その噂ほんと?オーロラ観測にまつわる10個の迷信と真実

オーロラ観測

オーロラ観測したことのある人、もしくはこれからしてみたいと考えている人、多かれ少なかれ前知識をお持ちだと思います。

しかしながら実は、実際に巷で言われているオーロラにまつわる噂や話は結構事実ではなかったり迷信まがいのものがたくさんあります。

今回は、実際に北欧諸国北極圏を中心にオーロラ写真を5千枚程撮影してきた私が、その噂を切り捨て真実をお教えします。

 1. 肉眼では赤は見えない

オーロラ爆発

よく撮れたオーロラ写真を見ると、オーロラの色は緑だけではなく赤やオレンジなどカラフル。でも、緑以外の色は肉眼では見えないよ!ということを聞いたことはありませんか?

実はこれ。大嘘です。

肉眼でもはっきり赤、オレンジ、黄色などの色は見えます。確かに写真では彩度の調整をしたりしているので、肉眼であそこまでくっきりとはいきませんが、それでも明らかに赤、オレンジといった色をはっきりと認識できます。

2. 薄雲みたいな感じに見える

オーロラ活動

これは半分正解、半分大嘘です。太陽活動が非常に低く観測日に適していないような状況の際や、オーロラがしっかりと発生する前後の予兆の際には、うっすらと白い雲のような形で肉眼で見えます。

この場合は、写真を撮ることでのみ緑だと認識ができます(上写真参照)。

実際のところ、オーロラを見には行ったけどうっすらと、雲みたいなものしか見えず帰国せざるを得なかった人が「オーロラは白い雲みたいな感じ」と口を揃えて言うため、そういうもんだと広まってしまったようです。

実際に活動が高まると空が明るくなるくらいかなり強い光を発するオーロラを肉眼で見ることができます。そのような際には宇宙から降り注ぐオーロラの筋や、秒単位で形が変わるオーロラのダンスのような姿を見ることができます。

3.  iPhoneでは撮れない

iPhoneでオーロラ

iPhoneのカメラでは撮れない、という声も聞こえますが、実際はそれも嘘です。この写真はiPhone6sのカメラで撮影したもの、はっきりとオーロラが写っています。

ですが、やはりノイズもすごく手ブレもしてしまうのであまり綺麗な写真はとれません。綺麗に撮るのであれば三脚に固定できるある程度のカメラが必要です。

4. 極寒の僻地に行かないとダメ

オーロラ観測

これも半分嘘、半分本当です。オーロラというとマイナス20~40度の山に囲まれた僻地で耐久戦をするという印象を持っている人が多いのではないでしょうか。

確かにオーロラバンドの近くに行かなければならないということで、ある程度大都市からは離れた場所に行く必要があります。しかし、場所を選べば結構利便性のいいところで観測ができたりします。

一番いい例はアイスランド。首都レイキャビクからもオーロラが見えますし、少し中心部を離れれば光害も抑えられてなかなか綺麗なオーロラを見ることができます。暖流の影響で意外かもしれませんが真冬でも気温は-3度程度。

ノルウェーのトロムソもいい例の1つ。北極圏にあるにもかかわらず暖流の影響で気温はどんなに寒くても-10度程度。オーロラ観測に最適な3月では、気温も+5度程度まで上がりしかも晴天率も高く観測条件としては最高です。こちらも街中からオーロラを見ることができます。

5. 月があると見れない

月明かりのオーロラ

これは大嘘です。月があって見えないのは、前述した薄雲みたいなぼんやりしたオーロラ。ですが皆さんが見たいオーロラはそんなものじゃないはずです。

肉眼で色を認識できるレベルのオーロラであれば、月明かりがあろうとなかろうとしっかりと見えます。

ちなみに、ノルウェーで出会ったプロのカメラマンによると、月明かりはむしろ写真を撮る上では必須なんだとか。月明かりがることで大地が照らされて写真がより綺麗になるとのこと。新月の時は暗すぎて絵にならないと言っていました。

ただ肉眼で見るだけであれば真っ暗闇の方がいいのかもしれませんが、写真を撮るとなると月明かりは結構大事だったりします。

一点注意すべきことは、写真を撮る際にフレーム内に月が入ってしまう際の撮影。月明かりによってカメラの露出オーバーになったり、ハレーションなどが入り込んだりとちょっとイマイチな出来栄えになってしまう可能性があるので構図には気をつけて下さい。

6. 街明かりがあると見えない

オーロラと街明かり

これも大嘘です。もちろん大都市のネオン街ではオーロラは見えないかもしれませんが、そもそもそんな場所にはオーロラは発生しません。

オーロラが出るような地域であれば、街中でもはっきりとオーロラを見ることができますし、街明かりにはそこまで気にしなくても大丈夫です。

むしろ完全な暗闇に自力で行くことはなかなか難しいですし、徒歩での移動の場合には危険も伴いますのでお勧めできません。

ここであげた写真はスウェーデンキルナの街から徒歩10分ほどの場所。後ろには空が赤くなるほどの街灯が照っていますが背を向けてしまえば関係ありません。

7. ツアーに参加すれば見れる

北極圏のオーロラ

確かにツアーに参加することで、雲の切れ間を狙って車を走らせてくれたりするので見れる可能性は高いかもしれません。ですが、一方でツアーの場合には他のツアー客との気持ちのギャップが問題になってきます。

写真を撮りたいのであればおすすめはできません。ツアー参加者のほとんどはカメラも持たない人たち。カメラを横切る、三脚に足を引っ掛ける、突然スマホライトをつけてセルフィーにフラッシュ撮影、バスに出入りするたびに車のライトがついたり、、、

とにかく全然落ち着きません。

あえて高いお金を払ってツアーにいかなくても、天気さえ良ければ自分の歩ける範囲で少し街の中心部を離れれば十分に綺麗な写真を撮ることができるはずです。

8. Kp低いと見られない

オーロラ観測の知識が少しある方にはおなじみのKp指数。簡単に言うと太陽活動に関わる地磁気擾乱の大きさを示す指数で、この数値が高いと強いオーロラが見れる可能性が高いと言えます。

こちらの記事でKp指数を用いたオーロラ予報アプリを紹介していますので参考にしてください。

通常の状態はKp +2程度、活動が高まると+5や+6になりかなりのオーロラが期待できる、と一般的に言われます。ただこの説のせいで「Kp+2だと弱くてオーロラ日和じゃない」とがっかりする人が非常に多い。

ですが、Kp+2でもかなり強いオーロラは出ます。出る頻度が少し少ない、もしくはオーロラ爆発の間隔が長いという具合で、実際のところKp+2でもかなり満足のいく観測ができるはずです。

こちらのタイムラプスは私がスウェーデンのキルナとアビスコで撮影したもの。撮影時はキルナに4日滞在しましたが、全日にわたってKp+2でした。

空が赤と緑に染まった人生で最大とも言えるオーロラ爆発をみたのもKp+2の日でした。

Kp指数が低くても、天気さえ良ければ夜の9〜11時頃粘ってれば必ずといっていいほど2〜3回のオーロラ爆発は見られるというのが私の経験則です。

9. 時期は冬限定

春のオーロラ

オーロラは冬のもの、というイメージがありますが、実はオーロラ自体は1年中発生しています。ただ夏場はオーロラ観測のメインとなる北極圏に近い場所では白夜になったりあるいは日中の時間が長すぎるために観測に向かない、というだけです。

ですので、最近では4月の春のオーロラや9月〜11月の秋のオーロラが非常に注目されています。この時期は気温も高く、また天候も安定しやすいことから冬場のオーロラよりも観測率が高くしかも気楽に観ることができます。

ノルウェー人プロ写真家によると、9月〜10月がオーロラ撮影のベストシーズンとのこと。意外かもしれませんが夏が終わった直後の方が観測率も高く、いい写真がとれるんだとか。

10. 運次第

オーロラ予報

オーロラは運次第だから、と言っている人を見ると、未だにそんなこといってるの?と言いたくなります。

現在では前述したオーロラ予報アプリなどを使うことで10分単位で太陽活動の変化を調べることができます。また天気予報もかなり発達しており、地域ごとのリアルタイムの上空の雲の状況や動きを知ることができます。

これらを組み合わせることで、いつどこにいけばオーロラが見られるのかをしっかりと計算して確実な観測が可能になります。

実際多くのオーロラ観測ツアーはこれらを使用して、ツアー客を最適なポイントに連れて行きます。ですがツアーでなくてもアプリやウェブサイト等を使えば個人でも可能になるのです。

闇雲に寒い中いつまでも待つ、ということは今はする必要がありません。

最後に

いかがでしたか?

オーロラというと、なかなか観測が難しくわざわざ海外にまで足を伸ばしても無駄足に終わるかも、、、と思っている多くの方がいると思います。

私自身、オーロラを見るためにアイスランドやスヴァーバル諸島(北極点に一番近い有人の島)、ノルウェーやスウェーデンのラップランド地方など様々なところに行きました。

ここで私は、オーロラは「天気さえ良ければ必ずオーロラは見れます」と高らかに宣言したいと思います。今までオーロラ観測にいって天気がいいのに発生しなかったということは1度もありません。雲さえなければかならず見れる、そう信じています。

一度上空でゆらゆらと緑や赤の光が揺れる光景を見ると、一生忘れない思い出になること間違いなし。是非オーロラハントの旅に出かけてみてください。

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ABOUTこの記事をかいた人

Shun

1988年 横浜生まれ。アイルランド、スコットランドへ短期留学後、スウェーデン南部マルメ1年留学、さらにその後英国ロンドンに大学院生として留学。北欧やバルト3国の大部分の都市・街を周遊し北欧の文化や観光情報にも精通。 留学に必要なIELTS対策と北欧を中心としたヨーロッパ観光情報をブログにて紹介中。

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