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虫歯はもう嫌!歯科予防大国北欧在住歯科医の私が自分の口腔ケアに使うもの

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スウェーデンは歯科予防の最先進国として日本でも最近有名になってきており、予防歯科を語る上で必ず引用されるのがスウェーデンのデータです。

実際にスウェーデンで色々なオーラルケア製品に出会い、タメしに使ったりしてきました。

そんなスウェーデンに滞在経験があり現在欧州で活動している歯科医師が、実際にどんなオーラルケア製品を使っているのか、興味がある方も多いと思うので紹介していきます。

洗面台を大公開

スウェーデンの歯科医師

汚くて本当にゴメンなさい。この記事のためだけに流し掃除をする気にはなりませんでした。

結局、色々目新しいオーラルケア製品に出会いましたが、結局最後に落ち着いたのは日本でもごく一般的な歯ブラシと歯磨き粉・洗口薬、そしてフロス(糸ようじ)にたどり着きました。

ちなみに自分の職業のメリットを生かして、歯科に通院して磨いてもらう時に使う専用の回転器具のポータブル版を持っているので、たまに自分で自分にプロフェッショナルケアをします。

ですが、実はこの歯磨き粉や洗口薬、日本では決して手に入れることのできないものなので、もう少し細かくお教えいたします。

虫歯予防に有効なフッ素配合歯磨材

フッ素(フッ化物)が虫歯予防にとって効果的で世界的に使われているということはご存知の方も多いでしょう。

日本では旧薬事法(現医薬品医療機器法)によって、市販の歯磨き粉のフッ素濃度は1000ppm以下と定められており、一般に市販されている歯磨き粉の約90%に950ppmのフッ素が配合されています。

朗報

現在日本でも法律が改正され、1500ppmF以下の製品が歯科専売品などを中心に市販されるようになりました。詳しくはかかりつけの歯科医院にお問い合わせください。

ですが、これは日本の話。韓国や台湾などを含むほとんどの諸外国では、一般的にもっと高濃度のものが使用されています。

1. 普通の歯磨き粉

まずは毎日使う歯磨き粉はSENSODYNEというのを使っています。

これはスウェーデンだけでなくても世界的に展開しているブランドなのでヨーロッパなどではどこでも手に入れられると思います。

スウェーデンの歯磨き

もちろんフッ素濃度はワールドスタンダードの1400ppm、元々虫歯になりやすいので少しは役に立ってることを願います。

スウェーデンの歯磨き

2. 虫歯リスクの高い人向け歯磨き粉

子供の頃は虫歯になりやすかったこともあり、今もやはり警戒しています。なので高濃度のフッ素歯磨き粉をたまに使用しています。

フッ素配合歯磨き粉

これはPreviDentという歯磨き粉で、5000ppmというとても高い濃度のフッ素が配合されています。基本的には”Rx ONLY”とあるようにう蝕リスクの高いと認められた人に歯科医師より処方される歯磨き粉です。

残念ながら日本では処方も含めて手に入れることは出来ません。

3. 医院での歯面塗布用う蝕予防薬

そして半年〜1年に一回、歯に塗り薬として高濃度フッ化物を使用しています。これはDuraphatというもので、なんとフッ素濃度は22,600 ppm。とんでもなく高濃度です。

ちなみに日本でも虫歯予防のためにフッ素の歯面塗布は行われてます。ですが、歯科医院で塗ってもらえるフッ素濃度は最大9,000ppmですので、さらにその2倍以上というもの。もちろん日本では入手不能です。

北欧の歯磨き粉

歯周病ケアに効果的なうがい薬

クロールヘキシジン

こちらはクロルヘキシジンという成分が0.12%入ったうがい薬(日本ではこちらも入手不可)。

これは歯周病の予防効果が高いと世界的に認知されているもので、私も一応手に入れました。

が、正直いうと歯磨きはそこそこ出来ている自信もあるし、そもそもあまり自分自身歯周病のリスクを今は感じていないので、あまり使用はしていません。

ちなみに日本ではクロルヘキシジン0.05%以上のものは販売出来ません。

市販されているものは0.05%をさらに100分の1程度に薄めて使うようなものなので、果たして効果があるのかは、、、。

コンクールの他に日本で一般的に広く売られているうがい薬は、香りで誤魔化すようなものが多いので、オーラルケアという意味ではほとんど効果がないものが多いのには注意です。

愛用歯ブラシはソニッケアとTEPE

歯ブラシは音波ブラシのソニッケアーのダイヤモンドクリーンを基本的に使用しています(正確には日本で購入したものを使っています)。

スウェーデンの大学では歯周病の患者の治療にも用いる音波ブラシで、その清掃効果は本当に高いです。赤染した後に使うと一気に汚れが取れるのがわかります。少し高いんですが、歯科の治療費と自分の健康を考えたら安い出費、日々のケアに絶対に欠かせません。

ちなみに手磨きをする時はTePeを利用します。

TePeはスウェーデンの歯ブラシシェア8割のブランドで、ほとんどの歯科医院でも勧められている歯ブラシ。磨き心地が気持ちよく、形も歯列にぴったりと合うので、私も同様に愛用しています。

日本では一部の歯科医院が入荷している他、通信販売でも購入可能です。TePeについてはこちらで詳しくまとめたので、是非読んでみてください。

最後に

いかがでしたか?

どうしても虫歯がこわいので日本では入手できない少し高濃度のフッ化物をよく利用しています。この濃度でのう蝕予防効果が世界的に論文等で報告されているためです。

クロルヘキシジンは歯周病予防に最もいいうがい薬ではありますが、現時点では必要性を感じてないため未使用です。

ちなみに勘違いしていただきたくないのは、最も大事なのは適切な歯ブラシで歯をしっかり磨くということ。それがないのにいくら薬の効果を期待しても無意味どころか、下手するとマイナスかもしれません。

何か日々のケアのことでお困りの時は是非お近くの歯科の先生や衛生士に相談してみてくださいね。

スウェーデンで市販されている誰でも買えるオーラルケア商品はこちらの記事で紹介しています。

8件のコメント

はじめまして、記事大変勉強になりました。
私は虫歯になりやすいようで、歯磨きやフッ素ジェルを使っているのですが、次から次へと虫歯が出来ていて困っています。虫歯菌と歯周病菌が多いようです。
 定期的に歯医者に行くことはもちろんですが、日々のケアが大切と感じるようになり、スウェーデンのオーラルケア商品を購入しようと検討しています。
 記事にありました、ヘクロヘキシジンのマウスウォッシュには、フッ素は配合されているのでしょうか?
また、フッ素が入ったフロスや、歯磨きの後に塗るフッ素ジェルておすすめのものがあれば教えていただけますでしょうか?
 最後に、スウェーデンでは、1500ppmを超えるフッ素濃度の歯磨き粉やフッ素ジェルは市販でも買えるのでしょうか?
 質問ばかりで申し訳ありません、返信おまちしております。

スウェーデンやノルウェーなど北欧諸国で発売されているマウスウォッシュにはクロルヘキシジンとフッ化物が両方配合されているものがかず多くありますのでスーパーや薬局などで簡単に見つかるかと思います。
これらを購入し輸入する場合、個人使用以上の用途になると旧薬事法違反となるので注意してください。大量購入などすると税関などで没収される可能性があります。
また1500ppm以上のものは処方箋なしには購入できません。高濃度のものは使用上の制限があるほか誤った使用法による副作用も無視できないので専門家の処方なしに使用することはお勧めしません。
ただ、実際問題一番大事なのは歯ブラシやフロスなど機械的な清掃で、化学的な清掃はあくまで補助、という基本的な考えをしっかりもっていてください。

こんにちは!
興味深く拝見させていただきました。
ところで、歯科技術最先端のスウェーデンや北欧では、虫歯治療はどのような方法が主流なのでしょうか?
オゾン治療などいろいろな方法があるようですが、そこは日本同様、削って神経とって被せる方法が主流なのでしょうか?

コメントありがとうございます。
歯科技術最先端というと語弊があると思います。スウェーデンやノルウェーなど北欧は歯科予防が徹底的に行われている国で、虫歯になる人やそれが原因で歯を失う人が少ないという特徴があります。
例えばノルウェーでは虫歯治療には保険は適応されず全て自費診療、一方歯周病治療は生活習慣病と同様に保険が適応されたりします。

オゾン治療や光をあてるフォトセラピーなど最近のブームのような治療の導入はこちらでは一切ありません。これらの治療は科学的根拠が希薄で確立されたエビデンスもないので、そのような治療はむしろ敬遠される傾向、あるいは非難の対象となる傾向があります。
虫歯が深く神経まで達していれば神経の治療が必要ですし、そうなれば被せ物をして機能回復をする、というのは世界中の王道かと思います。

はじめまして!
こちらの記事とても興味深く読ませていただきました。
ストックホルム在住なのですが、ストックホルムで、オススメの歯科医院はありますか?

コメントありがとうございます。
もともとスウェーデンの滞在場所がマルメで、しかも今はノルウェー在住なこともあってストックホルムの歯科事情は全くといって存じ上げていません、、、お役に立てず申し訳ありません。

初めまして
このページで紹介されている
prevident,duraphat,クロルヘキシジンのうがい薬は個人輸入もできないのでしょうか?
これらが購入できる海外又は日本のサイトをご存知でしたら教えて下さい。
(安いと助かります^^;)

コメントありがとうございます。
Duraphatの高濃度Fのものは処方箋が必要なので、輸入などは厳しいと思います。
一方クロルヘキシジンのうがい薬や1450ppmFの歯磨き粉などは
アマゾンUKやアマゾン.comなどでも取り扱いがあるので、普通に個人輸入は可能です。
海外発送に対応しているショップを探してみてください。
日本のサイトが事業として一般向けの販売を目的に輸入を行うと薬事法や医療法、医師法、歯科医師法、薬剤師法など各種法律に何かと違反してくるのでまず見つからないかと思います。
あくまで個人で個人使用目的に行うという前提があれば法的には問題ないと思いますが、配布目的など他者の利用となると色々と問題になるのでお気をつけください。

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ノルウェー、スウェーデン、イギリスに留学・長期滞在。都合がつく限りヨーロッパ各地を渡り歩き、決して観光ガイドだけではわからない現地の情報を収集。そんな情報を元に、ヨーロッパの生の観光情報と留学に必要なIELTS対策を紹介中。