IELTSを受験する人の多くは、留学や就労など人生の岐路に立っている人がほとんど。そのため、試験当日にかなり緊張してしまうのは避けられません。
しかし、IELTS試験当日の過ごし方や注意事項を事前に頭に入れておくことで、精神的なストレスが軽減され、多少楽に試験に挑めるようになるはずです。
今回は、IELTSの試験当日に頭に入れておくべきことを10項目紹介します。
1. 持ち込みの可否
IELTS試験は一般的に荷物の持ち込みが著しく制限されていますが、日本英検協会が行うIELTSとブリティッシュカウンシルが行うIELTS for UKVIでは持ち込み可能な範囲が異なっています。
日本英検協会が行うIELTSの持ち込み可能なものは、鉛筆、消しゴム、水、そしてパスポートの4点。
ブリティッシュカウンシルが行うIELTS for UKVIではパスポートのみ。
その他、メガネは朝の受付時にチェックの上持ち込みが可能になります。
目薬、ティッシュ、時計等、上記の物以外は、すべて試験会場に持ち込みが禁止されます。
一応、受付前に持って来た荷物をおけるスペースはありますが、ただビニール袋に入れてテーブルの上に置いておくだけしかできず、また受付が完了したのちは帰るまで荷物に触れる事が出来なくなります。
受ける試験に応じて、試験当日は最低限の荷物でいきましょう。
通常のIELTSとIELTS for UKVIの違いについてはこちらの記事を参照してください。
2. パスポート
IELTSを受験するにあたって、絶対に必要なのがパスポート。
パスポートの原本を忘れた場合には、何がどういう理由であれ例外なく100%受験を断られますので注意してください。
3. 水の用意
日本英検協会主催のIELTSを受験する場合には、ペットボトルの水の持ち込みが許可されています。ですが、無色透明の容器に入った、無色透明の水のみ持ち込み可ですので注意してください。
ポカリスエットのような濁りのある水や、ボトルに色がついているようなものは全て没収されます。
IELTS for UKVIの場合には、350ml入りペットボトルが支給される代わりに、ご自身での水の持ち込みが禁止されていますので、受験者が準備する必要はありません。
4. 温度調節の出来る服装
通常のIELTSでは一般のレンタル会議室のようなところを借り切って試験会場となります。
そのため、場所によっては空調がイマイチというところがあるようで、季節によっては暑い、寒い、ということが考えられます。
そのため、会場に着いた後受付前に空調の様子を見て、脱いだり着たりが出来るような重ね着スタイルをお勧めします。受付前であれば着て来たジャケット等を手荷物と一緒に預けることができます。
5. 楽な格好
IELTSの受験者でたまに見られるのが、かなりのおしゃれをして来る方(特に女性)。ですが、IELTSの試験は朝早くに始まり、1回はじまったら休憩もなくぶっ続けで4時間程度続きます。
そのため、なるべく楽で疲れない服装(スウェットやセーター等)を着てくることをお勧めします。また、Tシャツ等柄物を選択する際には、柄が最小限でデザインで英語等が描かれていないことを確認してください。
過去に、Tシャツを裏返しにして着て受験している男性受験生を見たことがありますので注意が必要です。
6. 朝食の量と質
IELTSの試験は、休憩がありません。
またトイレに行くことが許されているのはReadingとWritingの試験中のみとなっており、時間配分を考えても、試験中にトイレに行くことはすなわりハイスコア取得を諦める事になります。
そのため、試験中にトイレに行きたくなったり、お腹を下したりしないよう、朝食の量と質には十分に注意してください。
なるべく吸収がよく、冷たい牛乳など刺激になるものは避けた方が無難です。
実際試験を受けて見るとわかりますが、3〜5%程度の受験生が試験中にトイレに立ちます。自ら高得点を捨てているような物で、非常にもったいない。防げるリスクは必ず防ぎましょう。
7. 参考書は持っていかない
朝家を出てから試験会場に行くまでの短い時間の過ごし方にもコツがあります。朝試験会場付近で慌てて参考書を読んでいる人をよく見ますが、はっきり言って完全に時間の無駄です。
緊張から何も頭に入ってこないだけではなく、むしろ自信を失ったり焦りを生むことにもつながり逆効果です。ある意味極限状態の試験当日に頭に入るようなものは、それまでの間にとっくに頭に入っているはずです。
参考書等を持っていっても役には立たないので、今までの学習成果を信じ家に置いていきましょう。
8. 倍速再生リスニング
では、朝は何もしないのかといえば、そんなことはありません。IELTS当日は頭のなかを英語脳にすることに集中しましょう。
一番効果的なのは、シャドーイング等で使ったリスニング用教材をスマートフォンで1.3~1.5倍の倍速再生をして聞くこと。
これにより、頭が英語モードになるだけでなく、早い英語スピードに慣れておくことで朝一に行われるリスニング試験に余裕ができます。
早いスピードで頭を慣らしておくことができれば、通常再生の英語がものすごくゆっくりと感じられるはずです。
9. 早く行き過ぎない
緊張のあまり、試験会場にものすごく早く来る人が多くいます。IELTSの試験はかなり厳格に管理されており、受付時間前には試験会場のビル内に入ることすらできません。
そのため、ビルの外で時間が来るまで延々と待っていなければなりません。暑い夏や寒い冬などでは、体調にも影響が出ますので、受付時間開始後に会場に到着するようにしてください。
受付締め切り時間の前に会場入りし、受付の列に並んでさえいれば、受験拒否されることは絶対にありませんので安心を。
また、早く当日受付を完了してしまった場合には、試験会場の教室内で延々と待たなければなりません。荷物は全て預けた後ですので、勉強をすることもスマホを触ることも出来ず、ただ時計の針を見つめるのみしか許されません。
トイレに行くためには、再度受付を通ったりしないといけないためかなり面倒ですし、ここで我慢して試験中にトイレに行っているようでは本末転倒です。
たとえ早く会場の建物についたとしても、リスニング音源を聴くなどして時間をギリギリまで使って、受付締め切りが近くなってきた頃に当日受付を完了するくらいで丁度いいと思います。
10. まわりの人は無視
試験中は、周りのペースに惑わされないようにしましょう。
例えばリスニング試験中、周囲の受験生の鉛筆の音で回答を惑わされたりして、自分の回答に自信を持てなくなったりすることがありますが、そういう時は自分を信じてください。特にIELTSのリスニングでは「Distraction」と呼ばれるいわいる「フェイント」があります。
そういうところで引っかかる受験者も多いので、あまり周囲の受験者のペンの音は参考になりません。
また、ライティング試験では、試験開始直後からものすごいスピードでエッセイを書きはじめる受験者が結構いるため、それに焦って心臓バクバク、頭真っ白のままとりあえず勢いで書き始めてしまうなんていうことが起こり得ます。
ですが、IELTSで求められるものはアカデミックライティング、つまり段落分けも含めた構成も非常に大事になってきますので、ある程度ネタを考え、事前に整理してから書き始めた方が、いいエッセイになります。
周りの受験者は気にせず、自分のペースで取り組むようにしてください。
最後に
IELTS試験当日に注意すべき10項目、いかがでしたか?
どうしても試験前となると緊張してしまいますが、一方で緊張状態下ではなかなか頭が真っ白になったりと本領が発揮できなくなってしまいます。
なるべく平常心でリラックスして試験に取り組めるよう、心のゆとりをもって試験に挑んでください。前日の勉強は早めに切り上げ、いつもより早く就寝するというのも1つ重要なことですね。
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