【海外鉄】公認グラフィティ!?クレイジーなスロベニア国鉄の秘密

中欧と東欧のまさに間にある旧ユーゴスラビア構成国のスロベニア。

そんなスロベニア国鉄がすごいんです。とにかくびっくりするくらいのグラフィティ、一見治安やばいのか?と思わせるくらいのものですが、実はその背後にはちょっと深い理由があるんだとか。

というわけ、スロベニア国鉄を撮り鉄してきたのでお楽しみください!

1. スロベニア国鉄グラフィティの理由

現在スロベニア国鉄で旅客用として使用されている車両のほとんど全てが、見事というべきほど車両全体をグラフィティがカバー。

本当にグラフィティをない列車を探すことが困難と言えるほど、ほとんど全ての列車に描かれています。

新型車両だろうと旧型だろうと御構い無し。グラフィティというと治安が悪いイメージとつながりますが、スロベニアは欧州の中でもかなり治安が安定している国。ではなぜでしょう?

ちょっと理由を調べてみると、深い理由が。

まず、グラフィティといえば世界中どこでも「自由」の象徴。特に若者の解放を意味するものが多く、それゆえギャングなどのイメージとグラフィティが繋がってしまうんですが、ここスロベニアも同じ。

旧ユーゴスラビアという共産主義国からスロベニア共和国という資本主義国として独立、そんな激動の中、若者たちが自由を象徴するものとしてグラフィティを描き始めたのが始まりと言われてます。

もちろん鉄道会社も黙っていません。当初はグラフィティが描かれては消してのいたちごっこだったんだとか。

ただ、スロベニア国鉄としては、認証番号やスロベニア国鉄のロゴを消されることが問題だったため、そういうグラフィティを優先的に対処。

それに気づいたグラフィティアーティストは、逆にそういったものはしっかりと保護し、それ以外の場所に絵を描くということをします。

そんなグラフィティアーティストの学習能力と、意地でも自分のアートを残したいという気持ちが今でも残り、車両のグラフィティが良い意味でも悪い意味でも「放置」されている状況なんだそう。

ある意味このグラフィティは賛否両論あるにせよスロベニア文化としていって良いような気がします。

2. スロベニア国鉄の現役電車

それでは実際に現在スロベニア国鉄が運用している電気を動力にした電車達を見ていきましょう。

SŽ series 312

SŽ series 312 シーメンス製

まずは現在のスロベニア国鉄の主力車両で、主に近距離路線や各駅停車の路線を担当しているSŽ series 312。ドイツのシーメンス製の電車で、Desiro EMG 312 SR 31Eというのがシーメンス的な正式名称になります。

このDesiroシリーズはヨーロッパはもちろんアジアやアメリカではかなり広く使用されているかなりポピュラーな車両。違いはこの車体のグラフィティと外装デザインくらい。

SŽ series 310

SŽ series 310 アルストム製

こちらは遠距離路線で特急列車インターシティとして運用されている310型。

カーブ進入時に車体を傾斜させ、高速のまま通過することを可能にする強制車体傾斜装置が付いているETR 460型ペントリーノをベースにデザインされており、スロベニア国鉄では最高速度170km/hで運用されています。

発車時の動画も撮ってきたので、実際の音や加速性能などはこちらをご覧ください。

SŽ series 342

SŽ series 342 アンサルドブレーダ製

1960年代後半から70年代にかけてイタリアで製造された電気機関車SŽ series 342 。クロアチアなど旧ユーゴスラビアで広く使用された機関車で、現在も客車列車としてスロベニアで遠距離路線を中心に現役運用中です。

最高速度は120km/h、最高出力は2021kWとなっています。

ちなみにこのアンサルドブレーダは現在日立の欧州鉄道部門が買収しています。

同じく発車時の映像も撮ってきたので興味がある方はご覧ください。

SŽ series 363

SŽ series 363 アルストム製

1975年から1977にかけて製造されたアルストム製電気機関車。

最高速度は125km/hと342型とほとんど差がありませんが、最高出力が2970kWと大幅に増強されており、現在は貨物をメインに牽引する機関車として運用されています。

SŽ series 541

SŽ series 541 シーメンス製

SŽ series 541はドイツのシーメンス製で、スロベニア国鉄からは2004年にファーストオーダー、その後2008年にセカンドオーダーが行われた欧州では定番の電気機関車です。

最高速度は230km/hという高性能で、また高出力なため現在は客車だけではなく貨物列車にも利用されています。

3. スロベニア国鉄の現役ディーゼル列車

続いてディーゼルエンジンを動力にする車両を紹介します。

SŽ series 713/715

SŽ series 713715 MBB Donauwörth / TVT Boris Kidrič Maribor製

続いてはSŽ series 713/715。2両編成のディーゼル列車で、1980年代にドイツおよびスロベニアで製造された車両です。

動力のある車両は713型、付随する動力のない客車部分が715型とされています。

スロベニアのマリボルで組み立てが行われた数少ない国産列車の一つです。

SŽ series 711

SŽ series 711 MBB Donauwörth製

SŽ series 363の奥側に見えている緑色の車体が特徴のディーゼル列車、SŽ series 711。1970年に製造された車体で、車体の色から「グリーントレイン」というニックネームがつけられています。

現在も一応現役として近距離を中心に使用されていますが、近いうちに全車廃車となることが計画されています。

JŽ series 661

SŽ series 661 ジェネラルモーターズ製

1960年代に製造され、世界的に広く使用されたディーゼル機関車SŽ(JŽ) series 661。一般名としてはEMD G16という型番で知られています。

ユーゴスラビア国鉄が購入・運用していたことからコードが現在も当時のJŽが頭文字としてついているものもあります。

現在は貨物や車庫や駅内での客車付け替えなどの作業を中心に運用されています。

4. 地方駅で活躍中のディーゼル「車」

スロベニア全国を旅しながら一番衝撃を受けたのがこちら。

補助輪をつけることで線路上を移動可能にする改造が施されたトラクター。駅での客車組み換えなどで使用されていました。

こちらが偶然目の前を通った仕事中のトラクター。食堂車を列車最後尾から外し車庫に運搬中のようでした。

こうみると確かにディーゼル機関車を使って作業をするより簡単で効率が良さそう。

5. 現役引退した名機関車

旧ユーゴスラビア時代には多くの蒸気機関車が利用されており、その当時の列車がスロベニア国内の多くの駅や博物館に展示されています。

また、列車に乗っていると廃墟となった車両倉庫に赤い星のついた共産オーラが漂う機関車などが放置されていたりと、スロベニアには良い状態のもの悪い状態のもの含め蒸気機関車が多数。

スロベニアを旅行する鉄道好きの方はぶらりと列車にのって車窓を見ているだけでもかなりのレア車両に出会えるかもしれません。

JŽ 125-037

JŽ 125-037

旧ユーゴスラビアで使用されていた蒸気機関車、JŽ 125-037。1893年に製造されたもので、現在はスロベニア東部のPragersko駅に展示されています。

JŽ 151-001

JŽ 151-001

1903年に製造された蒸気機関車。こちらはスロベニア東部のマリボル駅前に展示されています。

6. 最後に

いかがでしたか?

今回はスロベニア国鉄が運用する列車を中心に紹介しました。

少しでも鉄道が好きな方にとっては、車体に描かれたグラフィティはもちろん、非常に古い機関車から比較的新しいものまで様々な列車が混在する車種など、駅をふらふらするだけでも楽しめること間違いなし。

もちろんみるだけではなく、実際に乗って各地を巡る鉄道旅をしてみることを強くお勧めします。

鉄道システム自体はとてもわかりやすく、また発達しているので観光客も気軽に使うことができますよ!

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