まだ間に合う!トラムの名作タトラカーを見にブラチスラバへ行こう

タトラカー

欧州各地で街並みや景観の維持に欠かすことができない要素が路面電車(トラム)。

トラムがあるだけで街並みの雰囲気がなんとなく大きく変わるような、公共交通機関としての役割以上のものを持っているような気がします。

そんなトラムの中でも名車中の名車が、チェコスロバキア時代プラハに拠点を置いていた国営会社タトラ Tatraという会社によって製造された通称「タトラカー」。共産圏を中心に世界中に輸出されましたが、現在では新型車両への移行などで数を減らしており、絶滅危惧種になってきました。

そんなタトラカーがまだ見られるのが本家チェコやスロバキア。今回はスロバキアの首都ブラチスラバで現役運用されているタトラカーを紹介します。

1. 古典的タトラカー

1950年代から1990年代にかけて「タトラ」を標識した様々なトラムがタトラ国営会社スミーホフ工場とČKD国営会社の共同で製造されました。

そんな「タトラ」が会社として生きていた際に生み出されたブラチスラバ市電で現役の名車を紹介します。

タトラT3シリーズ

T3G(元T3/VI.SUCS)

タトラ製のトラムのベストセラーといえば、今も旧共産圏で広く見られるT3。タトラ社がČKD国営会社とともにタトラ・スミーホフ工場で1960年代〜80年代にかけて製造した車両です。

ブラチスラバ市電で使われているものの多くはT3GもしくはT3Pというアップグレードタイプに魔改造されたもので、チェコのプラハで見られるT3と同様、塗装は元祖タトラカーのオレンジ+乳白色という組み合わせのものが多く使われています。

タトラカー

T3G(元T3/VI.SUCS)

このタトラカーこそがチェコやスロバキアで見たいトラムに違いありません。

街並みとのマッチも完璧です。もうかなり古いこともあり不便さはありますが、それでもやはりこういう名作はどんどん残していってほしいと思うところ。

T3G(元T3/VI.SUCS)

T3G(元T3/VI.SUCS)

そんなタトラT3ですが、時代の流れもあり現在は多くが広告ラッピングカーとしても使われています。タトラカーはやっぱりオレンジと乳白色カラーが似合う気がします。

ちなみにチェコはもちろん、ブラチスラバ、モスクワ、リガ、オデッセなどタトラカーを広く運用してきた国では、技術整備士の習熟度が非常に高く、タトラT3をベースに魔改造された車両をよく見ることができます。

タトラカー

T3P(元T3/V.CS)

こちらはソビエト連邦向けに1987年に製造されたT3SUをチェコスロバキア用としてT3SUCS再改造、それをさらに近代化のために魔改造しT3Pとなった車両。

タトラT3

T3P (元T3/VI.SUCS )

ぱっと見の違いはパンダグラフの形状くらいですが、内装などをよく見ると細部の違いがわかってきます。

「古いものを大切に長く使いましょう精神」は旧共産圏ではよく見られます。

タトラT6シリーズ

T6A5/I

T6A5/I

ブラチスラバで広く見られるタトラカーのもう一つの代名詞がT6シリーズ。こちらは1990年代に製造されたものがほとんどです。

T3とは違い角ばった外観が特徴。別名「角タトラ」。

T6A5/I

T6A5/I

ブラチスラバの街並みとこのオレンジトラムの組み合わせは完璧。

とはいえ全てのトラムが定型塗装というわけではなく、緑塗装のものや白や銀などを使った近代風塗装のものまで様々あります。

2. 近代式タトラカー

「タトラ」が所有していた路面電車の製造を主に受け持っていたスミーホフ工場は1980年代にČKD国営会社へ移管。しかし1990年代に経営悪化のため消滅してしまいました。

しかし、そんなタトラの血を引き継いで現在チェコに本社を置くシュコダ Škodaがトラム製造を担っています。

現代でも新たに生まれてくるタトラカーを紹介します。

Pars Nova K2シリーズ

K2S

K2S

タトラの血を引くシュコダ Škodaを母体とするPars Novaによって、チェコのシュムペルクで製造されたK2S。こちらは2008年に製造されました。

K2S(元K2)

一方こちらは同じK2Sでも旧式のK2から改造された車両。

もともとのK2はT3シリーズ同様タトラ社とČKD国営会社によって製造され、なんとその年は1976年。魔改造ぶりが存分に発揮されています。

ラッピングの影響もあってか古さを全く感じさせません。

Škoda 29T ForCity Plus シリーズ

ブラチスラバ市電

Škoda 29T2 ForCity Plus

ブラチスラバの最新型車両の1つで、前後両方に運転台のある双方向トラム。チェコのシュコダ Škodaが製造し2014年から運用に入っていた30Tが元となっており、この写真のものはそれに改良を加えた2015年製の29T1。

30Tと比べて外観の違いはありませんが、最高速度が55km/hから65km/hに引き上げられ、また着席定員も17人増加しています。

ちなみにこのシュコダも元タトラ。チェコスロバキア時代の鉄道事業を広く受け持ったタトラ・ストゥデーンカ車両国営会社の血を引く会社です。

低床化によるバイアフリー対応であると同時にブラチスラバ市電史上最大の5両編成。車内も広く旅客輸送力向上にもなっているんだとか。

Škoda 29T1 ForCity Plus

Škoda 29T2 ForCity Plus

こちらは2016年製で2015年のものからさらにマイナーアップグレードされている29T2。

新型トラムの色はブラチスラバを走るバスやトロリーバスと同様の赤に統一されている様子。

これから新型車両の導入が進んでいくのだとは思いますが、観光客としては絶滅危惧種の古いタトラカーも保存していってほしいと思うところです。

地元民の利便性と景観や文化の保護というのはなかなか相容れないところもあるので色々難しい問題。

3. 最後に

いかがでしたか?

今回はブラチスラバ市電のタトラカーを紹介しました。

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古典的なカラーリングが残されているものもあれば、広告ラッピングがされていたり、新型車両が導入されていたりととてもバリエーションに富むブラチスラバ市電。

ぜひブラチスラバを訪れる際には情緒あるトラムと街並みのコラボレーションを楽しんでください。

実際のトラムの乗車方法や観光に便利な停留所案内はこちらの別記事で紹介しています。

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タトラカー

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