スロバキア北中部にあり、数多くのファンタジー映画の撮影舞台としても使用されているフォトジェニックな古城、ボイニツェ城。
ヨーロッパの中でも最も美しい城の一つとして知られていて、スロバキア国内はもちろん海外から年間数十万もの観光客が訪れています。
アクセスが良好とはいえないボイニツェ城がなぜそこまで人気なのか、実際に訪れる人向けに観光情報を詳しく紹介します。
1. ボイニツェ・ボイニツェ城概要

ヨーロッパでも最も美しい城の一つとされるボイニツェ城は、人口約5000人の小さなボイニツェの村にあるネオゴシック様式の古城。
ボイニツェはスロバキアでも最古の温泉街とも知られ、周辺にはリゾート施設や遊園地、動物園など観光客で賑わいます。
1-1. ボイニツェ城の歴史
ボイニツェ城は長い歴史の中で築かれたゴシックやルネッサンス様式のテイストが散りばめられたネオゴシック様式の古城。
もともと12世紀に造られた木造要塞を起源としており、スロバキア国内にある古城としてはもっとも長い歴史を持つ城の一つとされています。
現在にみられるネオゴシック様式の城の形になったのは19世紀、当時城を所有していたJános Ferenc Pálffyによって22年もの月日をかけて改築されました。
ボイニツェは16世紀頃から不治の病にも効くとされた温泉療養地として知られるようになり、現在でもボイニツェの街には温泉スパが複数あります。
1-2. アクセス方法
ボイニツェ城へいくには日本からスロバキアの首都ブラチスラバを経由してアクセスします。
日本〜ブラチスラヴァ

ボイニツェはスロバキア北中部にあります。
日本〜スロバキアの直行便は運行がないため、欧州各地で一度経由する必要がありますが、ブラチスラバ国際空港へ就航している航空会社は限られているためあまりおすすめできる方法ではありません。
スロバキアへの最短アクセスを希望する場合におすすめなのはANAかオーストラリア航空の利用。
ブラチスラバは隣国オーストリアの首都ウィーンから公共交通機関を使って約1時間の距離となっており、日本からはウィーン国際空港までANAとオーストリア航空が直行便を運行しています。
最安アクセスを希望する場合は中東経由でのエミレーツ航空かトルコ航空の利用がおすすめです。
格安航空券を探している場合はHISの海外航空券予約がおすすめ。旅行会社に割り当てられた得割価格での購入が可能で、日本各地に窓口があるためいざという時の対応も安心。
マイル加算率が低くなるなどの得割料金利用のデメリットがありますが、世界情勢が不安定で航空券が高騰している今こそ実店舗を持つ大手旅行会社を通すメリットが大きくなっています。
車(レンタカー)

スロバキア各地を隅々まで満喫したい人におすすめ、車があることでボイニツェ城へのアクセスも容易になります。
首都ブラチスラバからは国道(高速)E75号線を利用して約2時間。高速道路はしっかりと整備されており、車幅も広く運転しやすいので安心です。
日本の高速道路よりも平均車速が速い(走行車線で約120km/h)ですが、走行車線と追越車線の区別がしっかりとされており、広い車幅とカーブの少ないルートなため過度な心配は必要ありません。
鉄道

車を利用するよりも所要時間はかかりますがスロバキア国鉄を利用してアクセスすることができます。
ブラチスラヴァ中央駅からボイニツェ城に近い主要都市プリエヴィドサ Prievidzaまで特急の利用で約3時間、普通列車で約4〜5時間の所要、プリエヴィドサ駅からボイニツェ城まで徒歩で30分もしくはタクシーで5-6分となっています。
プリエヴィドサに停車する列車の本数が少なく、ブラチスラバ発の特急は数時間に一本の運行間隔となっているので事前にスロバキア鉄道の公式HPで時間を調べることをおすすめします。
乗車券は当日駅のカウンターもしくは車掌(無人駅の場合)から購入可能です。
高速バス
最も安く移動する方法が長距離バスの利用。ブラチスラバメインバスステーションから複数バス会社がプリエヴィドサを経由するバスを運行しており、所要時間は4時間半〜5時間。
バス会社によって車内の快適度と料金は様々ですが、スロバキア国内の長距離バスは一般的に清潔で広々としているので安心して利用することが可能です。
ハンガリーやポーランドへと入る長距離バスも多く時間帯によっては満席になることも多いので、事前にバスステーションで予約がおすすめです。
プライベートツアー
海外での運転に自信がなく、鉄道やバスを使った長時間移動も避けたいという人におすすめなのが行程に融通の効く運転手付きプライベートツアーの利用。
ブラチスラバからボイニツェ城を廻る通常ツアー催行はありませんが、スロバキアは物価が安いこともあり複数人であればプライベートツアーもお得に利用することができます。
プライベートツアーを催行している旅行会社に直接問い合わせをすると、どの会社も見積もりをだしてくれるので探してみてください。
1-3. 営業期間・おすすめ観光時期

ボイニツェ城は通年公開されており、営業時間内であれば城内部を見学することが可能です。
各シーズン美しい姿を見せるボイニツェ城ということで、通年観光客が訪れリピーターも多いようです。
トップシーズンはサマーホリデーシーズンに重ねて6〜8月の夏、ボイニツェ城が最も混み合うシーズンです。
一方、ボイニツェ城の本来の美しさをゆっくりと楽しみたい人におすすめなのはトップシーズンを外した時期。
特に、1月〜3月に雪化粧をした姿や4月〜6月の城周辺に花が咲き誇る姿はフォトジェニック。1番のおすすめは日本のゴールデンウィークにあたる5月初旬、城外堀の桜が満開となる時期にあたります。
住所・マップ:Zámok a okolie 1, 972 01 Bojnice
営業時間
4月:10:00 – 16:00 (月曜休)
5月:09:00 – 17:00 (月曜休)
6月 – 9月:09:00 – 17:00
10月 – 3月:10:00 – 15:00 (月曜休)
*12:00 – 12:30 昼休み
公式HP:https://bojnicecastle.sk
2. ボイニツェ城内部を詳しく紹介

ボイニツェ城内部はセルフガイドツアーの入場券を購入することで自由に見学することができます。
19世紀に現在の姿となったボイニツェ城ですが、内部には様々な時代に由来する建築様式の部屋があり中世ヨーロッパの貴族の生活を覗き見ることができます。


16世紀にルネッサンス様式、17世紀にバロック様式で増改築されてきたボイニツェ城が今のネオゴシック様式の形になったのは19世紀から20世紀にかけて。
その際に欧州各地の有名建築をアイデアにとり、ゴシックやルネッサンス様式を取り入れた内外の改装が行われました。


城内部には現在の城の形を作ったJános Ferenc Pálffyを納める大理石でできた棺も公開されています。

城の頂上部分からはスロバキアののどかな大地を、城地下部分では鍾乳洞など、内外様々な景色を楽しめるボイニツェ城見学コースとなっています。
3. ボイニツェ周辺情報

3-1. 周辺観光みどころ
ボイニツェはスロバキアでも有数の観光地であると同時に温泉療養地。小さな村にもかかわらず周辺には数多くのアトラクションがあります。
ボイニツェ城の裏側には子供に人気な動物園があり、大型動物の展示から小動物との触れ合い施設まで完備。
また乗馬を楽しめるファームや温水プールを楽しめるスパ・アクアパークなど夏のアウトドアアクティビティが充実しており、家族でのバケーションスポットとしてもおすすめです。
3-2. レストラン

観光で人気のボイニツェということで、飲食店が充実。
ボイニツェ城へと続く村のメイン通りには数多くのレストランやバーが立ち並び、リーズナブルな値段でスロバキア料理を楽しむことができます。
観光地ということで英語のメニューも容易されているお店が多いので注文は安心ですが、Googleのレビュー等をみるとお店によって評価がかなり分かれているので入店前に要チェック。
観光客向けに特化して料金が割高だったり料理の質があまりよくないお店なども中にはあるようです。
良質な地元の素材を使った料理をリーズナブルな値段で提供しているワンランク上のレストラン、地元の人が選ぶ最もおすすめレストランとして知られています。
店名:Alej Restaurant Bojnice
住所・地図:Hurbanovo námestie 10/17, 972 01 Bojnice
ジャンル:スロバキア料理
営業時間:10時〜22時(冬季短縮営業)
3-3. ホテル
観光リゾート地ということで、ボイニツェ城徒歩圏内には数多くのホテルやホステル、ペンションがあります。
一方、宿泊料金の設定はスロバキアの物価水準相応となっており、高級ホテルもリーズナブルに利用可能です。
個人経営の小さなホテルではコミュニケーションが難しいという可能性もあるので、郊外で宿泊する際には大きめのホテルの利用がおすすめ。
特にボイニツェは温泉療養地としても人気なため、ホテル内にスパ施設が充実してる場所を選んでみてください。


ボイニツェ城を目前に見上げる最高の立地にあるHotel Bojnický Vínny Dom。スロバキアの伝統的な内装が施された可愛らしい客室が特徴的な4つ星ホテルです。
朝食ブッフェの品数も多く、宿泊者はおしゃれなスパエリアも利用可能。高いサービスレベルも評判なボイニツェで最もおすすめできるホテルです。
ホテル名:Hotel Bojnický Vínny Dom
住所・地図:Hurbanovo námestie 57/60, 972 01 Bojnice
ホテルランク:4つ星
4. まとめ
ブラチスラバから車で2時間で訪れることができるフェアリーテールの世界、ボイニツェ城。
日本ではまだあまり知られていないものの、季節を問わずフォトジェニックな姿を見せるだけでなく、内部の見どころも多いスロバキアのおすすめ観光地です。
周辺観光施設も充実しており、日帰りはもちろんのこと1-2泊のステイ先としてもおすすめ。
是非中欧旅行の際には足を運んでみてください。
海外旅行をする人が必ず持つべきクレジットカードの決定版は?
国際ブランド、付帯保険、旅行中の特典、カードを選ぶポイントは様々。
海外40ヵ国以上を訪れた旅のプロがヨーロッパ向けクレカの選び方とおすすめを伝授している人気記事をチェック!