ノルウェーといえば、フィヨルドに囲まれた美しい街が多いことで有名。そんな美しい国に住むノルウェー人が選ぶ「ノルウェーで最も美しい街」に選ばれたオーレスン Ålesundという街をご存知ですか?
1904年に発生した大火により街の大部分に壊滅的な被害を受けたものの、その後は各国の協力もあってユーゲント・シュティール建築をベースに復興。
その街並みが美しすぎると、ノルウェー人だけでなく世界中のちょっとコアな旅行者を惹きつけています。
今回はそんなオーレスンを散策してみたので、皆さんにその美しさをお伝えします。
1. オーレスン上陸
オーレスンはノルウェー西海岸に位置する小さな港町ですので、日本からの直通便はありません。日本から行く場合にはノルウェーの首都オスロやデンマークの首都コペンハーゲンでの乗り継ぎが便利です。
今回私は、リトアニアのカウナスという街よりオーレスン行きの便を利用しました。
オーレスンに就航している航空会社はさほど多くなく、スカンジナビア航空もしくはノルウェーエアシャトルという航空会社を主に使うことになるかと思います。
オーレスン空港に到着後は空港シャトルバスにて市街地へと向かいました。
2. ユーゲント・シュティール建築
オーレスンの街並みが有名な第1の理由が、ユーゲント・シュティール建築(アール・ヌーヴォー建築)。
1904年の大火により当時の街の大部分が焼失するものの、その後の復興にあたり当時の最先端であったユーゲント・シュティール建築に統一した街並みが造られました。当時のそんな先進的な試みが、今になってもまだノルウェー1美しいと言われ続けるきっかけになります。
中心街への入り口部分。
柔らかな曲線と強調された直線が見事に融合したまさにユーゲント・シュティール建築の特徴がはっきりと見て取れます。
街の中にはいってもこのように全てユーゲント・シュティール建築で構成されています。
唯一無二を謳うこの様式の特徴だけあって同じ建物は何1つとしてありませんが、一方でそれぞれオリジナリティのある色とりどりの建物が街として1つにまとまっているのにはびっくり。
どこを歩いてもユーゲント・シュティール建築。
確かにノルウェーの街は全般的にみても統一感があるので美しい街は多いのですが、ここまでどこを見ても同じ建築様式に統一されているというような街は他に見たことがありません。
本当に1つの例外もありません。
よく旧市街や世界遺産登録されている一部のみ、ということはよくあるのですが、本当に町中全てが一つの様式に統一されています。
ちょっと中心街を離れていってもやはりまだユーゲント・シュティール建築。
全てではありませんが、よく見るといくつかの建物側面部分に建築された年が書かれています。
オーレスンの街はほとんどが1904年の大火のあとに復興されたものということだけあり、そのほとんどが1900年台前半の同じ時期に建てられたことがわかります。
住宅街やホテル、学校でさえユーゲント・シュティール様式。この統一感は復興という名目で街づくりが短期集中的に行われたからこそ成し遂げられたに違いありません。
まだまだ行きます。
どこを歩いても。
どこの路地を入ろうとも。
目に飛び込んでくるのはユーゲント・シュティール建築ばかり。そんな中でも、何一つとして同じものがなく、デザインも色も唯一無二なためただただ町歩きをしているだけでも楽しむことができます。
建築が好きな人にとっては本当にたまらない街かもしれません。
3. フィヨルドに囲まれる街
オーレスンはフィヨルド観光の中継地点としても知られる街で、街の中からでも雄大な大自然を堪能することもできます。
少し街はずれへと足を運ぶと、そこからは美しい山々の景色。オーレスン自体はめったに雪が降らない街ではありますが、山岳部は白化粧されています。
教会の尖塔と山々の重なりがなんとも壮大。都会に生まれ育った私としては大自然に囲まれて生活って結構憧れだったりします。
オーレスンの住人が羨ましい。
4. 港町の景色
オーレスンはノルウェー西海岸のフィヨルド地帯にあるため、街を囲むように海にかこまれています。街中には漁船や周辺の離島へのフェリーが多数停泊中。
そして、この写真に写っている小さな山こそが、オーレスンの景色を120%堪能することができるアクスラ山。日没を狙ってアクスラ山展望台へと登ることにしました。
5. 絶景中の絶景を求め展望台へ
山の麓の公園から徒歩にてハイキング開始です。看板によると階段は418段。
この程度であれば大したことはありません。
途中小休憩を挟みながらとにかく頂上を目指すこと約30分。
ついにその場所へ到達しました。
過去に色々な場所を訪れ「美しい」と言われる景色をたくさん見てきましたが、今の所私の人生の中で最も美しいと思ったのがこの景色。大自然フィヨルドに囲まれたカラフルな街並みは本当に見事。
あまりの美しさにそこを立ち去るのがもったいなくなり、そのまま夕焼け、夜景へと突入。
本当に本当に半端じゃなく美しい景色でした。そんな写真を見たい方はこちらの記事で詳しく紹介していますのでご覧ください。
6. 第2の定番絶景スポットへ
オーレスン中心部を流れる運河に架かる橋。
この橋こそが第2の絶景ポイントと呼ばれる場所。例に漏れず、恋人たちの印、南京錠がポツポツ。
そこからは港町という側面と、ユーゲント・シュティール建築により復興された街という側面を両方同時に見ることができます。
運河ということだけあって、流れはほとんどなく水面は静か。そのため、夜になると水面に美しい建物が反射して幻想的な景色を見ることができます。
夜景もかなり印象的。アクスラ山の遠景も見事ですが、ライトアップされたカラフルな建物も一見の価値ありです。
7. ノルウェーといえば
翌日は移動日ということもあって少しお土産店などを散策。
オーレスンといえどもそこはノルウェー。例外なくトロールのお出迎え。
お土産店自体は片手で数えるほどしかありませんが、どこを覗いてもトロールが店守りしています。
初めて見ると結構不気味で怖いんですが、何度も見てるとこれがまた結構可愛く見えてくるんですよね。愛嬌があるというか。。。
というわけで、オーレスン散策はここまで。
8. 最後に
いかがでしたか?
実は過去にユーゲント・シュティール建築で有名なラトビア首都リガという街を訪れたことがあり、その際にも美しい建物群に感動していたのですが、オーレスンは本当に街全てという大きな規模での建築群なのでインパクト大。
オーレスンのユーゲント・シュティール建築は、北欧の土地柄に合わせてカラフルに作られており一見ポップな印象。リガの白を基調とした重厚なものとは少し異なります。
その他、展望台から見る街の全貌やフィヨルドなど、どこを歩いても美しいオーレスン。是非北欧へ訪れる際には寄ってみてください。
オーレスン一押しホテルがScandic Ålesund。運河に面しており、美しい景観が楽しめるホテルとして有名。客室やレストランからユーゲント・シュティール建築を満喫することができます。
北欧を中心とした中〜高級ホテルチェーンであるためクオリティは折り紙つき。にもかかわらずここのホテルは宿泊料金は抑えられていてコストパフォーマンス絶大です。
景観の見事なレストランで無料で提供される朝食も非常に物価の高いノルウェーということを考えると嬉しい限り。観光前に北欧定番な朝食メニューを堪能することができます。
ホテル名: スカンディック オーレスンScandic Ålesund
住所・マップ: Molovegen 6, 6004 Ålesund, Norway
ホテル詳細・空室照会
エクスペディア: Scandic Ålesund
Hotels.com: Scandic Ålesund
筆者の実際の宿泊記: こちら
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