スロベニア共和国にある最も有名な観光地、ポストイナ鍾乳洞。
世界最大級の鍾乳洞として知られ、その内部では自然の力が生み出したこの世のものとは思えないような神秘的な世界が広がっています。
そんな美しい鍾乳洞を訪れる前に、知っておくと少し役立つかもしれない観光客向けの情報を6項目紹介します。
1. 想像以上に寒い
ガイドツアーに参加すると、まずはトロッコ列車で3km強の行程を進み、その後2km弱の距離を徒歩で散策することになります。
鍾乳洞の中は通年を通して8-10度に安定しているのですが、外界の世界での10度とは随分と体感温度が違います。
あたり一面は鍾乳石を始めとする岩や石、底冷えするという表現がまさにぴったりな環境。
さらに、トロッコに乗っている際にはそれなりに風を感じるので、体感温度としてはさらに低くなります。
特に夏の場合、外界と同じ服装で半袖Tシャツのまま中に入り、内部で凍えそうになっている人を度々みかけます。通年を通してダウンジャケットなどのしっかりとした防寒準備を忘れないようにしましょう。
2. 侮れない歩行距離
トロッコ列車にのっての鍾乳洞鑑賞のあとは、ガイドツアーに従って鍾乳洞内部を約1時間程度かけて歩くことになります。
歩行距離は1.8km。コンクリートで舗装はされているものの、道中はアップダウンの繰り返しで、また湿度100%の環境のため足元はつねにウェットで滑りやすい状態。
靴の選択によってはかなり気を使って歩かなければいけないことになります。
なるべく歩きやすいスニーカーやハイキングシューズを用意するようにしてください。
3. オフシーズンの穴
ポストイナ鍾乳洞とともにセットで観光が組まれることが多いプレジャマ洞窟城。
天然の巨大洞窟に一体化するように作られた洞窟城で、難攻不落の城として長い間地域に君臨し続けてきました。
そんなプレジャマ洞窟城はポストイナ鍾乳洞から9km離れた場所にありますが、ポストイナ鍾乳洞とプレジャマ洞窟城のコンビネーションチケットが販売されていることもあって多くの旅行者が訪れます。
その際に問題になるのがアクセス。
夏のトップシーズン(7−8月の一部)の間はポストイナ鍾乳洞とプレジャマ洞窟城を結ぶ無料シャトルバスの運行がありますが、それ以外はアクセス手段がありません。
そのためオプショナルツアーなどに組み込まれている場合を除いて、タクシー(35ユーロ程度)やレンタカー、ヒッチハイク等で自力でアクセスしなければなりません。
ですので、オフシーズンにプレジャマ洞窟城も訪れたいと考えている人には現地発オプショナルツアーにあらかじめ申し込んでおくことをおすすめします。
最新のシャトルバスの運行情報は公式HPをご覧ください。
4. カメラの準備とセッティング
過去に訪れた方が執筆されている旅行記を見ると、皆さんポストイナ鍾乳洞内部は撮影禁止と書かれていますが、実際のところ内部での撮影はフラッシュ撮影を除き解禁されています。
非常に幻想的な世界ですので、いい写真を撮りたいと思っている方も多いはず。
ですが、内部はかなり過酷な撮影環境ですのでなかなか撮影が難しいのが事実。というわけでいくつかアドバイスがあります。
まず、内部に入ってトロッコに乗りますが、その際の撮影は諦めましょう。
非常に暗い中なかなかのスピードで進みますので、必然的にシャッタースピードが遅くなり、よっぽどの超高性能高感度カメラでもない限り100%ブレブレの写真になります。
内部に入っていきなりなので、感動して写真を撮りたくなる気持ちはわかりますが、ここは諦めて肉眼で景色を楽しむことが正解です。
また頭上や横スレスレとのことろを進む箇所も多く、手を外に出してカメラに集中していると冗談抜きで非常に危険です。
トロッコ降車後は約1時間、散策をしながら好きなだけ写真を取ることができます。
鍾乳洞内部では照明がついている箇所も多く、見どころの写真はスマホカメラでも十分撮影可能です。
また一眼カメラやハイグレードコンデジなどを利用する場合には、「Aモード(絞り優先)」にし、絞り値(F値)を最小にしてください。
その後、手ブレをしないシャッタースピードになるまで感度(ISO)を上げて調整します。
コツはしっかりとカメラをホールドさせ手ブレをしないようにすること、照明の光をうまく使ってなるべく明るい被写体を探すこと、です。
5. 朝一は避ける
ポストイナ鍾乳洞はスロベニアで1番の観光名所ということだけあり、団体バスツアーを始め非常に多くの旅行者が訪れます。
ガイドツアーは1時間に1回行われますが、人数が10人でも100人でもガイドは1言語につき1人。そのため時間帯によっては非常に混雑します。
混雑を少しでも回避したい個人旅行者へアドバイス。
朝一にポストイナ鍾乳洞、午後にブレッド湖というルートで進む団体ツアーが多くあるため、まず朝一のツアーを避けることをお勧めします。
特にトップシーズンでは100人規模の中国人団体客が集団参加することが一般的に起こります。
実際に私が訪れた際がまさにそのパターンだったのですが、全員英語のガイドツアーに入るため、英語ガイドツアーは大混雑。
また実際に、残念ながらルールを守らない(英語の指示がわからない?)人も多く、フラッシュを炊いたり、懐中電灯を使ったり、鍾乳洞内で大声で話したりとやりたい放題。
人数も100人以上が1人のガイドについていくことになるため、説明はもちろんほとんど聞こえませんし、落ち着いて鑑賞するという雰囲気ではありませんでした。
逆に朝1のツアーが終わると、その後の昼過ぎまでのツアーには大型団体ツアーの数が減り個人旅行者がメインになりますので、比較的落ち着いた雰囲気で鑑賞することができます。
時間に余裕がある方は、朝一を避ける、ということを覚えておいてください。
6. 女子は注意?
最後の注意ポイントは女子旅行者向け。洞窟鍾乳洞内は湿度100%です。
この情報だけで女子はなんのことかすぐわかると思いますが、よくわからない男子読者のために解説すると、とにかく髪がボサボサになります。
またトロッコ乗車中はなかなかの風が吹くため、追い打ちをかけるようにさらにボサボサになります。
せっかく記念写真を撮ろうと思ったら、なんてことになりかねないので、ヘアスタイルを気にする方、特にロングヘアの方は髪をまとめるなどして対策しておくことをお勧めします。
最後に
なかなか見落としがちなポイントを中心に、ポストイナ鍾乳洞へ訪れる前に知っておきたい6箇条を紹介しました。
是非、注意点をしっかり頭に入れて入念な準備の元、ポストイナ鍾乳洞観光でいい思い出を作ってきてください。
レンタカーなどを使って旅行する場合を除いて、リュブリャナからのアクセスはかなり不便な場所にあるため、そういう場合には現地発ツアーの参加がおすすめ。
こちらからツアーを探すことができます。
その際には、ポストイナ鍾乳洞だけではなくプレジャマ洞窟城とセットになったツアーに参加することをお忘れ無く!
こちらの記事で実際のポストイナ鍾乳洞観光記を紹介していますので、興味がある方はどうぞあわせて参考にしてみてください。
観光目的でリュブリャナ中心部に宿泊する際におすすめなのがホテル レフ リュブリャナ Hotel Lev。大手ホテルで観光の中心になる旧市街から徒歩3分程度の場所にある好立地にも関わらず、他のホテルよりも価格は抑えめとなっています。
中央駅にも徒歩5分程度なため、電車を使った郊外への旅行にも最適。もちろんホテル送迎付きのバスツアーを申し込んだ場合はもちろん、空港直通バスもホテル目の前まできてくれます。
地元でも非常に評価が高いホテルで、内部は広々としており清潔。毎日の無料朝食ブッフェサービスや2時チェックイン・12時チェックアウトなど旅行者にとって嬉しいサービスも多数揃っていておすすめです。
海外旅行をする人が必ず持つべきクレジットカードの決定版は?
国際ブランド、付帯保険、旅行中の特典、カードを選ぶポイントは様々。
海外40ヵ国以上を訪れた旅のプロがヨーロッパ向けクレカの選び方とおすすめを伝授している人気記事をチェック!