年々その人気が高まる北欧旅行、しかし実際には北欧の国1つにつき1都市だけをさらっと見て終わってしまう方が多いようです。
しかしながら、北欧諸国の国土は比較的大きく、同じ国内であっても地域により特徴が随分と違うので、是非周遊旅行を計画して文化の違いを感じてほしいところ。
そこで今回はスウェーデンを旅行する際に是非訪問してほしい3大都市の特徴とアクセス方法を紹介します。
スウェーデン3大都市とは
スウェーデン旅行=ストックホルム観光と考えている方が随分と多いのですが、スウェーデンといっても見所はたくさんあります。
- ストックホルム
- ヨーテボリ
- マルメ
の3つの都市がスウェーデン3大都市と呼ばれる地域で、それぞれとても魅力的な街です。
これらの都市間には陸路・空路共に交通の便がしっかりしているため、旅行者であっても各都市1〜2日で周遊することも出来、特にヨーロッパの人々の間では周遊することがある意味で当たり前のようになっています。
3都市を紹介する前に、スウェーデン旅行の予習には是非こちらの本をおすすめさせてください。多くのスウェーデン観光を取り上げている本はありますが、この3冊が一番充実していました。
いずれも異なる切り口からスウェーデンの魅力を紹介しているので、旅行される方やスウェーデンに興味がある方は参考にしてみてください。
1. ストックホルム Stockholm
ストックホルムはスウェーデン東海岸に面し、北欧のヴェネチアとも呼ばれる美しい街。
北欧で最大の人口を抱えているスウェーデンの首都で、ビジネスの中心であると同時に北欧観光の中心になるエリアの1つでもあります。
大まかな観光名所を紹介しますが、より詳しく知りたい方はこちらの関連記事も是非お読みください。
a. ガムラスタン(旧市街)
いうまでもなく最も有名な観光スポットです。
ストックホルム中心部にあり、旧市街の街並みがそのまま保存されています。ガムラスタン内にはストックホルム王宮やノーベル博物館、フィンランド教会等を始めとする観光スポットや、お土産店、ホテル、飲食品店等が多数あり1日中ここで過ごすことも出来ます。
ストックホルム観光の際には絶対に欠かせないエリアになるでしょう。
b. ストックホルム市庁舎
ノーベル賞の受賞者のための公式晩餐会が行なわれることで有名なストックホルム市庁舎。
内部は有料ガイドツアーに参加することで見学することができます。ノーベル賞晩餐会の様子を報道で見たことがあると思いますが、実際に訪れてみると予想とは違うちょっと面白い事実もたくさん。
建築自体非常にユニークで面白い構造をしているので、一見の価値ありです。
アクセス
a. 空路
ストックホルムにはアーランダ空港 Arlanda Airportというスウェーデン最大の空港があり、ヨーロッパ各地からの航空機が発着しています。
ストックホルム中心部より鉄道で最短約20分ですので、アクセスは良好です。
残念ながら日本からの直通便はありません。
b. 鉄道
スウェーデン国内を鉄道で移動される場合には、SJと呼ばれるスウェーデン国鉄が乗り入れしているストックホルム中央駅を利用することになります。
市街地中心部にあるので大変便利です。
2. ヨーテボリ Göteborg
ヨーテボリ(イエテボリ)はスウェーデン第2の都市、そして北欧全体では第5位の都市です。あまり聞き慣れないかもしれませんが、知る人ぞ知る都市で、デスメタルの聖地、Volvoの本社のある街として有名です。
そしてスウェーデン東インド会社の本社があった地域でもあり、バイキング時代の博物館等も複数存在する歴史のある街でもある一方、北欧最大の遊園地があることでも知られています。
街全体にトラムやバスが走っており移動も楽なのですが、おすすめは充実した雑貨店やお土産ショップに立ち寄りながらの散策。メインストリート沿いに並ぶオープンカフェやバー巡りも楽しいですね。
ヨーテボリにはヨーテボリ大学とチャルマース工科大学という非常にレベルの高い大学があり、約6万人の学生が住んでいるとされています。観光客が沢山いるストックホルムと違い街全体から若々しい雰囲気を感じることができます。
主な観光名所について詳しくはこちらの記事で詳しく紹介しています。
アクセス
a. 空路
ヨーテボリ郊外にランドヴェッテル空港 Gothenburg-Landvetter Airport があり、そこがヨーロッパ各地からの空の玄関口となっています。
Volvoの街ということもあり空港内にはVolvoの車が展示され、また北欧家具が置かれた広々とした空間が特徴です。
b. 鉄道
スウェーデン国内から鉄道を使ってアクセスする際にはスウェーデン第2の主要駅であるヨーテボリ中央駅を使うことになります。
街の中心の大変便利な場所にあるため、移動後すぐに観光や宿泊先に出向くことができます。
3. マルメMalmö
マルメは南部にあるスウェーデン第3位の都市で、デンマークのコペンハーゲンと国境を接しています。日本からの直通便が飛んでいるコペンハーゲン空港より鉄道で30分程度で行くことができます。
第3位の都市といっても人口は30万人程ですので、山口県の下関と同じなのですが、マルメ中心部の観光客が行くような場所は端から端まで歩いても30分〜1時間くらいしかかからないので、とてもこじんまりした街です。
マルメは歴史的にはスウェーデンとデンマーク統治を受けており、スウェーデンの中でも比較的最近デンマークから取り返された地域になります。そのためデンマーク文化の影響も強く受けています。
市内には14世紀に建てられたような非常に古い建築やマルメ城という要塞がある一方で、海岸沿いの再開発が進み近代建築も多く見られるようになってきました。
マルメにもマルメ大学という王立大学があり、さらに隣町にはルンド大学という同じく王立大学があるため非常に学生の割合が多い街なのですが、おしゃれな大学キャンパスや図書館も見所の1つです。
そして、マルメは何と言ってもその文化の多様性で有名な街。人口の約4割が移民もしくはその血を引くと言われ、150の言語が話されていると言われています。
今ではスウェーデンを代表するサッカー選手となったズラタン・イブラヒモビッチも実はユーゴスラビア出身の移民。そしてそんなイブラヒモビッチが幼少期から住んでいたのがこのマルメなのです。
そんなこともありマルメはとてもサッカーが盛んで、スウェーデン代表の試合や地元クラブマルメFFの試合が行われる際には街中がお祭り騒ぎになります。
アクセス
a. 鉄道
マルメにも空港はありますが、基本的にはマルメへのアクセスは鉄道になります。
マルメ中央駅はデンマークからの入り口でもあり、旅行者はもちろん通勤・通学で多くの人が毎日利用しています。
外観は大変歴史を感じる重厚な建物ですが、内部はまさに近代建築で、地下ホームは車窓からの風景が壁に映像で映し出されるという仕掛けつきです。
スウェーデン周遊おすすめルート
日本からスウェーデンへの直行便は残念ながらありません。
よってスウェーデンに入る場合にはヨーロッパ主要国での乗り継ぎを行うか、コペンハーゲン空港から鉄道でスウェーデン第3位の都市マルメに入るルートを選ばなければなりません。
多くの方がスウェーデン国内の周遊に興味を持っていると思うので、ここで私のおすすめするスウェーデン(+コペンハーゲン)の周遊ルートをご紹介します。
日本→コペンハーゲン→マルメ→イエテボリ→ストックホルム→コペンハーゲン→日本
このルートで行くと無駄なく各地を見て回ることができます。
1. 日本→コペンハーゲン
日本からコペンハーゲンまではスカンジナビア航空が直行便を運行しています。
場合によっては欧州他都市を経由する便の方が安くなることも多いので、一括して様々な航空会社を検索し、料金や時間を一覧表示してくれるスカイスキャナーを使って調べることをお勧めします。
コペンハーゲン空港は北欧で最大規模の空港ながら大変使いやすい設計をされており、スカンジナビア航空のハブ空港として使われています。
もちろんコペンハーゲン観光を1、2日入れるのをお忘れなく。
2. コペンハーゲン→マルメ
コペンハーゲンの空港、もしくはコペンハーゲン中央駅よりスウェーデン行きの鉄道が多数発着しているのでそれを利用します。スウェーデン方面の電車は1つしかないので、間違えるということはないでしょう。
「ゴリラ顔」と称される四角い顔が特徴のIC3と呼ばれる車両が現在使われているエーレスンド鉄道にのり所要時間は約30分。
デンマークとスウェーデンはオーレスン橋 Öresundsförbindelsenという瀬戸大橋と姉妹提携している橋によって繋がれています。
3. マルメ→イエテボリ→ストックホルム
マルメからイエテボリの移動、そしてそこからストックホルムへはスウェーデン国鉄版新幹線、SJ high -speed trainというのを使うと便利です。
もちろん飛行機を使ってもいいのですが、鉄道を使う場合に利用する中央駅はいずれも市街地中心部にあるため、スーツケース等荷物を持っていても楽に移動が出来ます。また車窓からは綺麗な景色を楽しむことができます。
乗り心地はとても良く、座席も広く快適です。またWi-Fiやコンセントを利用することができます。
座席の種類には1等席と2等席があり、1等席ではコーヒーや果物等をセルフでいただくことができますし、また食事のサービスもあります。
チケットは現地でも取れますが、日本からインターネット経由で予約したほうが早割価格になるのでお得です。
クレジットカードさえあれば予約出来ますので、簡単な英語が読める方は事前購入をおすすめします。時期や時間によって値段が変わるので注意してくださいね。
おすすめ最低滞在日数
- マルメ 1泊
- イエテボリ 1〜2泊
- ストックホルム 2泊〜
最低この時間を確保できれば十分に観光を楽しむことができますが、スウェーデンは街歩きが楽しいので、なるべくゆとりがあるといいと思います。
北欧は物価が高く、特に大都市や観光地ではホテルの料金が高くなりがちですので、ホテルの料金比較サイト(例: Expedia)などを有効活用してみてください。
4. ストックホルム→コペンハーゲン
スウェーデンと日本を結ぶ直通便はないため、ストックホルムで滞在を終えたら、コペンハーゲン空港経由で日本に帰国することになります。
ストックホルムとコペンハーゲン間は、スカンジナビア航空のほか格安航空会社ノルウェーエアシャトルなどが1日に10便以上運行しており、価格も低く気軽に利用できます。
最後に
いかがでしたか?
ツアー旅行では決して行程の組まれることはないスウェーデン三大都市周遊。個人旅行だからこその楽しみ方です。
大手旅行会社ではコペンハーゲン、ストックホルム、ヘルシンキだけを駆け足で回るツアーが多いですが、それではスウェーデンの魅力はわかりません。
日本が地域ごとにそれぞれ特徴があるように、各地域でそれぞれが違う魅力を持っているスウェーデンがあなたを待っていますよ!
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