日本では日銀がマイナス0.1%に利下げを行って「マイナス金利」という言葉が流行語大賞ノミネートされそうな勢いになっているそうです。
もちろん日本の利下げのニュースはスウェーデンローカルを始め、BBC等が大々的に報道していますが、そんなマイナス金利、スウェーデンではそんなものじゃないですよ!
1. スウェーデン中央銀行は前からマイナス
スウェーデンの中央銀行はちょうど1年ほど前にマイナス金利へを舵を切り、昨日の段階では-0.35%という金利を設定していました。
ですので、日本にとってはマイナス金利策の先輩っていうところでしょうか。
2. さらなる利下げ敢行
中央銀行は今日(2016/2/11)にさらなる利下げを発表しました。一気に0.15%引き下げるということで、現在金利は−0.5%に設定されました。
3. 利下げ理由は世界共通?
本日中央銀行より発表された資料によると、さらなる利下げに踏み切った理由は、予想よりも低い物価上昇にあるとされています。
以下に広報が出したの原文を紹介します。
The economy continues to strengthen but inflation is expected to be lower during 2016 than previously forecast. The period of low inflation will therefore be longer,
経済は継続して強さを増しているが、2016年の物価上昇は当初の予想よりも低い状態が続いている。
当たり前といえば当たり前ですが、各国物価上昇の足が鈍いのは共通のようです。
4. 将来のさらなる利下げも
同時にスウェーデン中央銀行は将来的なさらなる利下げを行うということについても排除をしておらず、経済学者やメディアでは今後よりマイナス幅が広がるのでは、という予測もされています。
5. 結果として国債が売れる
そして、今後さらにスウェーデン国債が買われる傾向が続くだろうと予測されています。よって国債発行額は増えますね。
ちなみに、国債=国の借金=国民の借金(国民1人あたり○円!)みたいな記事は誤解を招いているように思います。
国民が借金しているのではなく、国民が国にお金を貸しているんですよ!国民(国債購入者)は返す側ではなく取り立てる側だということをお忘れなく。
6. BBCの反応
円安・輸出増
スウェーデンクローネがここ数年で1番の通貨安を更新し続けているのと同様、日本も円安に進むという見方が大半です。その結果輸出産業が伸びるのではないか、とマイナス金利導入の目的に沿った内容になっています。
実態は不明
ですが、どこの報道を聞いても、実体経済と経済政策がどこまで繋がりがあるのかはわからない、先行き不明という考えが捕捉されています。
7. 最後に
日本ではまるでパニックになっているようですが、マイナス金利政策というのはスウェーデンではもう当たり前になりつつある政策のようです。
スウェーデンのみならず、スイスやデンマーク、欧州中央銀行も現在マイナス金利を導入しているということで、やはりこの流れには経済大国日本も逆らうことは出来ないとみるのが妥当ではないでしょうか。
現在は−0.1%ですが今後のさらなる利下げも十二分に予測しておくべき話だと思われます。
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