerna号もトロムソ大学博物館が管理しています。
名称: Universitetsmuseet(英: Tromsø University Museum)
住所: Lars Thørings veg 10, 9006 Tromsø, Norway
公式HP: uit.no/tmu
13. Visit Tromsø(観光案内所)
トロムソ大聖堂のすぐ近くにあるVisit Tromsø。
観光名所ではありませんが、内部ではトロムソ観光の際に参加することができるほとんどのオプショナルツアーの案内をしている他、観光情報やオーロラ情報などを提供しています。
また内部は簡単なお土産ショップも併設されているので、トロムソ観光の際には是非一度足を運んでみるといいでしょう。
名称: Visit Tromsø
住所: Kirkegata 2, 9008 Tromsø, Norway
トロムソで参加したいアクティビティ7選
これから紹介するツアーはいずれも現地の観光案内所などで申し込むことができるおすすめアクティビティです。
日本からも申し込みが可能なものが数多くありますので、現地で英語での申し込みが不安な方などはこちらを利用してみてください。
1. 犬ぞりツアー
トロムソ郊外には、ソリを引く訓練を受けた犬を飼育する犬舎が複数あり、冬季には北極圏の大自然の中犬ぞりを体験できるツアーに参加することができます。
犬たちはとても元気で人懐っこく、近づくだけで尻尾を振りながら飛びついてくるほど。
参加するツアーによって、自分で犬をコントロールするものから、スタッフの人が操縦するソリに乗るものまで様々あるため、年齢や体力に応じた犬ぞり体験をすることができます。
2. トナカイふれあい
トロムソ郊外にはいくつかのトナカイを飼育している牧場があり、餌やりやトナカイそりなどの体験をすることができます。
人に慣れていることから近づいたり撫でることも可能。子供も大人も楽しめるアクティビティです。
なお、トロムソの市街地を少し外れると野生のトナカイが出没することもありますが、その場合には決して近づいたりしないようにしてください。
3. スノーモービルツアー
北極圏の大自然を満喫できると人気のアクティビティがスノーモービルツアー。ツアーガイドとともに車では行くことのできない大自然の中を疾走することができます。
ツアーによってはオーロラハントを目的としたモービルツアーもあり、その場合には街の光害から遠く離れた場所でオーロラ鑑賞をすることができるとこちらも人気。
原則モービルを運転するためには国際運転免許証が必要ですが、免許証がない場合にはパートナーの後部座席に乗ることができます。
4. ホエールウォッチング
実はノルウェーは捕鯨大国としても知られるほど、ノルウェー沿岸部では多くのクジラやイルカが生息。
トロムソ周辺の海は暖流の影響で凍結することがないため、そんなクジラ達を通年を通して観察するクルージングが出ています。
運が良ければ船の目の前に大型のクジラやシャチが姿を見せることもあるんだとか。参加する際にはしっかりとした防寒をするように心がけてください。
ホエールウォッチングのあとに名物の分厚いクジラステーキを頂く、なんていうのもノルウェー風でいいかも。
5. オーロラ鑑賞
トロムソを訪れる多くの方が期待するのがオーロラ鑑賞。オーロラバンドの直下に位置することから、オーロラ観測に適した立地になっており、白夜シーズンを除く9月〜5月頃まで鑑賞することができます。
トロムソ市街地の中からでもオーロラを見ることができる他、徒歩で少し街から離れるだけで光害の少ないクリアなオーロラを見れるためオーロラ観測の可能性が高いと評判。
またトロムソから車で数時間の範囲には比較的天候がいいスウェーデンやフィンランドの内陸部にも入ることができるため、オーロラハントツアーも人気になっています。
その時のオーロラ発生の確率や天候を見ながら、鑑賞方法を選んでみてください。
6. フィヨルドツアー
トロムソはフィヨルドに囲まれた沿岸部の都市。そんなフィヨルドを堪能するクルーズツアーも人気です。
ノルウェー南部で見られるようなフィヨルドツアーとは違い、岩がむき出しの険しい山肌や北極圏ならではの雪が積もったフィヨルドの景色を見ることができます。
また、フィヨルドクルーズをしながらオーロラの鑑賞を行う夜間クルーズツアーなどもあります。
7. サーミ族生活体験
スカンジナビア諸島北部の先住民、サーミ族。もともとは狩猟や遊牧を行なっていたサーミですが、現在はそのほとんどがラップランド地方に定住生活を営んでいるとされています。
トロムソにはそんなサーミ族の生活を体験できるツアーもあり、ラーボと呼ばれるテントの中でサーミ族伝統料理であるトナカイスープ「ビードス」を頂くことができます。
北極圏に生きる先住民の生活を体験してみたい方にオススメです。
最後に
北極圏の玄関口、トロムソを完全制覇するために訪れたい観光名所13箇所、アクティビティ7つ、計20の観光情報を紹介しました。
トロムソは自然を堪能するアクティビティと、文化や歴史を知ることができる施設がバランス良くあるため、バランス良く北極圏の自然と文化を楽しむことができます。
是非今回紹介させていただいた20の観光名所を参考に、充実した旅行プランを立ててみてください。
ノルウェーで永住権を保有し、欧州各地を隅々まで飛び回る旅のプロがみなさまの旅行をお助けします!
観光名所の紹介や日程の提案はもちろんのこと、レストラン予約やツアー手配、さらに現地アテンド(ガイド: 主にベルゲン・フィヨルド観光)までご希望に沿った個別サポート(例:オンライン相談Zoom利用 2500/30分)を提供しています。
興味がある方は、まずは公式LINEからお問い合わせください。