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歯科先進国スウェーデンで買えるオーラルケア製品を現地在住歯医者が紹介

      2016/05/05

スウェーデンの薬局

スウェーデンと聞いて歯科予防の先進国だと思われた方は、お口のことをしっかり勉強されている歯科の意識高い系の方々だと思います。スウェーデンの人々はみんな歯がすごく健康でお年寄りでもリンゴかじってたりなんていうのは当たり前の光景。

そんなスウェーデンの人が普段どんなものを使ってお口のケアをしているのか気になる人も多いと思うので、スウェーデン在住の歯科医師である私がが、スーパーや薬局で一般的に市販されていて、広く使われているオーラルケア商品の一部をご紹介いたします!

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スウェーデンの歯科実情

この話をすると長くなるので、簡単にご紹介いたします。スウェーデンは19世紀〜20世紀前半にかけてはヨーロッパの最貧国の1つであり、国民の歯科事情は大変に悪いものでした。

しかしながら1970年代以降、歯科臨床に関連する研究が非常に盛んになると同時に、医療制度が改正され治療中心から予防中心へとシフトしました。歯科予防先進国スウェーデンの実情

これは平成23年度の歯科疾患実態調査および2000〜20010年のSwedish dental journalの結果の一部を簡単にまとめて比較したものです。その差は一目瞭然。スウェーデン人は歯をたくさん持っており、そして予防目的での歯科受診率が大変に高いことがわかります。

事実部分入れ歯や総入れ歯の人は日本よりは明らかに少なく、80過ぎたおばあちゃんが電車の中でりんごをカジっているなんて光景をよく目にします。

市販用商品棚

スーパー

スウェーデンでの歯科予防への意識をスーパーで感じることができました。これはヨーテボリの街角にある普通のスーパー、日本のコンビニよりも少し大きい程度の規模です。

見てくださいこのオーラルケア商品の品揃えのバラエティを。

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全て揃います。無いものはありません。そして日本では購入できないようなものがたくさん売っています。

薬局

薬局にはスーパーにあるようなものに加え、さらに薬効の高いオーラルケア商品がずらっと並んでいます。しかも口腔ケア製品が占める割合が非常に高く、日本よりセルフケアの意識が高い人が多いことが伺い知れます。

スウェーデンのオーラルケア製品紹介

今回は、市販されているものの中からいくつか定番モノをご紹介いたします。

1. うがい薬

クロルヘキシジンうがい薬

SB12という、うがい薬です。Safety breath 12 hoursの略で、その名の通り、口臭予防を謳っています。日本で販売されているうがい薬との決定的な違いですが、このうがい薬はメーカーではなくスウェーデンのいくつかの大学のう蝕講座が共同で研究開発したもので、効果が論文等でたくさん発表されているものです。

成分はクロルヘキシジンという殺菌作用のある薬と、虫歯予防のためのフッ素他、様々な成分が配合されており、ヨーロッパでは広く販売されています。

ちなみにクロルヘキシジンは、最も歯周病予防に効果があるという、全世界の歯科界では知らない人はいない超定番の成分なのですが、残念ながら日本では規制が厳しいため、世界で使われていて論文上で有効濃度とされているようなモノを一般の方は購入することはできません。

さらにフッ素入りのうがい薬も日本では市販が出来ないので、SB12が日本で販売されることはこの先一生なさそうです。。。

日本では、このコンクールという商品がクロルヘキシジン入りということで歯科医院等でも勧められることがありますが、取り扱い説明書に従って使用した場合、スウェーデンをはじめ諸外国で一般に売られている濃度の100分の1以下になるので、効果はどうなんでしょうか、、、

2. フッ素錠剤

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日本ではこちらも販売不可なフッ化物錠剤。大人のはが生える前の子供の頃に摂取することで、はえてくる歯が虫歯に強くなります。こちらもヨーロッパやアメリカの薬局では比較的ポピュラーです。

3. ガム

北欧の歯科予防ガム

スウェーデンで買えるガムはほとんどがキシリトール配合です。日本の「キシリトール配合」ガムは、甘味料の一部にキシリトールを使って他はショ糖や代用甘味料で済ませているという、なんちゃってなモノがおおいですが、こちらのものは100%キシリトールのものも多く売られています。

そして、さらに虫歯予防のためのフッ素入りのものも多いです。ですが、もちろんこうなってくると日本ではコンビニ等では販売不可になってきます。

ただ、味という意味ではやはり日本のガムに軍配でしょうか。

4. トゥースピック

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日本でいうところの爪楊枝です。ですが、その形は歯と歯の間を掃除するのにぴったりな形になっており、歯間ブラシを使う必要のないような若い人が歯と歯の間の掃除をするために歯ブラシと一緒に使います。なんとこちらもフッ素が染み込んでおり、掃除する度に歯にフッ素が作用します。

よって日本では販売不可です。

5. 歯間ブラシ

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こちらは定番の歯間ブラシです。スウェーデンでは歯間ブラシを使う人の割合は7割以上と言われており、歯ブラシと共に最も売れるオーラルケア商品であります。日本は歯間ブラシ使用率が2割程度と言われているので、意識の差は歴然ですね。

持ち手が短いモノや長いモノ、毛先の細いモノから太いモノまで、色もカラフルでいいですね。

こちらは日本でも一般に買うことができます。太さが色々ありますが、健康な人は4S、少し歯茎が下がってきたと思う方は2S、歯周病が進行し歯と歯の間の隙間が空いているかたはS〜M、大型犬の掃除にはL〜XLで選んでください。

6. 歯間ブラシ専用ジェル

ちなみに歯間ブラシにつける専用のクロルヘキシジン+フッ素入りジェルもあります。こちらも日本では販売不可商品です。

スウェーデンの歯科予防

7. 歯磨き粉

スウェーデンの歯磨き粉

こちらはとにかく種類があります。が、日本と一番違うのはやはりフッ素の量。日本では法律で1000ppm以下と定められているため、フッ化物配合といいながらも諸外国のものより濃度は低いです。歯科医院専売品であっても法律の壁は越えられません。

スウェーデンの歯磨き

が、日本以外の国のスタンダードは1400〜1450ppm。スウェーデンはもちろんですが、お隣韓国でさえ1450ppmで売られています。なんで日本だけダメなのか、認可するにも却下するにも本来はきちんとした研究調査による裏付けがあるべきなのですが、そこが欠けているのは否めません。

ちなみにスウェーデンでは虫歯リスクが高い人向けに、なんと5000ppmという高濃度フッ素配合歯磨き粉も売られています。もちろん日本では販売不可です。

8. 歯ブラシ

オーラルBの歯ブラシ

歯ブラシは本当に色々売ってます。例えばこのオーラルBの、、、まるで靴磨きするようなデッカい歯ブラシ。絶対に日本人にはお勧めできません。

TEPE

こちらはTEPEの歯ブラシ。毛先の大きさから形、柔らかさ等色々なバリエーションのものが売られています。ちなみに僕が今使っているのもTEPE。正確に言えば、日本にいるときもこれを使ってました。ここだけは歯科の従事者として言います。TEPE歯ブラシ、絶対におすすめです。磨き心地が違います。

こちらも日本で購入することができます。

9. 電動歯ブラシ

電動歯ブラシもかなりメジャーで、どこでも買うことができます。こちらで売られているのは主に2種類、ブラウンのOral−Bというシリーズ(回転式)と、フィリップスのソニッケアー(音波式)というシリーズ。

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スウェーデン国内ではややOral-B優勢のように思います。

いずれも日本でも高級電動歯ブラシとして有名ですね。この2つは世界的にもシェアで1、2位のもので歯科予防に効果が有るという研究が多数あるのでとても信頼されており、スウェーデンの歯科医師も患者さんにオススメしています。

ちなみに私はソニッケアーダイヤモンドクリーンを使ってます。

TePeって?

TePeとはスウェーデンのマルメ大学で研究されて設立された歯ブラシメーカーで、ヨーロッパでは非常にメジャーです。日本でもごく一部の代理店が輸入しており、インターネットやごく1部の歯科医院で購入することができます。

最近はマツコ・デラックスがテレビで紹介したことで少し知名度がでてきました。

TePeは今回紹介した歯ブラシ、歯間ブラシ、ジェル、だけではなくフロス(糸ようじ)や入れ歯洗浄剤まで、オーラルケアに関わるもののみならず、歯科医院で使うメスや歯を削る道具等幅広い歯科製品を研究開発しています。そのため、大変信頼性の高いメーカーとしてスウェーデンでは大半の大学病院や開業医が患者さんにTEPE製品をおすすめして販売しています。

なんとスウェーデンでの歯ブラシシェアの77%、歯間ブラシの82%がTePe製品ということです(2012年)。

TePe製品については別記事を書いたのでよろしければこちらもお読みください。

最後に

いかがでしたか?予防歯科先進国のスウェーデンのオーラルケア商品をご紹介しました。

日本では法律の関係で販売できないようなものもたくさんありますね。

海外に行かれた際は、その国の薬局を見てみると、保健や医療の側面を見ることができると思うので是非観光がてら覗いてみてください!

ちなみに普段私が、スウェーデンで手に入れた虫歯予防に最強な製品を中心に、自分のオーラルケアに使っているものを紹介しているので、もしよかったらこちらもお読みください。