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ベラルーシ基本情報まとめ!気になる治安、物価、言語等をおさらい

ベラルーシ
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欧州最後の独裁国家とされ、未だベールに包まれた部分が多いベラルーシ。

従来より観光での入国などに厳しい制限を設けていたため、旅行先としてはほとんど知られていないベラルーシですが、2017年初頭にルカシェンコ大統領の鶴の一声により、日本を含む一部の国民に対しビザフリーで入国することが許可されました。

今回はそんなベラルーシを訪れようと考えている方のために、ベラルーシの基本的な情報をまとめてみました。

1. 地理

ベラルーシは東欧に位置し、ロシアとポーランドに挟まれる場所にあります。また欧州で最北の内陸国としても知られています。

国土の約20%が湿原、約40%が森林地帯と、手付かずの自然が今も残されている地でもあります。

もともとはソビエト連邦(ソ連)を構成する1つの共和国であり、ソ連崩壊後もソ連回帰路線を敷いているため、地理的に欧州とはいえ、実際には欧州という扱いをされないことも多々。

もちろん欧州連合EUへの加盟はしておらず、加盟へ向けた動きもありません。

入国方法は主に二つあり、ポーランドやリトアニア、ウクライナといった隣国から列車で入国する場合と、ミンスク国際空港(ミンスク第2空港)を使用して空路で入国する場合。

ビザフリーでの滞在を考えている方には、後者の空路を使った方法に限定(ロシア発便を除く)されますので注意してください。

ビザフリー制度についてはこちらの記事を参考にしてください。

2. 政情

ミンスクメトロ

旅行など短期で訪れる人が最も気になるのが、ベラルーシの政情。

現在の大統領はアレクサンドル・ルカシェンコ。1994年に親ロシアをうたい大統領に当選。以降25年以上にわたって政権を維持しています。

野党の締め付けやメディア、ジャーナリストの制限などにより、西側諸国からは独裁政権と呼ばれており、事実報道の自由や公共の場所でのデモ活動などは顕著に制限されています。

そのため、アメリカやEUをはじめとする西側諸国から長い間経済制裁を受けており(現在一部解除)、かなり旅行で訪れるには不安が大きいというのが実情ではないでしょうか。

実際には、ルカシェンコ大統領は2016年に野党への締め付けを一部緩め、それに伴い民主化の兆しがあるとして経済制裁が一部解除。またウクライナとロシアの対立の仲裁を務めたり、EUとも交渉を続けたりなどある程度外交関係は維持しており、政情は安定しています。

また、国内情勢も低い失業率や物価水準などもあり、比較的安定。何より現在は中国や非欧米諸国との結びつきを強めつつ、経済も安定していることから、反政府運動も一部を除いてほとんど見られず、支持率も高いというのが実際のところ。

というわけで、長期的な観点からはわかりませんが、現在のところ政情は極めて安定しています。

ルカシェンコ大統領が在任中は、旅行者にとって政情が問題になることは無いといえるのではないでしょうか。

3. 治安 

ミンスク

治安は極めて良好に推移しています。経済難民やロマなどの不法移民は一切とっておらず、街中を歩いてもホームレスや物乞いを見かけることはまずありません。

また、観光客もほとんどいないため、観光客目当てのすりや置き引きといった犯罪もほとんどありません。

レーニン

賛否がありますが、街中には監視カメラが非常に多く設置されており、一般的に駅周囲は治安が悪いなど言われますが、そういう心配も特になし。地下道やメトロの駅構内など少し暗い場所にもものすごい数の監視カメラが設置されているため、暴力事件などもほとんど起きていないようです。

またミンスク市内には、それに加えて多くの警察官や軍人が政府機関や宗教施設を中心に警備しており、観光中になにかトラブルに巻き込まれるということはなさそう。

ちなみに、ベラルーシではいい意味でも悪い意味でもルカシェンコ大統領が治安維持のためにかなりの予算をかけているらしく、警察官は高給取りの典型例。現在では警察の腐敗はほとんどないとのことでした。

実際様々な場所を旅行しましたが、ベラルーシは昼も夜も心配なく外を歩けるとても治安が安定し、犯罪の匂いが全くしない国だと感じました。

3. 物価

ベラルーシは東欧の中でも特に物価が安い国。

例えば地下鉄の乗車券は1回0.74ルーブル(約40円)、タクシーを10分程度乗っても100円程度で収まります(ただし言語の問題やぼったくりリスクからUBER推奨)。

特にスーパーの食品や日用品は特に激安。政府が物価を抑えるために税金を投入しているようで、販売価格は破格の値段。

輸入品はほとんどがロシアからのものとなっていますが、やはり値段は抑えられています。

また、西欧では高い酒税がかけられることが一般的ですが、アルコール度数の高いアルコール類も非常に安い値段で売られています。

もちろんレストランなどで食事をした場合には値段がやや上がりますが、一般的なレストランでスープ、メイン料理、ビールを頼んでも大体600〜1000円程度に収まります。

例えば、ミンスクの個人経営レストランで食べた名物ボルシチとジャガイモを練ってパンケーキのようにして焼いたドラニキ。2品合わせて約600円でした。

ただし為替が不安定なため、日本円の換算は目安程度に考えておいてください。

4. 通貨

ベラルーシルーブル

ベラルーシは極度のインフレに悩まされ、近年デノミが実際されたばかり。物価は非常に安く、また通貨の信頼性も低いのが現状です。

現在の法定通貨はベラルーシルーブル(BYN)。2016年に4桁切り下げというデノミが実施され、それに伴い新しい紙幣・貨幣が発行されました。

しかし、その後も通貨の価値は減少を続けベラルーシルーブル安がとまらないのが現状です。

そのため、日々の生活ではルーブルが使用されているものの、観光客を対象にしたツアー会社や送迎サービス会社などはドルやユーロでの決済を好みます。

街中にはほとんど両替屋がなく、レートが悪い悪質業者もいるので、両替はミンスク国際空港内もしくはミンスク中央駅内の銀行系両替屋を使用し、ドルもしくはユーロもある程度持っておくのが理想です。

またベラルーシ国外ではベラルーシルーブルの両替に対応してくれる金融機関がほとんどないため、原則すべて使い切ってくるようにしましょう。

ちなみに、ベラルーシではほとんどの場所でクレジットカードでの支払いが可能で、駅での切符購入を含め決済額が数十円の時でも問題なくカードが使えます。

5. 言語

ベラルーシの公用語はロシア語とベラルーシ語。ルカシェンコ大統領が学校教育をすべてロシア語で行うよう強制的に変更したため、ベラルーシ語は現在消滅の危機にあるとされています。

そのため一般的にベラルーシで話されている言葉はロシア語。たまにベラルーシ語が併記されていることもありますが、街中で見かける言葉もすべてロシア語です。

英語はごく一部の若者や旅行ガイド、博物館、中流以上のホテルのレセプションを除いてほとんど通じませんが、中央駅近くのレストランなどでは英語メニューを用意しているところが増えてきました。

ミンスク地下鉄や長距離列車の駅名表示は英語が併記されており、また英語の車内放送も使われています。

6. 気候 

内陸に位置するベラルーシ。その気候は典型的な大陸性気候となります。

ミンスクを例に挙げると、通年を通して降水量は少なく、5〜8月を除いて月間40mm程度。夏場も平均80mm以下に収まっています。

気温変化は北海道に似ており、冬季は0〜−10度程度、夏季は15〜20度程度まで上がります。

ミンスク中心部などでは大雪になったり−10度を下回るような大寒波になることは稀ですが、冬期(特に2−3月初旬)に訪れる方はある程度の防寒対策をしていきましょう。

7. 食事

ベラルーシ料理

ベラルーシはその立地からロシア料理や周辺東欧諸国の料理文化の影響を強く受けています。

そのためロシア料理の定番であるボルシチやダンプリングはもちろん、スロベニア、クロアチアでよく食べられるカツレツや肉料理、ポーランドでよく食べられるグロフヴカやジュレクといったスープ料理がよく食べられます。

ベラルーシ料理についてはこちらの記事で紹介しているので、参照してみてください。

8. 観光

ミール城

ベラルーシというと長年「見るところがどこにもない」という定番でしたが、それは大間違え。今まで滞在日数が著しく制限されていたため、観光地と言われる場所の開拓が全く進んでいないだけで、実際にはみて起きたいスポットがたくさんあります。

首都ミンスクでは、ベラルーシの歴史や文化、大戦中の様子などを学べる場所がたくさん。また観劇がポピュラーで、非常にレベルの高いバレエやオペラなどを格安の料金で鑑賞することもできます。

もちろん共産圏であることを感じさせるスターリン様式の建築やモニュメントなども見どころ。

その他、郊外に行けば世界遺産にも登録されているミール城やネスヴィジ城、大自然が美しくこちらも世界遺産登録されているビャウォヴィエジャの森など見どころはつきません。

9. 最後に

いかがでしたか?

ベラルーシ観光前にぜひ知っておきたい基本情報をまとめてみました。

ルカシェンコ大統領による独裁政治が続いており将来的には急な制度変更などが考えられますが、現状は政情は安定しており、また観光客への門も開かれるようになってきました。

西側諸国の考え方に慣れている私たちにとっては新たな発見や気づきがたくさんある国で、ヨーロッパの中で唯一の未開の国とも言えるベラルーシ。

見どころはたくさんあるので政情が安定しているうちに興味がある方は訪れてみてください。

ミンスクに泊まるなら!

ベラルーシに宿泊となると、手続きの問題やら英語の問題やらで最適な宿泊先を探すのが簡単ではありません。

特に、外国人はチェックイン時に滞在登録をしなければならず、Airbnbなどに宿泊する場合には自ら警察署で手続きをしないといけないなど面倒も多いため宿泊先には注意を払う必要があります。

そんな時におすすめなのがHotel Garni。19世紀に建てられた1級建築を使った歴史あるホテルでありながら、最新設備で改装され、またとにかく高いホスピタリティとコストパフォーマンスが売り。

観光に必要な事務手続きもすべて代行してくれ、さらに24時間オープンのフロントや英語スタッフなどベラルーシ旅行で心配な点をすべて解決してくれます。

実際に宿泊(宿泊レビューはこちら)してみて感動の連続。ミンスクで宿泊の際にはHotel Garniおすすめです!

ホテル名: Hotel Garni
英語スタッフ: 常駐
インビテーションレター発行: 可(ビザフリーの場合不要)
滞在登録: 可
ホテルランク: 3つ星
宿泊料金: 4000円/泊〜

詳細・空室照会
エクスペディア:Hotel Garni
Hotels.com:Hotel Garni

4件のコメント

最新情報ありがとうございました。ルーブル安が止まらない事もあってか年が明けて料金が改定になったのかもしれません。

詳細なベラルーシのレポートありがとうございます。私は夏にベラルーシ旅行をする予定なので大変参考になりました。両替について心配していたのですが、ほとんどがクレジットカードを使えるということで安心しました。また、こちらのサイトを見る前にホテルガルニの予約したのですが、とてもいいホテルのようですね。ただ、hotels.comで予約し宿泊費も払ってているのに、ガルニに宿泊証明をお願いしたら、予約がないという返事が来て、これから対応するところです。

ベラルーシルーブルの現金がないと困るというシチュエーションはほとんどありませんでした。
現地の送迎会社や個人ツアー会社だと米ドルでの支払いを好む場合があるので、そういうのを利用するのであれば事前に確認しておくといいかと思います。
hotels.comの予約だと若干のタイムラグがあるので、少し時間を置いてか再度問い合わせて見てはいかがでしょうか。
以前タリン(エストニア)で利用した際に、実際の予約手続きは1ヶ月近く前にしていたのにも関わらず、予約リストに表示されたのは宿泊当日のチェックイン2時間前だった(らしい)なんてことがありました。。。おそらくhotels.comのシステム的な問題なのでしょうが、まだかなり先の話なので、1ヶ月前くらいになって再度問い合わせればいいかと思います。

Yasu11127 へ返信する コメントをキャンセル

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ノルウェー、スウェーデン、イギリスに留学・長期滞在。都合がつく限りヨーロッパ各地を渡り歩き、決して観光ガイドだけではわからない現地の情報を収集。そんな情報を元に、ヨーロッパの生の観光情報と留学に必要なIELTS対策を紹介中。