ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボと観光客に大人気の街モスタル。サラエボから南西に約120kmの距離にあります。
ボスニア・ヘルツェゴビナを旅行する方は、この2都市をまわる旅行計画を立てている人がほとんどなはず。
交通インフラがしっかり整備されているとはお世辞にも言えないこの国ですが、サラエボ〜モスタル間は利用客が多いこともあって鉄道、バス両方の選択肢があります。
今回はその2つの方法について予約方法とともに紹介していきます。
1. 鉄道利用
最初に紹介するのはボスニア・ヘルツェゴビナ連邦鉄道を利用する方法。スケジュール通りではサラエボ〜モスタル間を2時間程度で結びます。
1日の本数が少なく、季節による変動はありますが大体1日2−4本程度の運行ということでスケジュールを合わせるのが難しいというデメリットがあります。
一方道中の高低差が大きく、鉄道からみる車窓は見事の一言。景色に飽きることはありません。
乗車券購入方法
ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦では現在もまだ自動券売機やオンラインでの購入予約などは導入されていません。
そのため、乗車当日に駅構内のチケット窓口で乗車券を購入することになります。
運賃は発着場所によって固定。列車種別や時間などによる料金変動はありません。
乗車券は片道、もしくは往復が選べ、往復チケットの場合は2割引となります。
窓口スタッフは英語を話さない人がほとんどですので、最低限行き先を伝え、片道か往復かについてはジェスチャーもしくはGoogle翻訳等を使って伝える必要があるかもしれません。
チケットは今の時代には珍しく全て手書きのフォーマット。ここに料金や行き先、人数などがかかれています。
日本のような事前改札はありませんので、乗車券を入手後はそのまま列車に乗り込むことができます。
詳しい乗車券購入方法や時刻表、料金検索方法についてはこちらの記事も参考にしてください。
乗車方法
サラエボ駅から乗車する場合、プラットフォーム番号は行き先によって固定されています。
駅の入り口や窓口などにこのような時刻表が張り出されており、この右側にある「Peron」というのがプラットフォーム番号。
1つのプラットフォームに複数の列車が待っているということがあるため、ローマ数字で書かれているプラットフォームにいき、乗車前にホームで待っている駅係員や車掌に最終確認するといいでしょう。
検札は列車発車後に行われます。先ほど購入した乗車券は目的地に着くまでしっかりと保管しておいてください。
注意点
ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦鉄道はもともとユーゴスラビア時代に作られた施設が大部分で当時は非常に先進的な鉄道網を誇っていましたが、紛争の影響で今では欧州でもかなり未熟な部類に入っています。
そのため、本数が非常に少ないにも関わらず遅延が日常茶飯事。サラエボ〜モスタル間の予定時刻は2時間程度となっていますが、実際には3時間以上かかることもしばしばあります。
時間に余裕をもったスケジューリングをおすすめします。
鉄道の治安などは問題なく、全列車に車掌が乗車しているため車内での凶悪犯罪についは心配無用です。最低限スリなどにだけ注意するようにしてください。
駅のバリアフリー化はされておらず、階段も多くあります。またホームと列車の間にも大きなステップがあります。
スーツケースのような大きな荷物を持っているような場合にはかなり大変になるので、後述するバス利用がおすすめです。
2. バス利用
サラエボ〜モスタル間は複数会社がバスの運行をしており、本数は約1〜2時間に1本。運賃は時期や残席数に応じて10ユーロ前後で変動します。
鉄道と比較して本数が多いこともあって多くの観光客はバス利用を選択しています。
サラエボ〜モスタル間を2時間半程度で結びますが、鉄道と比べると比較的予定通りいくことが多いように思います。
予約・乗車券購入方法
バスを利用する場合は、以下のサイトで乗車券のオンライン事前購入が可能です。
Getbybusのホームページに発着場所と乗車日を入力すると運行予定のバス一覧が表示され、その中から予定にあうバスを選択してください。
バス会社によってチケットを印刷しなければならないものと、スマートフォンの画面などで見せるだけでいい場合がありますが、オンライン購入後のメールにチケットがPDFファイルが送られてくるのでそこに書かれた指示に従ってください。
もちろん事前購入をしなくても空席があれば乗車当日にバスターミナルで購入も可能。
ですが、夏の観光シーズンなどは満席になることが多い区間ですので、予定が確定している場合にはオンラインで事前購入しておくことをお勧めします。
乗車方法
Getbybusでチケットを購入した場合は、送られてきたチケットをそのまま持って予約したバスに乗車することが可能です。
乗車時に運転手にチケットを提示してください。
発着場所がわからない場合には、バスターミナル内のチケット売り場もしくはインフォメーションでチケットを提示し英語で「プラットフォーム Platform?」もしくはボスニア語で「ペーロン Peron?」と聞けば教えてくれるはずです。
注意点
バス利用時の注意点としては、スーツケースや大きなバックパックなどを持っている場合にはバス下部のトランクに預けることになります。
その際、大体1ユーロ程度(2マルク程度)を運転手に支払う必要があるので小銭を用意しておくようにしてください。
また、サラエボ〜モスタル間を利用する場合、利用バスによっては始発・終着ではないものもあります。
その場合、遅延によって出発時刻がずれたりする場合もありますので、予定時刻がきてバスがこなくても慌てずにその場で待つようにしてください。
サラエボ〜モスタル間は利用客も多いので、同じバス利用客も多くいるはずですのであまり心配する必要はありません。
3. サラエボ/モスタル駅・バスターミナル場所
サラエボ、モスタル共に駅とバスターミナルは併設されており、中心部からやや外れた場所に位置しています。
サラエボ駅・バスターミナルと中心部までは徒歩で30分程度、もしくはトラムで15分程度。モスタルは中心部まで徒歩約10分です。
サラエボ
駅 Željeznička stanica: Put života 2, Sarajevo 71000
バスターミナルAutobuska Stanica: Put života 8, Sarajevo 71000
トラム: 1, 4
モスタル
駅 Željeznička stanica: Trg Ivana Krndelja 1, Mostar 88000
バスターミナル Autobuska Stanica: Maršala Tita, Mostar 88000
最後に
いかがでしたか?
今回はボスニア・ヘルツェゴビナで観光客に人気なサラエボとモスタルの両都市を結ぶ鉄道とバスについて紹介しました。
両者ともに一長一短ありますが、個人的なおすすめは鉄道利用。
特にサラエボからモスタルに入る前の1時間は非常に高低差のある山岳エリアを進むため、断崖絶壁の山肌を走ったり、立派な石橋を渡ったり、と思えば削り出しのトンネルを通ったりと、風景が目まぐるしく変わり車窓に飽きることはありません。
スケジュールの調整が可能であれば鉄道、利便性を優先するのであればバス。旅行の日程と相談しながら最適な方法を選択してください。
サラエボでの宿泊を検討している人に超おすすめなのがRiverside Residence。観光に便利な旧市街に位置し、第1次世界大戦のきっかけともなった事件が起きたラテンブリッジの目の前と最高の立地。
現地観光案内所が運営する宿で、スタッフもサラエボ滞在を最大限楽しめるようにと最高のホスピタリティで迎えてくれます。
例えば、パンフレットにはないツアーを特別に組んでくれたり、お勧めレストランへ無料で送迎してくれたり。実際に使って一番驚いたのは飛行機が遅延して途方に暮れていた私を、深夜の1時にサラエボ空港にまで迎えにきてくれたこと。しかもその料金はタクシーよりも安い格安料金でした。
部屋は言うまでもなく非常に綺麗で広々、しかも値段もかなり抑えめと厳しめにみても文句なし。
次サラエボに行くときは必ず戻ってくる、と宣言したくらい一押しの宿泊施設です。
ホテル空室紹介・宿泊者レビュー: Riverside Residence
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