ブルガリア東部、黒海沿岸に位置するネセバル Nessebar は夏の間世界中からシーサイドバケーションを求めて観光客が集まります。
そんなネセバルの旧市街はユネスコ世界文化遺産に登録されており、有史以前から続く数多くの遺跡が今もいい状態で残されています。
今回はそんなネセバルを訪れる際に注目したい観光名所を紹介します。
1. ネセバルの概要
ネセバルはブルガリアの東部、ブルガス州の黒海に面した場所にあり、自然にできた地峡を経て旧市街エリアへと続きます。
この立地によりかねてから天然に築かれた要塞として周囲からの侵略を妨げ、3000年以上前から独自の歴史と文化が育まれてきました。
その守られた環境のおかげで今日でも古代ギリシャや古代ローマ時代の遺跡が数多く残されています。
新市街には現代風のホテルやリゾートマンションが数多く建ち並ぶヨーロッパでも屈指のリゾート地。
またネセバルからすぐ近くにはヨーロッパ最大のビーチリゾートとも言われるサニービーチが広がり、夏には大変混雑するエリアとなっています。
2. ネセバル旧市街内観光地
a. 博物館
考古学博物館
ネセバル旧市街内にある最大の博物館である考古学博物館。
ネセバル旧市街で発掘された出土品や宗教画などを通して、文化、歴史を来場者の人に伝えています。
古代ギリシャ時代から続く長い歴史を知ることで、ネセバルの観光がより一層充実したことになること間違いなし。旧市街町のメインゲートすぐ目の前にあるので歩きをする前に訪れてみてください。
名称:Archaeological Museum
住所・マップ:ul. “Mesembrija” 2, 8231 Staria Grad
ネセバル民俗博物館
ネセバルでの人々の暮らしや風俗を学びたい人におすすめなのが民俗博物館。
ネセバルで見られる昔ながらの木造家屋の中にブルガリアの伝統的な衣装や風習をイラストや写真、実物の工芸品などを通して知ることができます。
名称:Ethnographic Museum
住所・マップ:ul. “Mesembrija”, 8231 Staria Grad
b. 古代〜中世の聖堂・教会
生神女就寝教会
ネセバル旧市街にある教会としては最大規模で現在も実際に祈りの場として機能している生神女就寝教会。1884年にギリシャ人による寄付によって設立されました。
内部にある非常に大きなギリシャ・ビザンチン様式のイコン画は必見です。
名称:Church Dormition of Theotokos
住所・マップ:ul. “Hemus” 16, 8231 Staria Grad
*内部撮影禁止
聖パントクラトール教会
13−14世紀に建てられたとされている中世の東方教会。当時のものとしては非常に豪華な外装が特徴的で、ブルガリアに残る中世の教会としては最も保存状態のいいものとされています。
現在内部はこの教会にまつわる小さな博物館として使用されています。
名称:Church of Christ Pantocrator
住所・マップ:ul. “Mitropolitska” 13, 8231 Staria Grad
洗礼者ヨハネ誕生教会
洗礼者ヨハネ誕生教会はドーム屋根で十字架型の外観が特徴的なビザンチン様式の中世の教会。11世紀に建築されました。
現在内部は小さな宗教画やイコン画を展示した美術スペースとして公開されています。
名称:Church of Saint John the Baptist
住所・マップ:8231 Staria Grad
聖パラスケヴァ教会
諸説あるものの13世紀〜14世紀にかけて作られたとされている中世の東方教会、聖パラスケヴァ教会。
ビザンチン様式の小さな教会で、現在内部は小さな宗教美術館として公開されています。
名称:Church of Saint Paraskeva
住所・マップ:8231 Staria Grad
聖ソフィア教会
この地に5〜6世紀にかけて作られた教会を起源としており、現在の形になったのは9世紀頃からといわれています。
中世に作られたものとしては比較的大きく、長さ19m、幅13m。ネセバル旧市街の中で最も人気なフォトスポットとしても知られています。
名称:Church of Saint Sophia
住所・マップ:8230 Staria Grad
聖ヨハネ Aliturgetos 教会
ネセバル旧市街の丘の上に建つ14世紀の教会でで、「Aliturgetos」とはギリシャ語で「神聖ではない」という意味。その名の通り「教会」という名前はついているものの教会として奉献されていません。
伝説によると、建設過程で殉職者が出たため当時の教会の規定でこの場所で祈祷を捧げることが許されなかったというのが理由。少しかわった歴史を持つ教会です。
名称:Church of St John Aliturgetos
住所・マップ:ul. “Ribarska” 117, 8231 Staria Grad
聖セオドア教会
13世紀に作られ、石とレンガのジグザグ模様が特徴的な中世の教会。北側の東側のファサードは建設当時のままの姿、それ以外の部分はオスマン帝国時代に修復されたものとなっています。
教会内部では東方教会のイコン画が公開されています。
名称:Church of St Theodore
住所・マップ:ul. “Emona” 23, 8231 Staria Grad
大天使聖ミカエルと大天使聖ガブリエル教会
13〜14世紀にかけて作られた中世の東方教会。レンガと石造りで作られた豪華な外観が特徴的な建築です。
もともとはドーム状の屋根と鐘塔がありましたが現在はその部分は失われてしまっています。
名称:Church of the Holy Archangels Michael and Gabriel
住所・マップ:8231 Staria Grad
聖母エレウサ教会
黒海に面した場所に位置する聖母エレウサ教会。ネセバルに残る中世の教会遺跡としては最も古いものの一つで6世紀頃に作られたものとされています。
長さ28m、幅18mの比較的規模の大きい教会で1920年の発掘調査の際に見つかりました。
名称:Church of the Holy Mother Eleusa
住所・マップ:ul. “Krajbrezhna”, 8231 Staria Grad
聖救世主教会
17世紀初頭に作られた聖救世主教会。奥行き11m弱の小さな教会ですが、17世紀に書かれたキリストや聖母マリアの壁画が現在にいたるまで残されています。
名称:Church of the Holy Saviour / St. Spass Church
住所・マップ:ul. “Aheloj” 7, 8231 Staria Grad
聖ステファン教会
ネセバル旧市街に見られる中世の教会としては最大規模の聖ステファン教会。以前はネセバルの祈りの中心である大聖堂として使われた歴史をもちます。
幾度となく増築や改修をされていますが、最も古い部分は11世紀にまで遡るという歴史ある教会。内部の壁一面を覆うイコン画や彫刻は必見です。
名称:St. Stephen Church
住所・マップ:ul. “Ribarska” 117, 8231 Staria Grad
c. その他
古代劇場跡
ネセバルの港のすぐ後ろ側に位置する古代劇場。詳しいことは不明ですが、紀元前6世紀頃にこの地を征服した古代ギリシャ人によって築かれたものではないかと言われています。
夏にはこの古代劇場で様々なコンサートやイベントが開催され、ネセバル旧市街のエンターテイメントの場として使用されています。
名称:Nesebar Ancient Theatre
住所・マップ:ul. “Ribarska”, 8231 Staria Grad
ネセバルの風車
ネセバル旧市街へと続く地峡にある象徴的な風車小屋。ルネッサンス時代に作られたものとして知られています。
黒海に面した場所にあり、ここからはネセバル旧市街やサニービーチの景色を一望することができます。
名称:Nesebar Windmill
住所・マップ:8231 Nessebar
3. サニービーチ
ネセバル周辺で最も夏場に賑わうサニービーチ。ヨーロッパでも最大規模のビーチとして知られ、周辺にはホテルやリゾートマンションが立ち並びます。
ネセバル旧市街からはシャトルバスや観光トロッコが運行しており、非常に簡単にアクセス可能。黒海に浸かりに是非足を伸ばしてみてください。
名称:Sunny Beach
住所・マップ:Sunny Beach, Bulgaria
4. 最後に
ブルガリアの黒海リゾートであり世界遺産都市ネセバル。観光で訪れる際に立ち寄りたい名所を紹介しました。
ネセバルの旧市街は徒歩で歩いても1周30分程度と非常にコンパクトな街。ゆっくりと歩きながら、古代から培われてきた文化や遺跡を楽しみましょう。
教会はいずれも現在は有料となっていますが、3箇所パス、5箇所パスなど観光客向けのチケットが売られているため興味のあるポイントにあらかじめ目星をつけておくのがオススメ。是非この記事を参考にしてみてください。
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