IELTS初心者必読!海外留学に必須な試験内容と特徴

留学をいざ目指す時に、大多数の日本人にとって大きなハードルになるのがやっぱり英語試験です。よく英語は手段であって目的ではない!っていう人も多いですが、とはいっても必要スコアは取らなきゃエントリー資格さえないのが現実。そしてこのハードルに打ちのめされて留学を諦めてしまうなんていう人も多いのではないでしょうか。

例に漏れず、私も留学のためにIELTSをはじめとした英語試験をたくさん受けて思いました。ただいつも試験会場で気になったことは、日本人受験者の相対的な少なさ。

日本の試験会場にもかかわらず、日本人の数を比較すると韓国・中国系やインド系の人達が非常に多く、分野を問わず日本から海外の大学へ留学を目指す人が少なくなっているということを体感してしまいます。

今回は、日本から多くの人が今後世界へ羽ばたくことを応援することも含め、海外留学の第1関門でもあるIELTSの試験内容とその特徴をご紹介します。

1. 2大英語試験 TOEFL VS IELTS

まず世界的に留学やビザの申請等で使われる英語試験は2つ、TOEFL iBTIELTSです。なお、現在では日本英検協会の行うIELTSとブリティッシュカウンシルが行うIELTS for UKVIがありますが、試験内容は全く同じで、違いは会場のセキュリティと料金のみです。

イギリスのビザの申請で使用する際にはIELTS for UKVIの受験が必要ですが、大部分のイギリスの大学・大学院留学の場合は、出願プログラムのリクアイアメントを満たしていればその試験の種類は問わないというルールになっているので、特に気にする必要はありません。

注意事項:TIER4(学生ビザ)

Highly Trusted Sponsor(HTS)の資格を持つ教育機関へ、学位(学士、修士、博士など)取得を目指して留学しTier4学生ビザを申請する方は、留学先の教育機関が指定する語学力証明を提出する必要があります。つまり、留学先が指定しない限り、IELTS for UK Visas and Immigration(IELTS for UKVI)を受験する必要はなく、世界1000カ所ものテストセンターで行っている通常のIELTSを受験し、その結果で申請することができます。詳しくは、必ず留学先の教育機関へ確認してください。

抜粋:ブリティッシュ・カウンシルHPより

IELTSとIELTS for UKVIの違いについては、詳しくはこちらの記事で紹介していますので、合わせてご確認ください。

a. TOEFL iBTとは

  • テストセンターにて全セクションコンピュータ上で受験
  • テスト所要時間は4-4.5時間
  • 全セクションでメモをとること(Note-taking)が可能
  • Speakingセクションでは、マイクに向かって話し、音声が録音される
  • 同時に複数の技能を測定する問題(Integrated Task)が出題される
  • スコアは点数に加え、「スコアの持つ意味」の解説 (Performance Descriptor)も示される

抜粋 : TOEFLテスト日本事務局より

アメリカの機関が行っている試験で、1番の特徴はコンピューターを使って試験を行うということです。そのため画面上での読解やライティング(タイピング)を行ったりスピーキング試験はもはやレコーディングといった作業になります。

日本でも非常にメジャーな試験ですのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

b. IELTS(アイエルツ)とは

International English Language Testing System(IELTS:アイエルツ)は、海外留学や研修のために英語力を証明する必要のある方、およびイギリス、オーストラリア、カナダなどへの海外移住申請に最適なテストです。イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドのほぼ全ての高等教育機関で認められており、アメリカでも TOEFLに代わる試験として入学審査の際に採用する教育機関が3,000を超え、英語力証明のグローバルスタンダードテストとして世界中で受験者が増え続けています。

日本英語検定協会 IELTS HPより

IELTSはイギリスの機関が主導している試験で、すべて手書きの筆記試験+面接形式のスピーキング試験となります。世界135カ国、90000機関以上が国際的な英語試験として認定しており、毎年全世界で250万人が受験をしているとのことです。

またアメリカに於いてもTOEFLに代わる入学審査の1項目として認定する大学が増えてきており、今世界的に最もホットな英語試験になります。

c. 留学のために必要な合格基準点

   TOEFL iBT (120点満点)  IELTS (9.0満点)
4年生大学   60~80以上   5.5~6.0以上
 トップクラス大学  80~100以上  6.0~6.5以上
大学院 90~100以上 6.5~7.0以上

これを見ての通り点数のつけ方は全く違いますが、基本的にはTOEFLの場合はリーディング、リスニング、ライティング、スピーキング試験の点数を合計するのに対し、IELTSではそれらの平均点として出すということになります。

TOEFLもIELTSも両方のスコアを認定している大学等に出願する場合、スコア取得の難易度的には両者ほとんど差はないので、イギリス英語かアメリカ英語か、あるいは手書きかパソコンか等の試験形式の違いによってどっちの英語試験の対策を行うかが決まってきます。

当ブログ執筆者はスウェーデン留学ということもあり、イギリス英語のIELTSのスコア獲得のための勉強をしてきたので、TOEFLの解説は他ブログにお任せしてIELTSに絞って自分の経験を基にした対策法等を定期的にご紹介させていただきます。

2. IELTSの特徴・詳細

TOEFLの知名度に比べまだまだ日本でのIELTSの知名度は低いので、IELTSってそもそも何?って方も実際には多いと思います。

IELTSとは前述しましたようにイギリス政府機関であるブリティッシュカウンシルが行っている International English Language Testing System の略で、なぜか日本で流行っている(実用性のない)TOEICとは違い、移住や就業、進学の際の公式な英語能力検定としてイギリス発の世界的に承認を受けている試験です。

その特徴は色々あるのですが、主なものを挙げてみます。

a. 泣く子も黙るセキュリティチェック

まず第1に、さすがビザの申請に使うだけあって不正防止のためにめちゃくちゃ厳しいです。具体的には

  • リーディング、リスニングに加え、アカデミックエッセイのライティング、スピーキングの4セクションの試験
  • 鉛筆と消しゴムと透明容器に入った水、パスポート以外一切持ち込み禁止
  • 長文エッセイも含め、全て無地の鉛筆で手書き
  • 試験時間は約4時間、一度始まったらトイレ休憩は無し
  • パスポートと指紋登録による個人確認
  • スコアは各セクション0~9までの0.5刻み+Overall(平均)で算出 

最近アメリカで行われたTOEFLの試験中に、韓国人集団がスマートウォッチを用いて不正行為を行っていたということが発覚したことから、時計なんかも一切禁止になっています。

b. 試験内容とスコアのつけ方

IELTSのスコアは0〜9.0の間でつけられるため、1点の幅が大きいです。満点というのは理論的に存在してますがネイティブスピーカーであっても取得不可な試験というのも特徴でしょう。実際の試験・採点は以下のように行われます。

Readingテスト

長文数 3本
長文1本あたりの単語数 900単語前後
長文1本あたりの設問数 13〜14問(1問=1点)
時間 60分
採点 40点満点を細分化しバンド1.0~9.0で評価

IELTSリーディングテストの最大の特徴は短い時間とかなり長い長文です。TOEFLの長文が大体700単語で時間も場合によってもう少し長いということで、IELTSリーディングは時間との戦いになります。

とにかく早く情報を整理して設問を解くという速読力(スキミング、スキャニング)が試されてきます。

Band Score 9.0 8.5 8,0 7.5 7.0 6.5 6.0 5.5 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5
Score / 40点満点 39-40 37-38 35-36 33-34 30-32 27-29 23-26 19-22 15-18 13-14 10-12 8-9 6-7 4-5

Listeningテスト

セクション数 4

  • セクション1:2人による一般的な日常会話(銀行口座開設、道案内、予約等)
  • セクション2:1人による説明、ミニレクチャー
  • セクション3:2〜4人によるアカデミックな会話
  • セクション4:1人の教授等によるアカデミックレクチャー

問題数 10問/セクション 計40問
時間 約40分

基本的にはセクションが進むにつれレコーディングのレベルが上がってきます。またリスニング試験とはいえ、解答方式は全て記述なので、スペルミス等も減点となります。

Band Score 9.0 8.5 8.0 7.5 7.0 6.5 6.0 5.5 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5
Score / 40点満点 39-40 37-38 35-36 32-34 30-31 26-29 23-25 18-22 16-17 13-15 10-12 8-10 6-7 4-5

Writingテスト

Task数 2
時間 60分
採点基準 Examinerにより4項目ある採点基準に沿った採点

ライティングでは60分の間にエッセイを2本書く必要があります。

Task1では、グラフや表、工程表やダイアグラム等を説明するような「理科や算数のレポート」に近い感じで、約20分の間に150単語以上で完成させます。

Task2では、与えられた設問に対し、250単語以上でエッセイを書き上げます。自分の主張を具体例や根拠を挙げながら論理展開しながらも適切に譲歩をしたりと、英作文のルールを知らないと非常に難しいセクションになります。

具体例としては

Some people think that human needs for farmland, housing, and industry are more important than saving land for endangered animals. Do you agree or disagree with this point of view? Why or why not? Use specific reasons and examples to support your answer.

というようなものになります。

Speakingテスト

セクション数 3

  • セクション1:自己紹介〜日常会話程度の質問(趣味は?家族は?等)
  • セクション2:与えられたトピックに関して即席2分間スピーチ(セミアカデミック)
  • セクション3:セクション2のトピックに関連したより一般的な質問(アカデミック)

試験形式 1:1による面接形式
時間 15分
採点 採点基準4項目に沿った採点(録音・事後採点)

セクション1では個人的な質問が約5〜8問程問われ、これの答え方によって点数の”アタリ”がつけられます。つまりセクション1自体に得点は無いのですが、この時の解答を参考にセクション2〜3の採点をするにあたっての印象点が決まるというわけです。

セクション2ではとにかく2分話し続ける必要があります。しかもその間に複数の文法テクニックを駆使して、なるべく話の道筋を考えながら論理展開をうまく組み込むことが求められます。

セクション3は非常に抽象的な質問がきます。ここでは大学での質疑応答を想定しているため、解答もアカデミックな答え方をする必要があります。例えば I thinkのような個人的な考えなんかは不適切とみなされます。

  • セクション1 一人暮らし?家族は?週末はどこに行くのが好き?
  • セクション2 尊敬する人について、一番印象に残っている旅行先について、好きな映画について 
  • セクション3 尊敬されるにはどうすべきか。なぜ人々は尊敬されたがるのか。尊敬とお金は両立できるか

3. 最後に

いかがでしたか?

IELTSとはどんな試験なのか少しはイメージしていただけたでしょうか。IELTSは近年急速に日本国内の受験者が増加している、ある意味ホットな英語の試験です。

英語圏での大学、大学院入学はもちろん、ビザの申請や就労など色々なところで使用される権威のある試験でもあります。

本ブログにも非常に多くのIELTS受験者が訪れてきてくださっていますので、そんな皆さんのためにお役立ち情報試験対策勉強方法等を随時公開しています。

IELTS対策をすでに始めている方は、下記リンクよりIELTS関連記事一覧へと繋がるので、どうぞ合わせてお読みください。

IELTS対策記事はこちら

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でYama 北欧留学中をフォローしよう!

気に入ったらシェアお願いします!

14 件のコメント

  • はじめまして。
    私はオーストラリアへの永住を考え始め、IELTSのことを知りました。
    6.5-7を目指したいと思います。
    今は英検2級くらいのレベルです。
    初めてIELTSの勉強をするので、何から勉強をしたらいいか分かりません。
    とりあえずTOEFLテスト英単語3800が家にあったので、単語の暗記を始めました。
    SPEAKINGはベストティーチャーを使おうと思っています。
    LISTENING,WRITING,READING、どれから勉強をすればいいですか?

    • コメントありがとうございます。
      どれから勉強すればという質問に答えることはできません。理想は全部やってください、としか言えません。
      何からやっていいかわからないのであれば、まずは英語の勉強はさておき試験形式を理解することから始めてください。
      その後とりあえず過去問でも本試験でもいいので、1度時間を計って全科目やってみるのが1番です。そうすれば自分ですべきことが明らかになると思います。
      質問の答えにはなっていないと思いますが、人それぞれ苦手エリアなどぜんぜん違うので、とりあえず1度自分の必要としている分野を知る上で受験してみることをお勧めします。

  • こんばんは、再びコメントさせていただきます。
    IELTSの結果が分かり、おかげさまで5.0でした!
    ReadingとWritingが弱かったです。
    10月までにあと最低0.5上げるためにはやはり単語力でしょうか?

    • 5.5目標であれば確実に単語力だけあげるだけでもRは随分上がると思いますよ。Rが最初は難しく感じる一方上達は早い分野だと思います。
      あとはWについては難しいこと書こうとする必要はないので、「アカデミック」なエッセイの構成を知って、字数さえ達すればスコアはしっかりと出ると思います。
      頑張ってください!

      • 返信ありがとうございます。
        参考書も買って頑張ってみようと思います!
        相談に乗っていただきありがとうございました。

  • 返信ありがとうございます!
    やはりそうですよね、自分自身も単語力の無さを痛感しているところです。
    では単語力をあげていこうと思います!
    それと、単語帳はDUOやシス単などのものよりIELTSやTOEFL対策の方が良いのでしょうか?

    • 返信遅れました。
      本来であればIELTS用をするべきだというところなのですが、その場合現状のレベルではもしかしたら単語帳の単語レベルが高すぎるという可能性があります。
      IELTS3500などの単語帳を一冊購入し、最初の1〜2章をパラパラとめくってみてください。その時ほとんど全部見たことないしわからない、という場合には大学受験レベルの比較的簡単な英単語も収録している単語集の利用(DUO、シス単でも可)を検討してみてはいかがでしょうか。

  • 初めまして!
    12月までに5.5以上取りたいと思っている大学1年生です。
    しかし、今の段階では3~3.5くらいしか取れないレベルらしいのです…
    とりあえず7月に試しに受けようと思っていて、ターゲットバンドとセルフスタディのどちらかを試しに買ってみようと思っているのですがどちらがオススメでしょうか?
    また今後少しずつ勉強していくにあたってアドバイスを教えていただきたいです。

    • コメントありがとうございます。
      現時点のレベルを考慮すると、まだ試験対策をするというよりは、英単語力をつけるなどに集中したほうがいいと思います。
      ターゲットをはじめるのもまだ早いかなーと思います。というより、英語版の場合恐らく内容の理解が難しいかもしれません。

      まずは単語帳に集中されてはいかがでしょうか。5.5までであれば特別なアイエルツ対策しなくても到達は十分に可能です!

  • 初めまして。
    こちらのブログを参考にさせて頂いてる7月に初めてアイエルツを受ける予定のものです。
    目標は4〜5で
    日本語の教材とケンブリッジの本は買ったんですが全然分からなかったのでとりあえず単語帳3500とベストティーチャーをしています。
    残り3ヶ月弱ですがスコア4くらいを取るのには何か最適な方法などありますか?

    • 追記です。
      日本語の教材は問題形式等を参考にする程度でさらっと眺める程度にしたほうがいいですよ。
      レベルが全然あってなかったり出題の仕方が本番とは違ったりというあまり当てにならないものが大半なので基本の勉強はケンブリッジの参考書と単語帳をベースにすることをおすすめします。

      • 御丁寧にありがとうございます!
        勉強の進め方も分からずだったので少し気持ち的に楽になりました。
        最終的な目標は5なんですが、
        仕事の関係でとりあえず4あれば良いとの事だったので時間もそんなに取れないので4にしました。
        単語帳とケンブリッジの過去問を
        中心に勉強してみます。
        次の休みにでもケンブリッジのテストやってみます^ ^

        • 留学目的とかで6を超えないといけなくなってくると段々と本腰据えて勉強する必要がありますが、バンド5.5までは比較的早い段階でいけると思うのでそんなに心配しなくて大丈夫ですよ。
          頑張って下さい。

    • Ryuさん
      コメントありがとうございます。目標スコアが4とのことですが最終目標が4ということでしょうか?
      であれば3ヶ月半もあるということで全く心配いらないと思います。
      例としてリーディングを考えると設問40個のうち、10個正解すれば達成可能です。
      記号問題や実質2〜3択問題がかなりの数あるので下手すると適当に全部答えを書いても到達するのがバンド4ということになります。
      真面目な話をすると、もし4を目標とされているならリーディングであれば例えばパッセージを全部読もうとせず、最初の長文1つだけに1時間かけて残りの2つを捨てるというのも手です。
      ベストティーチャーでスピーキングに多少慣れることができると思うので心配はいらないでしょう。

      とりあえず過去問を全部時間計って試しにやって推定バンド数を出してみてはいかがでしょうか。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です