シェイクスピアの戯曲、ハムレットの舞台として有名なお城がコペンハーゲンから約1時間程の距離にあるヘルシンゲル (Helsingør:デンマーク語発音 ヘルシンオア)というところにあります。その名もクロンボー城 (Kronborg Castle)。
2009年には世界遺産にも登録され、また様々な旅行ガイドブックや観光案内サイトで世界の名城として紹介されていることもあり世界中の観光客が訪れています。
とても綺麗な場所で、コペンハーゲン中心部からもアクセスしやすい場所にあるので是非日帰りトリップしてみてはいかがでしょうか。今回は自力で鉄道利用をする方法を紹介します。
1. アクセス
クロンボー城はヘルシンオア(英語読み:ヘルシンゲル)駅(Helsingør)というところが最寄駅になります。
コペンハーゲン中央駅もしくは空港駅からオーレスンド鉄道に乗って約50分。ヘルシンオア駅は終着駅でもあるので海外旅行に慣れていなくても心配はありません。
切符は駅備え付けの自動販売機、もしくは有人窓口で購入し、その後改札口はないのでそのまま電車に乗り込み、車内検札の際に提示します。
電車は早朝から深夜まで20〜30分間隔で運行しているため、好きな時間に合わせて訪れることができます。
2. ヘルシンオア中央駅
ヘルシンオア中央駅も非常に歴史を感じさせる重厚な造りをしています。正面玄関はまるでホテルのロビーの様になっています。
正面玄関を出ると、前方にクロンボー城が見えますので道に迷うことはないでしょう。
3. クロンボー城遠景
駅を降りてすぐ、クロンボー城を見ることができますのでその方向に歩いてください。するとすぐに海岸沿いに出ます。
ここからクロンボー城の美しい全景を見ることができますのでまずは1枚記念写真を撮っておきましょう。
16世紀のデンマーク国王フレゼリク2世によって完成された北欧ルネサンスを代表する傑作として有名です。
3. 城内見学
クロンボー城内の展示は入場料を払うことで見学することができますが、そうでない方も無料で外観を中心に敷地内を見学することができます。
入場料
18歳未満 45DKK
学生 80DKK
一般 90DKK
営業時間
4~5月 11時〜16時
6~9月 10時〜17時半
10月 11時〜16時
11~3月 11時〜16時(月曜休館)
公式ページはこちら
城内はいくつかのセクションに分かれており、それぞれ常設展示や期間展示、ハムレットに関する展示、地下要塞等見て回ることができます。
国王が利用していた当時を再現した展示ももちろんあります。ですが他のデンマークのお城や宮殿と比較すると内部は少しシンプルで寂しい印象を受けるかもしれません。
もともとクロンボー城自体は1420年代に“海峡通行税”の徴収拠点として作られた砦を起源とし、その後改修を重ねながら要塞として使用されていたことに由来します。
また1785年以降、1924年まで城はデンマーク軍の基地司令部として利用されていたこともあり、現在公開されている王室はあくまでも「再現」となっています。
4. 迷宮の地下牢
クロンボー城見学で必見なのが地下牢です。
もともと兵舎や牢として使われてきており、また18世紀にはデンマーク王妃マチルダが幽閉生活を行った等の歴史もあることから、なんとも言えない不気味さを漂わせながら当時の姿を残しています。
なんと照明すらないので、地下牢入り口には懐中電灯の自動販売機まで備え付けられています。携帯のライトを使用している人を多く見かけました。ちなみに内部はこんな感じで真っ暗です。
迷宮探索もなかなか楽しいのですが、その中でも見所はデンマークの守護神と言われるホルケ・ダンスク。盾と剣を持って眠っています。
このホルケ・ダンスクは、デンマークが危機に陥った際に、永い眠りから醒め、国を救ってくれるという言い伝えがあり、デンマークのシンボルとされています。
5. クロンボー城外周散策
天気のいい日にはクロンボー城周囲の散策も気持ちがよくおすすめ。外周の散策だけであれば入場料は不要です。
地元の方の散歩コースにもなっているようでした。函館の五稜郭のような形をしており、周囲をお堀で囲まれたクロンボー城を見ると要塞だということを改めて実感させます。
クロンボー城はデンマークとスウェーデンの戦いの歴史を語る上でも欠かせません。クロンボー城から対岸を見るとエーレスレンド海峡を挟んでわずか7kmの距離に軍事大国であったスウェーデンのヘルシンボリがあるのです。そのためスウェーデン側に向かって多くの大砲が設置されています。
デンマークとスウェーデンの歴史を感じることができます。
6. シェイクスピアの石板
クロンボー城はシェイクスピアの名作、ハムレットの戯曲の「エルノシア城」としても知られています。
シェイクスピア(1564〜1616)は「ハムレット」を始めとする四大悲劇など数多くの傑作を残した、英国を代表する有名な劇作家で、そのことを示す石板が外壁に設置されています。
クロンボー城内をに入場する場合には、ハムレットの常設展も見学することができます。
7. 最後に
いかがでしたか?
私自身はあまりハムレットの内容を知らずに行ってしまったのですが、そういう背景知識があればもっと楽しめたのかなという反省はしつつも、十分に美しい風景を満喫することができました。
またクロンボー城の見学の後はヘルシンオア駅周辺にもレストランやお店が多数あり、のんびりとした時間を過ごすことができるので是非コペンハーゲンからプチトリップしてみてください。
是非美しい北欧の旅を満喫してくださいね!
その他コペンハーゲンで訪れたいお城はこちらの記事で紹介していますので合わせて参考にしてください。
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