親日国リトアニアの理由がここに!杉原千畝記念館の全てを大紹介

リトアニアの第2の都市、カウナス。ここカウナスには杉原千畝という元駐リトアニア領事が「命のビザ」を発給した地として有名で、町中いたるところに杉原千畝の所縁のある場所や記念碑を見つけることができます。

特に、元日本国在カウナス領事館は現在杉原千畝記念館として日本人や東欧諸国の人々、ユダヤ人を中心に多くの人が訪れる観光名所となっています。

今回は、そんな杉原千畝記念館に実際に足を運んでみたので、展示などを中心に杉原千畝の功績を紹介します。

1. 杉原千畝記念館へ

杉原千畝博物館行き方

杉原千畝記念館は、市内中心部から少し離れた住宅街の中にひっそりと建っています。

カウナスの中心部から行く場合には、公園を抜け、階段を上がり、坂を登りきり、さらに住宅街を歩き、、、と場所がわからないとやや不安になるような道のり。

住宅街に入ると、看板が出てきます。杉原千畝記念館はもともとの領事館そのものの建物ということですが、住宅街の中にある一軒家であるため、知らないと通り過ごしてしまうようなくらいひっそりと佇んでいます。

2. まずはビデオ鑑賞

命のビザ

まず入場料を払いチケットを買うと、小さな上映室へと案内され約15分程度のビデオを鑑賞します。

杉原千畝がリトアニアにやってきた経緯や、命のビザ発給に至る社会背景や危機が迫る様子、命のビザを受け取った人々の軌跡や杉原千畝の退官後の人生等、少し古い映像でしたが日本語の音声付きということもあり、杉原千畝に関して簡単に理解することができました。

3. 領事室で歴史を学ぶ

杉原千畝の功績

記念館内では、流暢な日本語を話すリトアニア人の青年職員が事細かに杉原千畝について説明してくれました。

彼は大阪大学に留学していたとのこと、リトアニアと日本の架け橋をしてくれています。現在は職員として記念館に訪れるすべての人にそれぞれ杉原千畝の功績や当時のリトアニア人の状況などを説明しているようで、日本人としてとても嬉しくなりました。

当時の領事室には、世界大戦中のリトアニア人や周辺国から逃げてきたユダヤ人達の苦難について、当時の社会背景について等の歴史を中心に幅広い展示がありました(上画像 クリックで拡大)。

全て日本語、英語、リトアニア語での解説がついているので、語学に不安がある方も心配いりません。

当時のユダヤ人のパスポート。ドイツに生まれドイツ国籍にもかかわらず、ユダヤ人(ユダヤ教徒)の血を引くだけで「J」のスタンプが押され差別される存在だったことが一目でわかります。

そして、杉原千畝がそんなユダヤ人をジェノサイドの危機から救うために発行した通過ビザ、通称「命のビザ」のコピーと実物の展示も。1枚1枚全て手書きで書かれており、この手書きのビザをわずか1ヶ月間余りの間に2000通以上書いたという杉原の人道支援への気持ちには言葉が出ません。

4. 杉原千畝の私生活

杉原千畝の家族

杉原千畝記念館には、杉原千畝の生い立ちや家族の私生活、カウナスを離れた後の成り行きについての展示も1部屋全てを使って広く行われています。

激動の時代の中においても家族団欒の写真がしっかりと残っているところをみると、杉原千畝も1人の領事としてだけでなく1人の人間としてあの時代を生き抜いた人なんだと強く感じました。

また杉原の子供達のその後や進学先などまでかなり踏み込んだところまで紹介しているのが驚きです。

5. ユダヤ人の足跡

杉原千畝が発行した命のビザを幸運にも手に入れ、日本を経由して第3国へと脱出したユダヤ人達のその後の足跡も実際の写真と共に紹介されています。

その多くがアメリカやカナダ、イスラエル等に脱出する中、日本にとどまった者などさまざま。幸運にも命を守り抜いたユダヤ人達でさえ、世界大戦終了後も歴史に翻弄され続けた苦悩が伺えます。

6. 世界からの訪問者

日本領事館

言うまでもなく杉原千畝という人物を追って訪れる日本人の数は多く、リトアニア旅行中に日本人を見かけたのはこの記念館でのみ。やはりメインの訪問者は日本人のようです。

ですが、驚いたことにかなり海外からの訪問者も多い印象。特にリトアニア人だけでなく、ロシア人、ポーランド人などが結構くるとのことでした。実際私が訪問している際にはフランス人カップル1組とアメリカからの旅行者も。

こういう海外からの人にも注目してもらえるというのは、勝手ながら日本人として嬉しくなります。

そしてさらに驚いたことがもう1つ。実は私が訪れた際に、最初の十数分ちょっと待機しなければならないという場面がありました。それはリトアニア人高校生が授業の一環として訪れていたため。数十名の大人数グループがビデオを見た後展示の説明を受けながら見学していました。

リトアニアという国の歴史を学ぶ中で、杉原千畝の功績をしっかりと後世に伝えている教育をしているのを見ると、リトアニア人、そして日本人が日本人として誇りを持てるようになるような決断をしてくれた杉原千畝に感謝する他ありません。

7. 最後に

いかがでしたか?

杉原千畝記念館を案内してくれたリトアニア人の青年によると、旧居住スペースだった2階部分を同じく展示室として改装、公開へ向けて話が進んでいるんだとか。

また建物の維持管理だけでもかなりのお金がかかっているため、諸機関からの寄付や来場者からの入場料や寄付が非常に重要なんだそう。

やはり日本人としては杉原千畝の功績を讃える意味も含めて杉原千畝記念館を訪れるべきだと思いますし、世界大戦中ユダヤ人の身に何が起こっていたのかを知る義務があると思いました。

杉原千畝記念館を訪れる前に、杉原の功績を2015年に公開された映画「Persona non Grata 杉原千畝」で予習しておくとさらに実りの多いものになること間違いありません。

今回は紹介できなかった展示もまだまだ数多くあるので、リトアニア旅行の際にはカウナスにある杉原千畝記念館まで足を伸ばしてみてください。

カウナスで泊まるならここ!

カウナスおすすめホテル

カウナスで宿泊するなら絶対におすすめしたいのがホテル・メトロポリス。あの杉原千畝一家が領事館退去後に滞在し、出国直前まで命のビザを書き続けたという歴史を動かしたホテルです。

客室は非常に清潔に保たれていますが所々歴史を感じる内装があったりと、日本人としてとても感慨深くなるホテル。宿泊料金も非常にお手頃なので是非滞在してみてください。

実際の宿泊記も紹介しているのでこちらもご覧下さい。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でYama 北欧留学中をフォローしよう!

気に入ったらシェアお願いします!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

Yama

1988年 横浜生まれ。2016春よりスウェーデン南部マルメ、2017年夏より英国ロンドンに大学院留学。その間北欧ほぼ全ての都市を廻る。 留学に必要なIELTS対策と北欧を中心としたヨーロッパ観光のエキスパートとしてブログを運営中。