ストックホルムの旧市街、ガムラスタンの中心にはストックホルムNo.1観光名所とも言えるストックホルム宮殿 Kungahusetがあります。
現在でもスウェーデン国王のカール・グスタフ16世や他の王族の執務室等として使われていおり、一部は博物館として一般公開もされています。
今回はストックホルム宮殿と観光客に大人気の衛兵交代式、そしてそこからわかるスウェーデンの男女平等の概念についても紹介いたします。
1. 歴史的要塞宮殿
ストックホルム宮殿の起源は13世紀に要塞として建てられたのをはじめとして、16世紀頃より大幅改修・増築を得て現在の姿になりました。
現在の外観は1800年代前半に完成されたと言われているので約200年経過しています。
ファサードが美しいなんとも北欧らしい上品な外観が特徴です。
全体像としてはアーチ型をしており、いくつかのパートに分けることができます。
現在のストックホルム宮殿は、スウェーデンの公式行事やノーベル賞受賞者の栄誉晩餐会を含む国賓を迎えた晩餐会等の公式行事で使用されています。
ちなみに普段国王一家が生活をしているのはストックホルムの郊外にあるドロットニングホルム宮殿という別の場所になっています。
2. 豪華絢爛な宮殿内部
宮殿内部は公式行事が行われていない際には誰でも見学をすることができます(ストックホルムカード利用可)。
さすが王宮ということあって内部は豪華で華やかです。そしていうまでもなく非常に広大です。
内装は本当に洗練されています。シャンデリアも本当に豪華。
昔は住居として使われていたこともあり、国王の寝室、王女の寝室、キッチン、ダイニングルーム等全て揃っていますがいずれも見学が出来るようになっています。
寝室も一人部屋にしては大きすぎるし、ダイニングテーブルもあんな一人一人離れていたら会話盛り上がるのかなーなんて庶民の考えがどうしても浮かんでしまいます。
3. 必見!衛兵交代式
ストックホルム宮殿でももちろん衛兵交代式が行われます(夏季毎日・冬季は週3、4)。
衛兵交代式というとバッキンガム宮殿等イギリスのイメージが強いですが、ここストックホルム宮殿の交代式も16世紀から続く伝統となっています。
残念なことに今回見学した際は一部宮殿が工事中でしたので、やや背景が残念ですが、迫力は十分伝わってきます。
こちらの衛兵は決して観光用というわけではなく、スウェーデン王国軍の現役の兵士がローテーションで任務を担っています。
イラクから戻ったばかりの隊員や逆に明日からアフガニスタンへ派兵予定の隊員も多数混ざっているとのことで、名誉職ではあるもののあくまでも通常任務の一環として行っているようです。
その点はイギリスの宮殿を守る儀仗隊と同じです。
しかし、スウェーデンの衛兵は少しお茶目で、意外に夜等人通りの少ない時に話しかけると答えてくれたり、記念撮影をしようとするとカメラ目線で応じてくれたりもします。
そういう意味では微動だにしないイギリス式衛兵よりも和やかな雰囲気。
また女性の衛兵が多いというのもこの国の特徴といえます。
真の男女平等の意味するところ
スウェーデンでは男女平等が確立されています。日本でも有名な話です。
そして多くの方がスウェーデンの男女平等で日本も手本にすべき等、一部政治家や活動家が声をあげていますし、スウェーデンを羨ましがる声も多いのは承知しています。
男女平等というのは軍隊であっても例外はありません。軍であってもかなりの割合を女性が占めています。すなわち、いかなる職業であっても男女平等の原則は変わりません。
事実トラック運転手、道路工事、ゴミ収集、大工、なんでも男女平等で力仕事に励む女性を街中で頻繁に見ることができます。逆に収入のない主婦なんていうのはあり得ません。
ゆえにスウェーデンの女性は世界で一番気が強いと言われるわけです。
もちろん、女性に対して男性が何かをおごるなんていう文化もありません。それは女性を上から扱っているというようにみなされ、失礼にあたります。
レディファーストなんていう概念も基本的にはありません。そもそも男・女という性別による区別がないのです。
個人的意見としては日本でこの男女平等というのが馴染むようには思えないのですが皆さんはどうお感じになるでしょうか。
議員の50%は女性で、女性の管理職の割合も高く社会進出が進んでいるという意味ではとてもいい国かもしれませんが、少し日本では理想的に語られすぎているのではないかなーと個人的には思う次第です。
ちなみにスウェーデンでは近年徴兵制が復活されました。現在スウェーデンでは男子のみ徴兵の対象となっていますが、隣国ノルウェーでは男女共に徴兵義務が課されており、今後の政情によって変わってくる可能性があります。
騎馬隊・吹奏楽部隊による演出
さて本題に戻りましょう。
ストックホルム宮殿が工事に入る前の衛兵交代式の様子をどうぞごらんください。
シーズンによってユニフォームや交代式の構成は多少変わるようですので、どうぞ皆さんもストックホルムを訪れる際には時間をチェックして観覧してくださいね。
4. 最後に
今回は観光地紹介のみならず少し日本でも話題となっているトピックについても触れながら、ストックホルムの宮殿で行なわれている衛兵交代式を紹介しました。。
これについては色々意見があるのは承知していますが、スウェーデンで言われている本当の意味での男女平等を知るというのも、日本の将来を考えるいいきっかけになると思います。
それを踏まえて客観的な議論が今後進むことを願います(どうも政治等の世界では感情論が先行しているということが気になります)。
と、すこし込み入った話をしてみましたが、ストックホルム宮殿はとても広くブログだけではなかなか紹介しきれません。
是非皆さん北欧旅行の際には実際に訪れてみてください。
スウェーデン観光の際はこのブログの他に上記の2冊を是非参考にしてみるといいと思います。
いずれも異なる切り口からスウェーデンの魅力を紹介しているので、たとえ旅行をしなくても北欧好きな方は楽しめるはず。
特に最近出版された「北欧が好き!」はコミックなので読みやすく、私の好きな本の1冊です!
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