ケンブリッジ出版から出されている公式過去問集、その最新版にあたるIELTS17の販売はもう手に入れましたか?
毎年新版発売時には数ヶ月にわたって入手困難な状況が続き、前版でさえまだ品薄が続いているのでIELTS対策をこれから行う人にとっては早めの準備が不可欠。
最新の傾向を掴むためにも最新の過去問集を使っていくことはとても重要です。
IELTS(アイエルツ)の受験に頭を悩ませている皆さんを今日は少し励ましたいと思います。
このブログを書いていはスウェーデンに大学院留学のためにOverall 6.5以上のスコアを取得することが必要でした。実際にはOverall7.0を取得しましたが、やはりその道のりはかなり辛い日々が続いたことは事実です。
その理由の一つにIELTSの独特の点数のつけ方があります。それは、IELTSの場合スコアが1〜9まで0.5刻みということで目に見えた英語力アップを感じることが難しく挫折しやすいというところ。
ですが、勉強すれば必ず力はついてきます。今回は自分の経験を元に、バンドスコア0.5を上げるのに必要な勉強時間について考察してみました。
1. IELTSバンドスコア1.0の時間の重み
IELTSとはどういう試験なのか、どういう採点方法が行われるか等についてあまり自信がない方はまずこちらをお読みください。
一般論
一般的に言われていることですが、IELTSのオーバーオールを0.5上げるのに100~300時間必要と言われています。ここには大きな差がありますが、これは置かれている環境が勉強方法が影響することは言うまでもありません。
またヨーロッパで言語のレベルを規格化しているヨーロッパ言語共通参照枠というのがあり、様々な言語学習者をレベルに応じてA1からC2にまで分類しているのをご存知の方もいるかと思います。
これによると一般的には1段階(例 A1→A2)上げるのに最低100時間必要と言われています。
ですが英語に触れる機会が多い欧米人の英語学習が基本になっているので、これをそのまま日本人に当てはめるのはやや酷な気もします。
そこで、今回は一般論ではなく、私が実際に行った勉強時間からバンドスコア0.5あげるのに必要な時間を計算してみたいと思います。
実例 Overall 0.5にかかる月数
紹介させていただいたように、IELTSの満点とは9.0点と非常に1点の重みの大きい試験になっています。私の場合、初受験ではOverall 5.5といわいる平均的な大卒者と同じ英語力というところからのスタートでした。
私自身どういう勉強をしたかというのは非常に重要なところですので、是非合わせてこちらのIELTS関連記事を読んでいただくとして、今回はスコアアップにかかった時間だけに注目していきます。
まず、私のスコアの履歴はこんな感じでした。
すなわちスコアアップの時間をみると
- 5.5→6.0 4ヶ月
- 6.0→6.5 5ヶ月
- 6.5→7.0 1ヶ月
の期間がかかりました。
全体的にみると、5.5→7.0まで1.5あげるのに10ヶ月=0.5上げるのに約3ヶ月かかったということが言えます。一般にオーバーオールスコア0.5あげるのにかかる期間は3ヶ月というのが、一つ予備校や語学学校の目安になっているそうですので、極めて妥当なラインと見えます。
ただ実際のところ、1回目の受験はその時点での実力試し、その後IELTSの勉強を始めたのは1月後半からだったことや、さらに2回目の受験のあと4〜6月までは仕事の都合で勉強時間が0という時間を過ごしてしまったので、実際にはもう少し早く目標に届く可能性がありました。
また9月の時点では6.5でしたが、実はこの時点で感触としてはいつ7.0取れてもいいと思えていましたので、最後の1歩に少し時間かかりすぎたかなという印象はあります。
実例 Overall 0.5にかかる時間数
しかし、月数でみても、どのくらいの勉強をするかによって大きく変わってくるのも事実です。よって今度は勉強時間ごとで見ていきたいと思います。勉強のモチベーションを維持するためStudyplusというアプリを使って使用した教材と勉強時間を計測しました。
そして、IELTS Overall7.0を獲得した時点でその記録をとるのをやめたので、今でも7.0取得時の実際の勉強時間の記録が残っています。
(最近は記録して無いので「勉強時間0時間」となっていますが、、、)
というわけで約600時間となっています。
つまり、600時間でOverall 1.5上昇→200時間で0.5上昇、ということになります。じつはこれも予備校の目安になっているようなので、私自身いたって普通の凡人であった、ということですね。
2. 所用時間からわかる事
以上より、結論としては、地道にしっかり勉強すれば必ずスコアは伸びる。200時間勉強すれば0.5は上がるんです。
1日3時間勉強すれば約2ヶ月、1日2時間なら約3ヶ月。とにかく地道に勉強を続けてください。IELTSはTOEFLやTOEICと違ってなかなかスコアが動かずモチベーションの維持が難しいので、私が行ったように勉強時間を測るというのはとてもいいアイデアだと思います。
私自身結構ストレスは感じました。
- 先が見えない。スコアの幅が広いせいで上達が全然感じられない。
- やればやるほど自信を失う。勉強法が正しいのか日々自問自答。
- 出願の時期が気になり時間が経つにつれ焦りとの戦い開始。
- IELTS対策テキストが少なく、しかも書いてあることが皆違う。対物不信。
- 予備校の先生ですら言うことが違う。人間不信。
- 1回3万近い受験料による財政難。
でもそれでも継続をした結果、目標の6.5より一段階高い7.0を取得することができ、無事にIELTS戦争に勝利することができました。
試行錯誤しながら最後Overall7.0(リーディングほぼ満点の8.5)とった時は本気で一人で叫びました。 やっとの思いで手に入れたスコアレポートは宝です。これさえあればほぼ世界中のどの大学にでも出願する資格が手に入るのです。
3. 最後に
きちんと勉強時間さえ確保できれば、必ずスコアアップにつながるということをお分かりになっていただけましたでしょうか。
私はその後スウェーデンに留学。そこから色々あり英国での大学院を修了しノルウェーで就職しました。IELTSのスコア次第では人生が変わるかも、そう考えればこの200時間で0.5というのはそう長いものではないのかもしれません。
IELTS対策を頑張っている皆さんの学習に役立つであろうIELTS tipsを他にも色々と紹介していますのでそちらも合わせてお読みください。
皆さんの高得点獲得及び留学の夢の実現をお祈りしています。
IELTS×挫折で検索し、このブログにたどり着きました。内容も共感でき、励まされたのでコメントを残させていただきます。先日初回受験を行い本日の結果発表で早速落胆してしまい、集中力も欠けてしまっていたのですが、また前を向いて再出発できそうです。ありがとうございました。
ありんすさん
コメントありがとうございます。
勇気を与えられたのであれば何よりです。
アイエルツは非常にいやらしい試験で、なかなかスコアが動きません。TOEICのように1週間勉強すれば1週間分点数が増えるような単純な試験でもありません。
ですので、あまり直近の目標は決めず、最終目標スコアとノルマ日だけ決めて、途中経過のスコアはあまり気にされることなく地道にやるのが一番です。
なかなかスコアに反映されず、勉強の成果が出ているか不安になることはあるかとおもいますが、ただただ継続さえすれば必ずや目標に届きますので信じて頑張ってください。