Fika i Sverige

北欧スウェーデンで海外留学中。留学準備や英語(IELTS)対策、北欧雑貨を含むスウェーデンでの日常や北ヨーロッパ旅行に役立つ情報を紹介。

                    

世界一の日本技術!サーモンだらけの北欧の寿司が高い理由

      2016/11/14

スウェーデンの寿司

北欧の魚介類と聞いて、皆さんはどういうイメージをお持ちになりますか?冷たい海の魚介というと北海道をイメージして、新鮮な魚介類が豊富で美味しい!と思われる方が多いのではないでしょうか。

今回はスウェーデン南部の海沿いの街に住む私が、寿司を通して現地の魚介事情をご紹介いたします。

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1. 寿司は人気

ノルウエーサーモン

スウェーデンでも寿司(SUSHIとあえて表記しておきます)は人気で、町中にSUSHI BARがあります。ちょっと高級なファストフードのような感覚で、現地の人にも十分受け入れられています。

店員のほとんどは中国やタイなど日本以外のアジア系で、残念ながら日本の寿司のイメージを随分と壊している気はするのですが、それでもSUSHIへの人気は間違いないものです。

ネタは8割サーモン

1600円

私が近くのSUSHI BARで10巻握り盛り合わせを注文した時に出てきたのがこちら。サーモン+アボカドだけでした。すぐそこに行けば海なのになぜ、、、と最初は失望したのは言うまでもありません。

高い

しかもこのクオリティにして値段はなんと1700円程度。北欧で普通に外食をした場合と比べたらそれでも安いのですが、本当に北欧は魚介が豊富であれば値段はもっと安くなるはずです。

正直、何も知らなかった頃は「何の修行もしてない中国人が、硬い変な米に適当に(単価の安い)サーモンだけ乗せただけなのにこんなに高いんだ」と思ってました。

2. 高価な寿司の理由

なぜ海に囲まれたスウェーデンにもかかわらず、高いお金を払ってもサーモンの握りしか出てこないのか。それを考えると、私たち日本人が当たり前だと思っていることが、実はこちらではあり得ない程凄いことだったということに気づきました。

鮮度を保つ技術

ヨーロッパでは魚介類に熱を通すことが前提にあります。ですので、漁師が魚を取った直後から既に「鮮度」への意識が低いと言われています。

例えば日本では一般的な、船上で魚をすぐに氷に入れたり、活絞め、血抜き等を行うことは基本的にないそうです。ですので、漁から戻って港に着いた時点で既に鮮度が落ちており、生で食べられるようなクオリティではないのです。

また、スウェーデン等欧州の多くの国では生で魚介類を提供する場合は、殺菌、寄生虫対策のため一度冷凍た物でないと提供してはいけない、という法律があります。この時点で鮮度は期待できないのですが、なんと鮮度を保って冷凍保存ができる急速冷凍装置がスウェーデンにはなく、サーモンはノルウェーから、マグロはドイツから寿司用に処理済みのものを輸入しているとのこと。

つまりすぐ近くに海があったとしても、そこで取れた魚は刺身や寿司ネタにすることはできないのです。これがサーモンばかりの寿司の理由です。

輸送体制

スウェーデンの輸送

日本では揚がった魚介類は即日で日本中に鮮度を保ったまま冷蔵・冷凍輸送され各飲食店やスーパーへと運ばれます。これは実はかなりの高度技術であり、諸外国では見られません。

事実スウェーデンで魚介類や肉類を買うと大体賞味期限は翌日、ということがほとんどです。

魚の種類

北欧だけでなくヨーロッパ北部の定番の魚といえば、サーモン(トラウト)、ニシン、タラ。どこにいってもこの3種類は定番として出てくるものです。他にも数種類の魚が食べられていますが、それにしても同じ海とは思えないほど、日本の魚介の豊富さと比較すると種類が少ないのが実情です。

おそらく他の魚は食べる習慣がないため市場にあまり回らないということはあると思いますが、それ以上に海流の影響があるような気がします。日本のような寒流と暖流があったり、黒潮のような魚にとって栄養満点な環境等、魚の多様性を生む海ではないのです。

3. 生食用サーモン

刺身用サーモン

こちらがスーパーで売ってる寿司用(生食用)サーモンです。立派な箱に入っており、ノルウエーの会社で生食用に急速低温加工してあると書いてあります。

通常、サーモンの切り身は日本円にして1キロ2000円程度なのですが、この生食用はなんと180グラムで1100円。値段が3倍近く違います。日本のように刺身が気軽に手に入る環境ではありません。

ただ味は間違いなく美味しいので、鮭いくら丼なんかを自分で自炊することができます。

4. 最後に

なんでスウェーデンの寿司がこんなに高いのか、なんで海に囲まれているのでクオリティが低いのか、お分りいただけたでしょうか。

サーモンは同じ北欧のノルウエーからの輸送のためまだいいですが、マグロ等はドイツ経由のためいくら生食用の加工がされているとはいえ色は悪く、さらに価格も高いため、マグロの握りなんかはさらにレア度が上がります。

日本でお寿司やお刺身を食べるときは、漁師から輸送に係わる人、販売する人まで全ての人の鮮度へのこだわりに感謝し、当たり前のように生魚が食べられるありがたみをしっかり持っていきましょうね!