北欧旅行人気の高まりと合わせてエストニア、ラトビアそしてエストニアのバルト3国旅行も次第に人気度が増して来ました。
主に北欧諸国とバルト3国を移動する際には航空機を使うのが一般ですが、大型客船をつかった1泊のクルージングを利用することも可能。
非常にお得に船旅を楽しめるのにもかかわらずこのルートは意外にもあまり知られていません。
今回はスウェーデンの首都ストックホルムとラトビアの首都リガを結ぶタリンク&シリヤライン Talink & Silijaの客船(フェリー)による1泊クルージングの予約方法と実際の乗船までの流れを紹介します。
1. クルージングがお得な理由
大型客船によるクルージングと聞くと気になるのがそのお値段。
一般的に高額の費用がかかるイメージがあるためバジェットトラベラーには敬遠される傾向がありますが、ストックホルム〜リガの航路についてはバジェットトラベラーにこそ選んでほしいクルーズ旅となっています。
その理由は非常に安い乗船運賃とお得な客室料金設定。1泊を船内で過ごすため、ホテル代が別途かからず、また船内での食事もコストパフォーマンスが非常に高いものになっています。
2. 実際の費用一例(2名1室)
ストックホルム〜リガを船で移動した場合、飛行機利用と比べてどのくらいお得なのが筆者による実例を踏まえて紹介していきます。
飛行機利用の場合
ストックホルム〜リガの間はエアバルティックやスカンジナビア航空が1日複数回直航便を運行しており、所要時間も1時間30分弱と移動が便利な路線となっています。
平日の航空券の運賃目安は1万円程、週末は1万5千円程で購入可能。
しかしながら昼行となるためストックホルムもしくはリガで1泊する必要があるため、ホテル代がさらに1万5千円ほど追加、ここに食事料金などが実際に必要になってきます。
そのため2人での予算は4〜5万円ほどみておく必要があります。
クルーズ船利用の場合
ストックホルム〜リガをクルーズ船で移動する場合に曜日によりタリンク&シリヤラインによるIsabelle号もしくはRomantika号を利用することになります。
料金設定は利用する客室のランクによって変わりますが、飛行機と違うのはキャビンごとの料金となっていること。つまり、2人で1室を利用する場合でも1室分の料金しかかからないということになります。
また船内で1泊し翌午前中にリガに到着するため1泊分のホテル代を浮かせることも可能。
船室のランクにもよりますが、北欧のホテル1泊の料金よりも2人分の船室+運賃のほうが安いということになります。
例えばB船室、客室内にシャワー・トイレが備え付けられておりソファーがベッドになるタイプの部屋ですが、こちらが140ユーロ(2名)ほど。
ホテルの客室と比較すると狭く窓もない部屋ではあるものの、乗船中は船内エンターテイメントを楽しんだりレストラン、バーにいることが長く、部屋には寝るためだけに戻ることになるのでほとんど気になりません。
今回はそれにさらに夕食ブッフェと朝食ブッフェを追加しましたが、それでも2人で日本円にして2万5千円ほどで収めることができました。
3. クルーズ船予約方法
ストックホルム〜リガ間のタリンク&シリヤラインによるクルーズ船の予約はオンラインから行います。
この区間は夜行での移動となるため事前予約が大原則。当日フェリーターミナルで空室がある場合には乗船可能ですが夏場などバケーションシーズンは満席になることも多くなっています。
タリンク&シリヤラインのホームページは多言語対応となっており、日本語での予約も可能。英語が不安な方も問題なく、簡単明瞭です。
料金は片道70ユーロ程度から。曜日や予約状況によって最低料金が変動します。
特に週末や祝日、バケーションシーズンは混雑し値段が上がりやすい傾向があるのでなるべく早めの予約がオススメ。
ここで表示されている料金は最低料金となっており、のちに選択するキャビンのタイプによって最終料金が決定します。
キャビンタイプはCクラス〜スイートクラスまで。外が見える窓付のタイプはAクラス以上となります。
いずれのクラスを選択した場合でもシャワー・トイレは各客室内に備え付けられており、また第3者と相部屋になることはないので女性でも安心して利用することができます。
こちらの料金は全て「室料」となっているため、1人で利用する場合でも2人で利用する場合でも利用室数が1であるならば基本の料金は変わりません。
人数分の料金がかかるのは船内での食事。
もちろん持ち込んで食事をすることも可能ですし、追加しないというオプションもありますが、コストパフォーマンスが非常によくとても満足度の高い食事オプションが多くあるので、せっかくの船旅ということで是非追加してみてください。
予約が完了するとメールで行程の詳細と領収書がPDFファイルで届きます。
こちらに書いてある「セキュリティコード」が乗船当日のチェックインに必要となるので、印刷して当日持参してください。
また、国際線扱いとなるため、乗船客の事前のパスポート情報の登録が必要になります。こちらの情報もメールで一緒に送られてくるので当日の手続きをスムーズにするために確認してください。
4. 発着ターミナル場所
ストックホルムフェリーターミナル(ヴァルタハムネンターミナル)
ストックホルムのタリンク&シリヤラインのフェリーターミナルはストックホルム中心部から北東に位置する港湾エリアに位置しています。
最も一般的な行き方はストックホルム中心部からはメトロ(地下鉄)を使う方法。
ストックホルム中央駅 T-Centralen駅からメトロ13番線を利用しGärdet駅まで(約10分)行き、そこから徒歩で10〜15分ほど。
乗船時間が近づくと大きな荷物を持った人が多数歩いているので、電車を降りた後フェリーターミナルの場所はすぐにわかるはずです。
ストックホルムメトロ(地下鉄):T-Centralen駅〜Gärdet駅 約10分
Gärdet駅よりTallink Siljaターミナルまで徒歩10〜15分
住所:Hamnpirsvägen 10, 11574 Stockholm
リガフェリーターミナル
リガのフェリーターミナルはリガ中心部から徒歩10−15分程度の場所にあり、到着後そのまま観光するのにとてもいい立地となっています。
フェリーターミナルのすぐ側からはトラムやバスの利用も可能です。そのまま観光する場合には徒歩、大きな荷物がありホテルなどに直行する場合にはタクシーや公共交通機関の利用と使い分けるのをおすすめします。
中心地から徒歩約15分
トラム:5, 7, 9, 11番(停留所:Kronvalda bulvārisもしくはAusekļa iela)
住所:Eksporta iela 3A, Ziemeļu rajons, Rīga
5. 当日の手続き方法
オンラインにて予約を完了している場合、必要な手続きは乗船当日のチェックイン締め切り時刻までにフェリーターミナルに向かうだけ。
原則は1時間前までにターミナルに着くように運行会社は推奨しています。また、乗船ゲートの締め切りは出発の20分前、乗り遅れには注意してください。
まずターミナル到着後は有人窓口もしくはセルフチェックインマシンにてチェックイン手続きを行い、ボーディングチケットを印刷する必要があります。
有人窓口は長い行列になっていることも多いので、セルフチェックインマシンの利用がおすすめです。とても簡単でシンプルなので迷うことはないはずです。
その後、印刷したボーディングチケットをもって乗船ゲートへと向かいます。乗船ゲートはターミナル内に大きく行き先別に案内が出ています。
ゲートは自動改札機のようになっているため先ほど印刷したチケットを利用して一人づつゲートを通過してください。
なおこのボーディングチケットは予約した客室を開ける際のキーカードとしても使用します。
6. 実際の乗船レビュー
詳しい乗船レビューについては別記事でくわしく紹介していますので、どうぞこちらを参考にしてください。
7. 最後に
今回はストックホルム〜リガの間の移動に便利でお得なタリンク&シリヤラインによるフェリー利用方法を紹介しました。
飛行機を利用するよりも非常にお得で、しかも時間を有効活用した移動方法になるのでおすすめ。
特に人数単価ではなく室料となっているため複数人で利用する場合にはコストパフォーマンスが抜群になります。
船内の食事もとても美味しく、バーやエンターテイメントも充実しているので忘れられない時間を過ごすことができること間違いありません。
ストックホルムとリガの観光名所についてはこちらの記事で詳しく紹介しているのでどうぞ参考にしてください。
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