青の洞窟というとイタリアのカプリ島にあるものが有名ですが、実はクロアチアにも非常に美しい青の洞窟(ブルーケーブ)があります。
その洞窟があるのがビシュボ島と呼ばれ、クロアチア本土の一大観光地スプリト Split などから日帰りで訪れることができます。
今回はそんな青の洞窟へスプリトから訪れる方法と、絶景写真を元に青の洞窟内部の様子を紹介します。
1. スプリト〜コミジャ移動方法
まずはスプリトSplit から青の洞窟への中継地点となるヴィス島 Vis のコミジャ Komižaという街に行く必要があります。
スプリトからの場合、ヴィス島のメインとなるヴィスという街にまずいき、そこからバスやタクシーでコミジャに行く方法が一般的ですが、シーズンによってはスプリトからコミジャに直通の船が出ることもあります。
a. スプリト発ヴィス経由コミジャへの行き方
スプリト〜ヴィス
スプリトからヴィスまでの船は1日にシーズンによって3〜5本ほどヤドロリニア Jadrolinijaという会社によって運行されています。
スプリトのフェリーターミナルに行くと大きな窓口があるため、乗船前にヴィスまでの乗船券を購入してください。
オンラインでの事前購入も可能ですが、満席で乗れないということはまずなく、また青の洞窟に行く際には天気が非常に重要になるため当日購入をお勧めします。
運賃は約15ユーロ程、乗船時間は1時間半です。
公式HP: ヤドロリニア Jadrolinija
ヴィス〜コミジャ
ヴィスはヴィス島の東側11kmの地点にあり、そこから青の洞窟ツアーの申し込みができる西側の街コミジャへ行く必要があります。
ヴィスからコミジャへは路線バスが運行しており、シーズンによって1日5〜10本程度の運行。運賃もシーズン変動制で約5ユーロ(20-30クーナ)前後、バスの運転手に直接支払います。
フェリーの発着に合わせてバスの運行があるため、特に行きについては時刻を気にしなくても問題ありません。
バス乗車時間は約15分〜20分程度です。
またバスを使用するのが不安という方や、複数人数で訪れる場合にはタクシーも利用可能。
10分程度でヴィスとコミジャを結び、料金は20ユーロ前後となります。人数が3−4人いる場合にはタクシーの利用がおすすめです。
b. スプリト発コミジャへの行き方
スプリトからコミジャへダイレクトで向かうフェリーも運行されています。
デルミニウムトラベルという旅行会社が所有するフェリーで、スプリト〜コミジャを結ぶ唯一の定期船。
ただし、この船はあくまで旅行会社の船ということで単純往復の乗車は出来ず、青の洞窟等現地アクティビティに参加する「ツアー」客向けに運行される船になっています。
そのため、旅行会社のHPなどから事前に予約が必要。料金も自力で洞窟に行くよりは割高になりますが、スプリトから青の洞窟ツアーまで以降紹介する全ての段取りをしてくれ、また混雑時も洞窟内へ優先的に入れるようになるためとても安心です。
催行が毎日ではないのでその点は注意してください。
2. コミジャの街紹介
コミジャはアドリア海に浮かぶ小さなヴィス島にある街。
16世紀頃にヴェネチア様式の城砦が築かれ、その後は独自の文化を培いながら発展してきました。元々は漁師町として発展しましたが、ユーゴスラビア時代になるとヴィス島内に要塞が多数築かれるなど軍事的な拠点としても使われるようになります。
現在は主に青の洞窟観光の拠点となる街で、観光業が街を支えています。
また街を囲むようにビーチがいくつもあり、青の洞窟観光の前後にアドリア海での海水浴を楽しむことも出来ます。
3. コミジャ〜ビシュボ島移動方法
コミジャから青の洞窟があるビシュボ島へは水上タクシーを利用することになります。
ですが、実際には青の洞窟のツアーをこのコミジャで申し込むことが一般的になり、その際はこの水上タクシーでの往復も含まれているため個人で利用するということは基本ないと考えてください。
前述したスプリト発のデルミニウムトラベルが催行するツアーを申し込んだ場合も、この水上タクシーは料金に含まれています。
尚、青の洞窟ツアーの料金はコミジャであればどこで申し込んでも値段やツアーの質に差はありません。目についたブースで申し込んでください。
コミジャからビシュボ島へは水上ボートでの移動。時間にして15分程度ですが非常にスピードを出すためスリルも楽しめます。
帽子など吹き飛ばされないように注意してください。
4. ビシュボ島でボート乗換
ビシュボ島に着いたらここまできた水上タクシーを降り、青の洞窟専用の小型ボートへと乗り換えます。
青の洞窟へのアクセスは許可のある業者のみしか許されておらず、基本的には1つの会社が独占的に運営をしています。
尚、ここまで自力でアクセスし現場で青の洞窟ツアーに申し込むことも可能ですが、その場合には非常に長いウェイティングを覚悟する必要があります。
ですのでなるべくコミジャ、もしくはスプリトで事前にツアー申し込みを行い、団体用の優先レーンに並べるようにしておくことをお勧めします。
5. 青の洞窟へ
定員10名程の小型ボートに乗り込み青の洞窟があるビシュボ島の裏側に回り込みます。
洞窟前まではエンジンをつけての運行。
今まさに前のボートが洞窟内へと入ろうとしています。
どこに入口があるかわかりますか?
わかりましたか?
ここに洞窟への入り口があります。
この大きさこそがポイント。入り口が非常に狭いからこそ内部の暗闇を保つことができ、洞窟の下から入り込む光が反射して神秘的な景色を作り出すのです。
もちろん入る時は合図とともに一斉に体を床につくほどまで限界まで小さくし、体をぶつけないようにする必要があります。
6. 洞窟内部の神秘
洞窟に入り頭を上げた瞬間、そこはこの世とは思えないほど美しい景色が広がります。
ボートのエンジンを切り手漕ぎに切り替え。
船頭さんが洞窟の歴史や成り立ちなどをガイドしてくれます。
ただただ美しい。
「青の洞窟」というまさに名前の通り、まさに洞窟内が青白く光ります。
洞窟の下から光が注ぎ込む一方、そこ以外に外からの光がほとんど入らないためこの神秘的な光景が描き出されます。
水は完全に透明。水深は5mほどありそうでしたが、ボートの上からでも海底が見られるほど。
水の透明感、写真ではなかなかうまくお伝えできないのが残念。
実際には海底近くで魚が泳いでいる姿もよく見えました。
もともとはオーストリア人によって発見され、その後国に戻った後にその経験をもとにした記事を書いたことで一気に広まったのだとか。
この光景を初めて発見した際の感動は相当なものだったのでしょう。
ガイドを聞きながらゆっくりど洞窟を一周。右に座っていても左に座っていてもその眺めを楽しめるように方向転換をしながらの洞窟めぐりとなりました。
まさに「青」。
洞窟をでてしばらくは感動のあまり皆沈黙という不思議な時間が流れ、その後一斉に「It was very “BLUE”!!!」と感動をシェアしボート上に一体感が生まれます。
この景色は一度見たら決して忘れることはありません。
7. 青の洞窟に行く前に
青の洞窟に行く際の唯一の注意事項が天気。とにかく天気が重要です。
曇りでは青の洞窟とは言えなかなか感動的と言えるほどの輝きにならないこともあり、また波が高い際にはそもそも洞窟内に入ることさえもできずにツアーが行われません。
ですので、なるべく前日などに天気をしっかり見極め、快晴の日を狙って青の洞窟ツアーに参加しましょう。
アクセスがなかなか大変なので、決して現地で苦労を棒にするというようなことがないようにしてください。
8. 最後に
いかがでしたか?
今回はクロアチアの神秘、青の洞窟を紹介しました。カプリ島の青の洞窟ほどまだ知名度はなく、またアクセスも難しいですが、その分とても気持ちのいいツアーでした。
カプリ島ではよく聞くしつこいほどにチップを要求されたり混雑で入れないということはまずなく、またクロアチアならではのちょっと「硬め」のガイドが逆に安心させてくれます。
そして何より、青の洞窟は一度見たら脳裏から離れず何度も行きたくなってしまうほどの美しさ。遠いところ頑張ってアクセスするだけの価値が十分にある超おすすめスポットです。
是非アドリア海沿岸の街スプリトに訪れる際は1日を費やして青の洞窟観光も忘れずに体験してください!
スプリトに泊まるのにお勧めしたいのがプラザ・マーチホテル。スプリト旧市街の中心に位置し、スプリトで最もいい眺めを楽しめることで知られている全24室の中規模ホテルです。
ホテル1つ1つがまるで王宮のような豪華な装飾がされており、部屋も広々。昔ながらの貴族の気持ちになれるような内装になっています。
チェックインも24時間対応で朝食は無料サービスと観光客にも大変嬉しいサービス付き。そして何より、この設備とサービス、立地にしては周辺ホテルと比較して随分とお得に思える料金設定。
世界遺産の古都スプリトにきたら是非泊まってみたい憧れのホテルです。
ホテル詳細・料金照会: プラザ・マーチホテル
(掲載写真はホテルより提供いただきました)
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